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環境づくり「臓器提供」激しい動揺と限られた時間の中での重い選択・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 できるだけ遠ざけたいもの、に「シ」がある。しかし、年齢とともにシに接する機会が増え、考えることは多い

 改正臓器移植法が成立し、生とシをどう見つめるかが問われている。世論調査で、家族が脳シになった時、本人意思が不明でも臓器提供に同意するという回答がおよそ4分の1を占めた。一方で、本人が提供の意思を示した場合の同意は6割に達しなかった

 法改正については82%が評価したが、個別のケースでは微妙な数字が並ぶ。「脳シは人のシ」とした人は大幅減少だ。臓器提供を望まないのに意思を示さない人の割合が多いのも気になる。反発を恐れて回避しているようにもとれる

 移植手術を待つ人と、脳シ状態の家族がいる人、ともに生への願いは同じだが気持ちはぶつかり合う。シ生観ともかかわるだけに答えを見つけるのは容易ではない。調査結果には、「シ」を前にしての葛藤(かっとう)やためらいが見える

 シは、思いがけずやって来ることが多い。肉親のシに接し、臓器提供の問題が持ち上がった時、どれだけ冷静に対応できるだろう。激しい動揺と限られた時間の中での重い選択。後悔しないためにも心の準備をする環境づくりは欠かせない

 距離を置きたい「シ」。されど、厳かな終末のありようを考えれば、敬遠してばかりもいられない。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年10月19日 
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