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「負担軽減」の連呼、日米政府の取り決めはあてにならない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 出勤途中のバスの中で、お気に入りの音楽を聴くのは悪くない。ジョギングが趣味の人はリズミカルに歩を進める後押しにもなる

 気分を落ち着かせたり、高揚させたりと携帯音楽プレーヤーの用途は幅広い。最近はヘッドホンも進化。音漏れもほとんどなく、周囲に迷惑をかけずに音を楽しむことができるようになった

 ただ、それも使い方次第という。米国の人気ロックバンドのメンバーが使いすぎに注意を呼び掛けている。米メディアによると、本人は長年、大音量の中にいたことが原因で耳鳴りに悩まされているという

 ステージを降りた後も耳から音が消えず、就寝中も鳴り続けている。専門家は内耳にある音を認識する蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる細胞が、長時間大音量にさらされたことが原因と分析。音が高周波であれば負担は増し、最終的には聴力そのものが失われるという

 せっかくのお気に入りの曲だ。長く付き合うためには、便利な機材を使う本人の心掛けが必要ということだが、好むと好まざるとにかかわらず、飛び込んでくる不快な音には自然と耳をふさぐものだ

 米軍嘉手納飛行場周辺の騒音が一向に減らない。訓練移転、飛行時間の制限、外来機の無通告飛来まで。日米政府の取り決めはあてにならない。「負担軽減」の連呼は住民に届かず、耳に障る。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月13日 
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「メタボ」治療には限りがあるが、予防には限界がない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 寒い日や疲れぎみのときは汁物に限る。ふわふわのゆし豆腐に具だくさんの味噌(みそ)汁、ヤギ、イカ、アバサー、行事でなくても中味汁。今の季節なら島ニンジンとニンニク葉を入れたチムシンジ(肝煎じ)が最高だ

 沖縄に生まれた幸せを丼でかきこみ続けると、次第に腹回りがふくよかになっていく。〝口福〟の後には洋服と健康の問題が訪れる

 心配なのはメタボリック症候群だろう。腹囲が男85センチ、女90センチを超えると「待った」がかかり、脂質・血圧・血糖値のうち二つに異常があれば「メタボ」と診断される

 ところが先日、この腹囲の基準値が、心筋梗塞(しんきんこうそく)や脳梗塞(のうこうそく)の発症の危険性と明確には関連しないという調査結果を厚生労働省研究班がまとめた(9日付読売新聞)。肥満の人ほど発症傾向が高いのは変わらないが、何センチ以上といった線引きは難しいというのだ

 肥満大国アメリカは男102センチ、女88センチ超だが、腹囲と中性脂肪・HDLコレステロール・血圧・血糖値を総合的に診断している。スリムな体形に病気が隠れている場合もあり、その方が見つけやすいのかもしれない

 近所の薬局で「治療には限りがあるが、予防には限界がない」との張り紙を見た。数値に一喜一憂せず、食事や運動など日ごろの生活習慣こそ肝要か。まずは丼を汁椀(しるわん)に換えてみたい。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月12日 
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「大人の世界」一人はみんなのために、みんなは一人のために・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 小学校6年のころ、担任の先生が何度も口にし、今も忘れられない言葉がある。「一人はみんなのために、みんなは一人のために」

 協調心の大切さに加え、困っている人がいたら手を差しのべ、助けてあげるのよ。先生は、そんな思いやりの心を持ってほしいという願いを言葉に込めて伝えたかったと思う

 10日付本紙社会面の記事を読み、その言葉を思い出した。読谷村立古堅小学校の子どもたちが、同じ校区内で足に障ガイのある上地由花ちゃん(4)に、乳幼児用の車いすをプレゼントしたとの話題である

 車いすを購入する費用は、子どもたちの呼び掛けで、全校挙げて空き缶のプルタブを4年間コツコツ集めて捻出(ねんしゅつ)したという。子どもたちの優しい気持ちを知って、地域の人たちが協力してくれたのも素晴らしい 
 そんな子どもたちと比べて、大人の世界はどうだろう。政治とカネをめぐり、「私は知らない。秘書が勝手にやったこと」との古い言葉を聞かされ、一人がみんなを威圧し、みんなは一人に満足に物さえ言えない異様な光景が続く

 暗いニュースにうんざりした方にはぜひ、先の記事の写真を見てほしい。善意に支えられ、少しはにかんだ由花ちゃんの愛くるしい表情が、心を覆う憂鬱(ゆううつ)さを吹き飛ばしてくれるはずだ。古堅小の皆さん、ありがとう。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月11日 
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世界標準の文化的な営みを「教養」とする余裕が生まれ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 〈サー 君は野中のいばらの花か サーユイユイ〉で始まる「安里屋ユンタ」。三線ビギナーの定番曲で、時には酒席で県外の人と口ずさむ。沖縄に触れる“窓口”として交流の場に欠かせない民謡の一つだ

 その旋律をバイオリンで練習した中国深〓市の音楽学校生が9日、南城市の佐敷中学校吹奏楽部と共演。管楽器の輝く音を弦楽器の優しい響きが包む。会場は合作のユンタに万雷の拍手で応えた

