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勤労感謝の日「働く」より「働ける」ことへの感謝の色合いが濃い、苦難の時代・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 以前、「ヒン困」という言葉に首をかしげたことがある。今の日本にそんな実態があるのか。生活を切り詰める「困窮」ではないか、と

 しかし、派遣切りなど職の危機が広がり、マズしさの波は一気に押し寄せた。過日、日本の相対的ヒン困率(2007年)は15・7%、ひとり親家庭のヒン困率は54・3%との数値が公表された

 作家・宮尾登美子さんは近著で「ビン乏、という言葉は、(中略)昭和初年の経済恐慌のころは、命がけのひびきを持った」と述懐している(「生きてゆく力」海竜社)。今の「ヒン困」は、どんな響きを帯びているのか

 拍車をかけるように、失業者数は昨年11月以降、右肩上がり。ことし9月に363万人に達した。昭和初期に比べると、今はさまざまな公的支援がある。が、豊かな時代を知っているだけに、地を這(は)うように暮らす人にとって、心が擦り切れる思いだろう

 一方、日銀や政府の統計は、景気が上向いていることを示した。この肌触りの違い。庶民の生活と距離のある景気の輪郭は、おぼろげで見通せない。先の著で宮尾さんは、苦労した経験を自分の血肉とする生き方に共感する、と述べている。苦労が糧となる職はあるか

 きょうは「勤労感謝の日」。「働く」より「働ける」ことへの感謝の色合いが濃い、苦難の時代である。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年11月23日 
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