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15年の歳月がたっても癒えない災害のつめ跡・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 防災訓練に防災グッズ…と子どものころから繰り返し接してきた「防災」の文字に並び、近年「減災」という言葉を見聞きする機会が増えた

 自然災害を完全に防ぐことはできないが、日ごろの備えや適切な対応で被害を最小限に食い止めることはできる―という災害対策の新しい考え方だ。情報伝達や避難態勢づくりなどソフト面を重視している

 地が突然波打ち、うねる。自然のとてつもない力の前で、人間がいかに無力な存在かは明らか。ならば過去の教訓に学び、最新の知見を生かしつつ対策を検討し、被害の最小化に努める。それが被災後のより速やかな立ち直りにもつながっていく

 多くの尊い命が失われた阪神大震災。従来の防災対策だけでは限界があるとして減災に目が向けられるようになったのも、都市の脆(もろ)さがあらわになったあの震災の教訓から導き出されたものだという

 3年前に訪ねた神戸の街は整然として、災害のつめ跡をみじんも感じさせなかったのを覚えている。一方で昨年秋に共同通信社が実施した調査では、被災者の29%が「復興していない」と感じていた

 15年の歳月がたっても癒えない傷とそれぞれの記憶を心のうちに抱え、生きる人たちが大勢いる。その思いを忘れずに、命を守り助けるための仕組みづくりを真剣に考えたい。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年1月17日 
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