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「子どもの今」可能性を摘み取り、狭める社会になりつつある・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「このままでは家族が壊れてしまう。会いたくなる」。本紙教育面で連載中「子どもの今」に登場する中1のヒカルの言葉は胸を打つ

 児童施設で生活する子の多くがギャク待や経済的理由で親と離れて暮らしている。帰りたくても帰れない。だれだって親や家族と一緒にいたい。それが当たり前なのに

 ヒトラーが台頭し、きな臭さが漂い始めたドイツで出版された「飛ぶ教室」(ケストナー)は、寄宿舎に暮らす少年たちの喜びや悲しみを通した友情を描く。その一人、マルチンはクリスマス休暇に家に戻れない。父親が失業し、汽車賃を工面できなかった

 「僕が怠け者だから?」。マルチンは自問自答し「泣いちゃだめ」と言い聞かせるが、こらえきれない。そのとき、見守っていた先生が往復の旅費をそっと手渡す

 突然の帰省に驚く両親にマルチンは言う。「僕、帰りの汽車賃も持っているよ」。ケストナーは書く。「なぜ大人は子どものころを忘れてしまうのだろう。子どもの涙が大人の涙より小さいなんて絶対にない」

 ヒカルの施設でもこの正月、大半が家に帰れなかった。ヒカルは「(将来を)何とかしたいから」と勉強に励む。子どもはヒン富の差なく可能性がある。それを摘み取り、狭める社会になりつつある。子どもを経験した大人が考える時だ。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月20日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
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