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世界の記憶「アンネの日記」世界で最も読まれた10冊のうちの一つ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 生徒たちが育てている平和の使者のバラが花を咲かせた、と知り合いの教師から聞き、学校を訪ねた。4年前の夏のことだ。淡いオレンジ色の可憐な花。その名は「アンネのバラ」

 第2次大戦中、ナチスドイツの迫害を受け、15歳で生涯を終えた「アンネの日記」の著者、アンネ・フランクをしのんで名付けられた新種。三十数年前、父オットーさんから日本に苗木が伝わり、各地に広がったという

 その「アンネの日記」が、貴重な文書や資料の保存を目指すユネスコの「世界の記憶」(世界記録遺産)に登録された(1日付朝日新聞)。後世に伝える価値のある、世界的な記録物だとされたようだ

 隠れ家生活を強いられた少女の日記を、筆者が読んだのは遠い日のこと。大人に反発したり、身近な異性を意識したり、思春期なら誰でも抱く感情を、大事な友に打ち明けるようにつづっていたのが印象に残っている

 だからこそ世界中の読者がアンネに親しみを覚え、自由を願う彼女をシに追いやったホロコーストをリアルに感じ取った。ユネスコは同書を「世界で最も読まれた10冊のうちの一つ」としている

 記事に接し、「アンネのバラ」の優しい色を思い出した。心を込めて世話をした生徒たちの胸にも、平和への思いとともにきっと刻まれていることだろう。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年8月9日 
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