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「梅雨入りして」渇水との闘い、汚れた大気の襲来・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 沖縄の気象の雲行きがどうも怪しい。一つは雨の少なさ。梅雨入りして1週間が過ぎたが、国・県管理ダムの貯水率は50%を割り、下がり続けている

 県は1日1人当たり15リットルの節水を促した。わが家のゴーヤーやシソ、鉢植えの花への水やりは、空のご機嫌をうかがいつつ、なんだか後ろめたい

 県民の生活は渇水との闘いだった。幼いころ、貯水タンクのないアパート暮らしで、断水のたびにトイレや風呂に難渋した。少雨がこのまま続くのであれば、一人一人がかつての節水の記憶を呼び覚まし、互いに知恵を出し合う必要がある

 もう一つ気掛かりなのが光化学オキシダント。中国大陸から汚染物質を含む大気が流れ込む恐れがあるという。濃度が高いと目やのどに違和感や痛みを伴い、ひどい場合は嘔吐や意識障害も引き起こすというから、とんだ代物である

 九州では2006年から毎年注意報が発令され、運動会が中止になったことも。これから本格的なスポーツの季節。とりわけ屋外競技への影響は気になる。来年は県内で全国高校総体も控えている。中国からの風がうまく拡散されることを祈るばかりだ

 節水の経験は豊富だが、汚れた大気の襲来は、かつてない。中国発の「食の不安」への記憶も残るまま、空を仰ぎ見る心情は曇りもようだ。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年5月25日 
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感染者を責める社会「迷惑を掛けて申し訳ない」・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「周りの人や先生方に迷惑を掛けて申し訳ない」。新型インフルエンザにかかった八王子市の女子生徒が母親を通じて伝えた

 言葉を詰まらせて涙を浮かべながら、こう説明する校長の姿がテレビに映し出された。病に伏す10代の女生徒が小さくなって世間に謝罪する状況に心が痛む。同時に「謝らせた社会」のありようも考させられた

 生徒は、ニューヨークの国連本部で開かれた模擬国連に参加。食事のとき以外はほとんどマスクを着用、消毒液も持参して予防に努めた。地元の高校生との交流会は接触を避けるために中止している

 それでもかかってしまった。本来なら「何にも代え難い」(校長)はずの貴重な体験がつらい思い出に変わってないか懸念する。まん延防止を重視するあまり、感染者に不必要な重圧を与えていないだろうか

 一方で沖縄は、修学旅行などのキャンセルが相次いでいる。感染者を責める社会であれば、キャンセルはこれからも続くだろう。両者は表裏の関係を成す側面があるからだ

 最も気をつけるべきは、慢性疾患を持つ人や妊婦への感染を確実に防止して、命を守ること。少しずつ分かってきた新型インフルエンザの特性を把握して医療対策を更新しつつ、日常生活や経済活動は可能な限り今まで通りを模索する時期に来ていないか。(与那嶺一枝)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年5月24日 
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