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日々新しい世界、周りの手も借りその小さな扉の一つ一つを開けていく・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 浄瑠璃の義太夫節は泣くことに比べ、笑いを表現するほうが難しいという。会得には時間がかかり、慣用句「笑い三年泣き三月」を生んだ

 どちらもいざ、と構えてできるものではないが、作り笑いや空笑いがあるように相手から見透かされやすいのはより笑いのほうだろうか。カマジシ(無愛想)顔をつくるのは簡単だ

 過日、竹馬が苦手な娘と外へ出た。足を乗せてやり、手助けする。持ち手を振るわせながら一歩、二歩と進むが、そこまで。だが、足場を見つけてやり、繰り返すことわずか30分足らず。足場いらずで馬が前々へと進んでいく

 足を止めて、こちらに振り返りながら走ってきた顔を覆うまぶしい「笑」にこちらの表情も緩む。その笑顔はいつわりや計算のない、自然にわき上がってきたものだ

 親からみればちょっとしたことだが、子どもにとっては日々新しい世界が目の前にあり、周りの手も借りその小さな扉の一つ一つを開けていく。できたことの喜びを心に刻みながら

 福岡で5歳の長女をコロしたとして逮捕された母親は時に娘を洗濯機に入れ、回していたという。恐怖はいかばかりだったろうか。娘の無邪気さにほほ笑みを返したこともあったはずなのに。これから何度となく浮かべただろう笑顔と可能性を摘み取られた短い命が不憫(ふびん)でならない。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月17日 
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