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伝統工芸は地元で採れる素材「琉球漆器」記録を残しておけば後世に役立つ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「漆の木に実がつきました、との伝言です」。朝、出勤すると机にそんな書き置きがある。こっちまでうれしくなる報告だ

 中城村在住の漆芸家、宮城清さん(64)が漆の木の栽培に取り組んでいることを取材したのは17年前。「10年後に夢託す」の見出しで発芽に成功した、との記事を出した後、ずっと気にしていたのである。担当記者に連絡、同行した

 17年ぶりに訪ねたご自宅。うっそうと茂る木の陰に守られるように6本の漆の木がひっそりと立っている。和歌山県経由で取り寄せた岩手県の漆の種子1升(1・8リットル)から生き残った6本だ

 「実がついたことの意味は?」と尋ねるとすぐに返事が返ってきた。「種子が採れる。次につながる。沖縄の気候に合った栽培が可能になるということ」。そして、うれしそうにこうつぶやいた。「一生、漆から離れられませんね」

 陶芸を例にとれば分かるように伝統工芸は地元で採れる素材が前提。しかし、さまざまな政治、経済状況でそうもいかないのが現状だ。漆もしかり。ほとんどが中国産に頼っているのが実情だ

 そんななかで宮城さんは本来の琉球漆器を取り戻そうとしているのだ。栽培法は琉球王府の古文書「評定所文書」に学んだ。同様に「記録を残しておけば後世に役立つ」と未来に夢を託している。(真久田巧)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年6月17日 
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