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「歌は世に連れ、世は歌に連れ」歌に込めたメッセージ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「君らは拓郎世代か。俺は裕次郎だな」。いきつけの店で会った友人と流れた桜坂で詩人のYさんと合流、3人で飲んだ

 「難しい話は抜き。さあカラオケだ」。そんな阿吽の呼吸で歌い始めた。こちらが次々と吐き出す吉田拓郎ナンバーにYさんが言ったのが冒頭のセリフ。負けじと懐メロを朗々と披露した。演劇でも活躍した人だけにさすがにうまい

 次の曲を探しながら思った。そういえば「僕らは◯◯世代」と言える歌手がいまの若者らにいるのだろうか。次々と新しいスターが登場し、一人の歌に長く傾倒しなくなっているのではないか

 個々人にはいるかもしれないが、世代と呼べる塊があるとはいえないというのが正確かも。「歌は世に連れ、世は歌に連れ」という言葉が通用しなくなったと思う。時代と歌、歌と人間の関係性に変化が表れているということだろう

 ゴールデンウイークの最中、NHKFMが10時間にわたる拓郎特集を組んでいた。番組のなかでさまざまなファンの声が紹介された。一人のシンガー・ソングライターの影響力と時代を感じた

 娯楽や情報の多様化で歌に込めたメッセージが直接的に伝わらなくなったのか。青春の歌を歌いながら「きょうは楽しい」と満面の笑みを見せるYさん。本来の歌の力を取り戻したような気がした。(真久田巧)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年5月13日 
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