 音楽学校は中国バイオリン協会の張永力常任理事が主宰、深〓を拠点に全国20都市2000人の子が課外活動として学んでいるそうだ。専門家養成ではなく「教養教育」の一環という▼深〓は香港の後背地。改革開放政策の窓口として発展し、今や東京規模のメガロポリスだ。5年前に取材した時も、欧州高級車が並ぶショッピングセンターの駐車場に驚き、30階超のビル群に目がくらんだ

 世界標準の文化的な営みを「教養」とする余裕が生まれた中国。もはや「眠れる獅子」と例えられない。県の観光政策も、中国を中心としたアジアからの外国人観光客誘致に力を入れ始めている

 沖縄の印象を「やさしい心遣いに触れ、家庭に戻ったよう」(張理事)と感じ、「友情のスタート」と今後も沖縄と交流を発展させる考えだ。心の通った民間主導の交流を今後も期待したい。(上間正敦)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月10日 
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「しりしりー」沖縄の家庭料理として紹介される機会が増えている・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 久しぶりに那覇の平和通りを歩いていたら、土産品店の軒先の一風変わった土産物が目に留まった。なぜか根菜を千切りにする調理器具。花飾りなぞついていて、ほかの商品と並んでも違和感がない

 「ニンジンしりしりー用ですよ」と奥から姿を見せた店員。聞けば地元客も含めて結構売れているとのこと。そういえば、テレビ番組や本・雑誌などで沖縄の家庭料理として紹介される機会が増えている

 材料も料理法も極めてシンプルなだけに、あらためて取り上げられるとこそばゆい気もするが、野菜嫌いが多い子どもたちにも人気のこのメニュー。全国区になりつつあることを、もっと誇っていいのでは

 うるま市津堅や糸満市喜屋武など県内のニンジン産地は収穫シーズンを迎えた。渡名喜村からも、特産の島ニンジン収穫の報が届いた。山積みになったオレンジや黄色の鮮やかなビタミンカラーは、見ているだけで元気になれる

 総務省の家計調査によると、1世帯当たりのニンジン年間消費量は、沖縄(那覇市)が全国平均を大きく上回り1位。これも「しりしりー」のなせる技なのかもしれない

 地産地消をテーマに「おきなわ花と食のフェスティバル2010」が始まった。魅力的な県産農林水産物は何もニンジンだけではない。足を運んでみるとしよう。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月7日 
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「おかしい」と思いつつ、力を無視できずにだれも首に鈴をつけられい・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 泣きじゃくりながら懸命に逃げ、あるいは意を決して豆を投げつける。子どもたちと鬼が繰り広げる節分の風情はほほえましい

 春は立ったのに列島に冷気が流れ込んだ同じ日、政界と角界を代表する2人が大きな転機を迎えた。政治資金規正法違反に問われた民主党の小沢一郎氏は不起訴となり、暴行問題が明らかになった横綱朝青龍が引退を決めた

 この2人には相通じるものを感じる。「一寸先は闇」の政界中枢を独歩し、集金力、集票力は他が及ばない。一方は類(たぐ)い希(まれ)な身体能力で体格差をはね返し、客を呼び込んだ

 反面、言動や行動が批判の対象になり続けてきた。周囲は「おかしい」と思いつつ、力を無視できずにだれも首に鈴をつけられなかった。例えればそれぞれの世界での「鬼っ子」の扱いだ

 角界では酒のことを「馬力」という。飲めば食も進み、力が付くという意だ。ただ当人は気持ちばかりが大きくなり、土俵外の失態で退場となった。他方は庶民感覚では想像もできない大金の動きを十分に説明せず、「灰色」のまま居座り続けるという

 それぞれの世界の自浄力が今、問われている。童話や民話に登場する鬼はいつも敵役ばかりだが、その道一筋に精進し、結果を残している人を「~の鬼」と呼ぶ。そんな鬼が必要なのかもしれない。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月6日 
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人気と実力を兼ね備え「横綱の品格」強さと同時に人格者たることを求める・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 昨年の大相撲秋場所を制し、両国国技館に飾られた朝青龍関の優勝額は、土俵入りや化粧まわし姿ではなく、大きく左手を振り上げたポーズだった

 最後の塩を取りに行く前、パーンとまわしをたたく。闘志を前面に出さない力士たちと比べ、ギラギラとした「やる気」の見本のような顔が、土俵の空気を切り裂かんばかりの所作と相まって、わくわくさせられた

 高校生のとき相撲留学でモンゴルから来日、22歳で初優勝し横綱に昇進した。裸一貫、金と名誉をつかみ取り、幾度も勝利の美酒を味わった。人気と実力を兼ね備え、母国では英雄扱いだ

 そんな環境が彼を変えたのか、もともとの資質なのかは分からないが、「横綱の品格」というものを問われ、土俵の内外で批判を浴びるようになっていく。26歳でサッカー問題を起こし、28歳のときモンゴル人の妻と離婚した

