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「琉球絵画展」豊かな琉球画の世界がなぜ途絶えたのか・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 驚きと感慨と課題―。県立博物館・美術館で開催中の「琉球絵画展」をキャッチコピー風に総括するとこんな感じになる

 まず驚き。王朝時代から近代までの沖縄にこんなに多くの絵師がいたのかという驚きである。琉球史のテキストなどで殷元良や自了らの名は知っていたが、展覧会図録巻末の人名事典に見るようにキラ星のごとく人材がいたのである

 次に感慨。会場なかほどに展示されている仲宗根真補の「首里旧城之図」。画面右上に沖縄縣琉球國首里舊城之〓とある。制作年を見ると1894年だ。廃藩置県から15年後ということになる

 つまり沖縄県になって15年たっているのに琉球国といっている。このことから何を想像するか。日本に組み込まれたが、沖縄はあくまで琉球国なんだ、というように聞こえるような気がする。中国と日本の間で揺れる心情と読みたい

 最後に課題。ではこうした豊かな琉球画の世界がなぜ戦後途絶えたのかである。現在の県画壇の状況は洋画中心の流れの中にあるといえる。そこにはほとんど琉球画の系譜はない。なぜなのか

 戦後から現在までの沖縄の美術は、ニシムイから沖展へという流れの中にある。その中心的な画家らは洋画家であり山田真山、金城安太郎らには光があたらなかった。なぜか。考えたい。30日まで。(真久田巧)
※(注=〓は「図」の旧字の口をとったもの)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年8月26日 
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