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ワクワクする楽しみが待っていた、日本最南端の映画館の火が消えた・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 日本最南端の仁王像といわれる石垣市桃林寺の金剛力士像が来年1月九州国立博物館に展示される(3日付26面)そうだ

 幼いころ、寺の正門両脇に威厳を放って立つ仁王様の前を母や叔母に手を引かれて通り過ぎるたび、怖くてしかたなかったことをいまでも覚えている。でもその一瞬さえやり過ごせばあとはワクワクする楽しみが待っていたのだった

 そこを通るのは映画を見に行くためだった。娯楽の少ない時代、映画は幼心にも感情を揺さぶる強烈な記憶として残っている。それは単に娯楽のみでなく島と世界を結びつける情報でもあった

 ところが先日、島からやってきた同級生と飲んだら、その映画館がなくなったという。日本最南端の映画館として唯一残っていたシネマパニック万世館がことし1月、ついに閉館になったのだ。島から映画文化の火が消えたのである

 飲んだ日の翌日は1年ぶりの東京出張だった。共同通信社加盟全国各紙の文化部長らが出席する会議だ。冒頭記念講演が行われ東宝株式会社の中川敬専務が登壇、興味深い話をしていただいた

 業界組織の映画演劇文化協会が来年「午前十時の映画祭」を実施、名作50本を1年かけて全国25館で上映するという。映画人口の回復傾向を背景にする企画だが、南の島の寂しい状況が気にかかる。(真久田巧)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年11月4日 
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