 唯我独尊の29歳をしかり、社会の常識と相撲界の流儀を教え諭す人はいなかったのだろうか。先月の初場所中に泥酔して男性に暴力をふるったとして、きのう引退に追い込まれた

 現代社会は、強さと同時に人格者たることをスポーツ選手に求める。ゴルフのタイガー・ウッズもしかり。暴力や不倫は許されるものではない。批判もあったが、強烈なガッツポーズが見られなくなるのは寂しい。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月5日 
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露の世は露の世ながらさりながら・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 江戸期の俳人、小林一茶が幼子を亡くして詠んだ有名な一句がある。〈露の世は露の世ながらさりながら〉

 この世がはかないものだとはいえ、それでも…。わが子に先立たれた親の無念さが伝わってくる。たとえ、わが子が成人であれ、親の悲しみが変わることはない

 一昨日、千葉市であった告別式に参列し、そのことを痛感した。故人は朝日新聞記者のKさん。脳腫瘍(しゅよう)のため先月30日にシ去、享年41歳だった。10年前、那覇支局にも勤務し、基地問題を精力的に取材していた

 Kさんは昨年2月に発症。摘出手術が成功し、6月には現場復帰するが、残った腫瘍が悪化し昨年末に再入院していた。この間、ずっと枕元で付き添い、わが子の最期を看取った母の気持ちを思うとき、一茶の句が胸に迫る

 わが子に最後の別れを告げる親心を、万葉歌人の山上憶良がこう詠んでいる。〈若ければ/道行き知らじ/賄はせむ/黄泉(よみ)への使/負ひて通らせ〉(天国への使いの人よ、お礼はするので、道を知らないわが子を背負って連れていってほしい)

 「元気な頑張り屋。年の割には少し子どもっぽい面も」。同僚らがこう評したKさんの遺影の前で、「(息子の分まで)しっかり生きていきたい」と振り絞るような声で話した母も憶良の歌と同じ思いだったのだろう。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月4日 
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「国家百年の大計」成長期の感性、無限の可能性を秘めた子どもたち・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「これはアーサ採りの人だと思います」。昨秋、1枚の絵を見た小学生の感想を聞き、子どもの自由な発想に感心した。絵は焼け跡にたたずむ兵士とされる抽象画

 対話式鑑賞法という北中城小学校での授業で子どもに予見を与えず、自由に意見を出し合う中から考えの言語化や発表力を養う。直線の多い絵に、アーサ養殖の風景を連想したのだろう

 「美術鑑賞は数学とは異なり、間違いを恐れることがない」と先生も一つの「正解」を求めない。子どもの自由な発想を邪魔せず、他者の意見も大切にするよう促し、積極的な発言を引き出した

 小紙日曜企画Achaで紹介した宇宙航空研究開発機構の喜名朋子さんは中学時代、「あした部活できるかな」と毎日見上げた空が心をとらえ、地球科学の研究者の道へ進んだ。成長期の感性がその後の人生を規定する一例だ

 沖縄の童歌採集で知られる作曲家の杉本信夫さんも中学生で聴いたオーケストラの響きが忘れられず音楽の道へ。消えかける童歌を残すため、ピアノ曲として〝再生中”だ

 民主党が打ち出す教員養成課程6年制をめぐり、あらためて教員の資質が問われている。「国家百年の大計」にかなうよう自由闊(かっ)達(たつ)な論議を求めたい。ただ何のための教員か、無限の可能性を秘めた子どもたちをお忘れなく。(上間正敦)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月3日 
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本土と沖縄の「温度差」独自性を失わなかった先人たちの奮闘ぶり・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 2004年に中国の原子力潜水艦が石垣島近海を領海侵犯する事案があったが、本紙の扱いはそれほど大きくはなかった

 当時、防衛庁担当の全国紙記者から「なぜもっと大きく取り上げないの。沖縄が一番危ないんだぞ」といらだちとも取れる忠告を受けた記憶がある

 この話をある保守系の政治家に向けると「中国と沖縄は兄弟のようなものだから攻めてはこないよ。今までの歴史があるから」。米軍基地問題にも通じる本土と沖縄の「温度差」を日中関係でも感じさせられた

 1日紙面掲載の日中両国の有識者による歴史共同研究の報告書が興味深い。琉球王国時代の沖縄について「日清両属」とする日本側と「清と冊封関係にある独立国家」とする中国側の見解が分かれたという

 昨年1年間にわたって本紙で連載された「御取合400年 琉球・沖縄歴史再考」を読むと、これまで従属的とされてきた薩摩藩支配下でも、巧みな戦略と外交力を用い、国としての独自性を失わなかった先人たちの奮闘ぶりがうかがえる

 報告書には「日本は琉球を横取りした」との中国側の認識もある。そこから将来的な「侵略」の意図を読み取るよりも、沖縄が日中の「津梁(しんりょう)」となり得る可能性を見いだしたい。大国のはざまでどう生きるか。数百年たっても変わらない沖縄の課題がある。(浜元克年)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月2日 
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