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閉ざされたままでは制度の「進化」は見込めず、市民の負担感ばかりが増す・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 南米大陸から1000キロ近く離れたガラパゴス諸島は、生涯に一度は足を運びたい場所だ。外界から閉ざされ、生態系が独自の進化を遂げた

 貴重生物の宝庫の島々になぞらえ、日本の裁判所は「ガラパゴス」と揶揄(やゆ)もされてきた。判決までの異常な長さ。法曹三者が繰り広げる難解な言い回し、一般語と意味の異なることばの数珠つなぎに難渋した傍聴経験者も多いだろう

 庶民の常識とかけ離れた実態を是正しようと、市民が司法の場に参加する裁判員裁判が閉廷した。予想通り、初体験の裁判員の口々から漏れてきた「人を裁く」重責

 加えて、それぞれの肩に重くのしかかるあまりに多い「べからず」。裁判員に選ばれたことを自由に話せない。有罪か無罪か、有罪の量刑を決める評議の舞台裏を明かせば罰せられる

 個人のプライバシー保護は大前提だ。だが、公判後の那覇地裁の対応には閉口した。報道側の会見予定前、裁判員を帰宅させるよう誘導した行為は「妨害」と指摘されても仕方あるまい

 開かれた裁判をめざすなら、情報をできる限り多くの市民と共有し、課題を克服するのが制度の信頼度を高める近道ではないのか。一定の情報公開で裁判員の負担も減るだろう。閉ざされたままでは制度の「進化」は見込めず、市民の負担感ばかりが増す。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年12月19日 
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