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過去の苦しみなど忘れ去られつつある「核なき世界」への大きな一歩・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 たった一つの地球なのに/いろんな文明がひしめき合い/寄ってたかって血染めにしては/つまらぬ灰などをふりまいているのだが/自然の意志に逆ってまでも/自滅を企てるのが文明なのか

 1960年に山之口貘(ばく)が発表した「雲の上」という詩の冒頭。冷戦思考や核信仰におぼれる地球人への警句だ。半世紀をへても通用する言葉が心に迫る

 核拡散防止条約(NPT)再検討会議の委員会が26の行動計画をまとめた。行程表作成など、行動に期限を設けたことは「核なき世界」への大きな一歩だ。採択の道は険しいが、貘の警告にどんな答えを出すのか

 会議では、16歳で被爆した谷口稜曄(すみてる)さん(81)=長崎市=が「過去の苦しみなど忘れ去られつつあるように見える。忘却が新しい原爆肯定へと流れていくことを恐れる」と語り、当時の写真を見せながら「目をそらさないで」と訴えた

 5年前の再検討会議は、米国とイランの対立などで決裂した。だが今、核廃絶の潮流は確かに増している。被爆者たちの無念に応えるためにも歴史的好機を生かしたい

 貘の詩はこう訴える。「どこの国もが互に肌をすり寄せて/地球を抱いて生きるのだ/なにしろ地球がたった一つなのだ」。これから生まれてくる地球人のためにかけがえのない宝を残す努力を説いているようだ。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年5月17日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
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