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ハイテク水着「スポーツの本質」ハイテクに頼らない生身の人間の進化・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 石を斧に、金属を農耕具に加工するなど、古来、人は道具とともに発展した。肉体だけでは不可能なことを用具が補ってきた

 その顕著な例が競泳界で起きている。ローマでの世界選手権は連日、世界新記録に沸いているが、北京五輪で旋風を起こしたレーザー・レーサー以後のハイテク水着の威力によるところが大きいようだ

 他の競技でも、高校野球のバットが木製から金属製に変わり本塁打が増え、サッカーではけったボールに変化をつけるため、特殊な加工を施したシューズを使う選手もいる。スポーツと用具は今や切り離せない

 とはいえ、人間の技と力で速さを競う競泳で、ポリウレタンやラバー素材を全身にまとった選手の活躍は、スポーツの本質への問い掛けでもある。100分の1秒でも記録を縮めようと過酷な練習を続ける選手にとって、新型水着の波にのまれる現状はつらい

 国際水泳連盟(FINA)は来年1月から生地は織物に限定する基準を示した。翻弄された選手を思えば遅い決断だが、しばらく続くはずの混乱を乗り越えて正常化してほしい

 五輪連覇の北島康介選手は、水の抵抗を少なくして泳ぐ技術を身につけ結果を出した。入江陵介選手の軸のぶれない泳法は世界一美しいといわれる。ハイテクに頼らない生身の人間の進化を見たい。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年8月3日 
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