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「父の日」どんな苦難にもくじけない強い心を育んだ、父の厳しさ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 沖縄芝居「丘の一本松」で、息子の良助に説教ばかりしている頑固親父が、子育てについて語る場面がある

 意訳するとこうだ。両親二人で優しくすれば、子は愚か者になってしまう。逆に二人とも厳しければ、ひねくれ者になる。だから、一人が優しくすれば、もう一人は心を「鬼」にして厳しくしなければいけない。その憎まれ役を担うのが父親なのだよと

 世界ピアノコンクールで優勝した全盲の辻井伸行さん(20)の両親の姿を見て、その話を思い出した。母は、わが子の才能を伸ばそうと、徹底して褒め、逆に父は、自立できることを願い、厳しく接してきたという

 天賦の才能が花開いた裏には、本人の血のにじむような努力と、才能の芽がすくすく伸びるよう後押しした母の優しさがある。そして、どんな苦難にもくじけない強い心を育んだ、父の厳しさがあったからだと思う

 今回の快挙にも、父は「これで自分で食べていけるかな」と優しい顔も見せたが、「盲目のピアニストという言われ方をしているうちはまだ一人前ではない」と、息子が浮かれぬよう厳しい言葉を掛けた

 先の芝居で、頑固親父はアンマーにこうも漏らす。「(良助は)目に入れても痛くないほど可愛い…」と。21日は「父の日」。「鬼」のように厳しかった顔が浮かんでくる。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年6月18日 
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