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劇場探訪舞台裏「地謡のマイク」使わず地声の舞台に伝統芸能の本来の姿・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 芸能担当時代に「甘口辛口」というコラムを持っていた。日ごろの取材のなかで感じたことを皮肉や直言を混ぜて書いた

 そのなかで比較的話題になったのに「地謡マイク無用論」があった。各種芸能公演で日常的に見られ、疑問なく使われている地謡のマイク。実は要らないのではないかという提言だった。2週連続で書いた。それほど重い問題だった

 それから二十数年たって開場した国立劇場おきなわの客席に初めて座ったとき「これだ」と思った。マイクが使われていないのだ。まさにわが意を得たりである。でも、それは思い違いだった

 きのう10回目が掲載された本紙芸能面の連載「劇場探訪舞台裏アラカルト」を読んで驚いた。同劇場では地謡のマイクが客席からは見えないような造りになっているが、実は生の音とそれを補強する音を出しているというではないか

 人間の耳の錯覚を利用し、左右のスピーカーから音をずらして出すことで地謡の音楽が舞台そでから聞こえてくるような感覚になるというのだ。何だかだまされたような気分だが、これも技術

 地謡マイク無用論は那覇の沖映劇場で日舞の舞台を見たのがきっかけだった。同じ舞台なのに沖縄芸能のようにマイクを使わず地声なのだ。そこに伝統芸能の本来の姿があると思った。(真久田巧)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年10月28日 
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