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記憶とは何なのか「カメラになった男 写真家中平卓馬」記憶喪失後を追った・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 1977年に倒れ、記憶喪失に襲われながらも奇跡的に復活し、いまも多くの関心を集める写真家中平卓馬さんに会った

 来年、企画されている比嘉康雄さんの没後10周年記念写真展。中平さんはその関連講座の第1弾として開かれたシンポジウムに招かれたのだ。長く親交のある詩人、高良勉さんの司会進行に応えて発言していたが、病の影響が見えた

 講座では仲里効さんの講演と「カメラになった男 写真家中平卓馬」(小原真史監督、91分)の上映も。記憶喪失後を追ったドキュメント映画の中で中平さんはまさにカメラと一体化していた

 印象的だったのは画面の中で自分で撮った写真を見ながら執拗に記憶をたどる姿だった。なかには明らかな記憶違いもあった。記録としての写真と人間の記憶の関係、記憶とは何なのか。それが映画の大きなテーマだと気づかされた

 終了後、打ち上げの席に招かれたので最後に八重山民謡「弥勒節」を歌って差し上げた。映画の中でその音感の良さに驚いたからだ。歌をプレゼントしたら覚えてもらえるだろうと思ったのだ

 握手をしたら手が痛いほど力が強かった。肉体的には丈夫と思われた。記憶喪失といいながら意味深なことをボソっと言う。沖縄にもまだまだ刺激を与えてくれそうな人だと確信した1日だった。(真久田巧)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年5月20日 
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