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生命は 自分自身だけでは完結できないように つくられているらしい・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 詩人の吉野弘さんに、「生命は」という作品がある。人は人と支え合い、助けあって生きることの大切さをうたっている

 〈生命は/自分自身だけでは完結できないように/つくられているらしい〉。花もめしべとおしべが揃(そろ)うだけでは不充分で、虫や風が訪れて仲立ちをする、と続く。「生命」は、「人」と読み替えることもできる

 先日、神奈川県の相模原沖縄県人会が催したチャリティー行事を取材し、詩の意味を痛感した。行事では、会員の知念孝雄さんの二女、依里さん(15)が患う進行性の小児難病「ムコ多糖症」に対する理解と支援を呼び掛けた

 6歳で発症した依里さんは、歩行も会話も難しい。有効な治療法も見つからず、睡眠障害と発作に苦しむ日々だ。現実は厳しくとも、知念さん家族が孤立せず、希望の光を目指して頑張れたのは、仲間の支えがあったからだろう

 「今後も、可能な限りサポートしていきたい」と玉那覇直会長。知念さんも周囲の支援に感謝しつつ、「同じ病気の子を抱えながらも、なかなか表に出られない方たちの分まで(啓発活動に)頑張りたい」と言う

 先の詩はこう結ばれている。〈私もあるとき/誰かのための虻だったろう/あなたも/あるとき/私のための風だったかもしれない〉。お二人の思いを表しているようでもある。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年10月29日 
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タグ:大弦小弦
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