遅咲きだっていいじゃない「夢はでっかく、根はふかく」・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]
先日、東京・丸の内にある相田みつを美術館の企画展「夢はでっかく…」を見た。印象に残り、書き留めた「肥料」という詩がある
〈あのときのあの苦しみも/あのときのあの悲しみも/みんな肥料になったんだなあ/じぶんが自分になるための〉。没後18年経つが、独特の書体による琴線に触れる言葉の力は変わらない
相田さんには、企画展のタイトルである「夢はでっかく、根はふかく」という作品もあり、こう説いた。夢という大きな花を咲かせるためには、たくさんの汗と涙も「肥料」にして、根を深くしなければいけないのだよと
夢といえば、英国のスター発掘番組で美声を披露した48歳の「遅咲きの歌姫」が世界中に「夢」をふりまいた。決勝戦では、惜しくも2位だったが、音楽会社と契約を結ぶとみられ、「歌手になる」という夢が叶う
予選では、あか抜けない外見が審査員らの失笑を買ったが、驚異的な歌唱力で感嘆に変えた。眠れる才能の芽を自ら摘むことなく、世間の偏見も「肥料」にして大輪を咲かせた芯の強さには魅かれてしまう
夢を追って、もがき、苦しんでいる方もいるだろう。心が折れそうになる時だってある。相田さんの言葉を借りれば、その苦しみも悲しみも、きっと「肥料」になる。遅咲きだっていいじゃない、夢はでっかく、根は深く。(稲嶺幸弘)
大弦小弦 沖縄タイムス 2009年6月4日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
〈あのときのあの苦しみも/あのときのあの悲しみも/みんな肥料になったんだなあ/じぶんが自分になるための〉。没後18年経つが、独特の書体による琴線に触れる言葉の力は変わらない
相田さんには、企画展のタイトルである「夢はでっかく、根はふかく」という作品もあり、こう説いた。夢という大きな花を咲かせるためには、たくさんの汗と涙も「肥料」にして、根を深くしなければいけないのだよと
夢といえば、英国のスター発掘番組で美声を披露した48歳の「遅咲きの歌姫」が世界中に「夢」をふりまいた。決勝戦では、惜しくも2位だったが、音楽会社と契約を結ぶとみられ、「歌手になる」という夢が叶う
予選では、あか抜けない外見が審査員らの失笑を買ったが、驚異的な歌唱力で感嘆に変えた。眠れる才能の芽を自ら摘むことなく、世間の偏見も「肥料」にして大輪を咲かせた芯の強さには魅かれてしまう
夢を追って、もがき、苦しんでいる方もいるだろう。心が折れそうになる時だってある。相田さんの言葉を借りれば、その苦しみも悲しみも、きっと「肥料」になる。遅咲きだっていいじゃない、夢はでっかく、根は深く。(稲嶺幸弘)
大弦小弦 沖縄タイムス 2009年6月4日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge