SSブログ

人気と実力を兼ね備え「横綱の品格」強さと同時に人格者たることを求める・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 昨年の大相撲秋場所を制し、両国国技館に飾られた朝青龍関の優勝額は、土俵入りや化粧まわし姿ではなく、大きく左手を振り上げたポーズだった

 最後の塩を取りに行く前、パーンとまわしをたたく。闘志を前面に出さない力士たちと比べ、ギラギラとした「やる気」の見本のような顔が、土俵の空気を切り裂かんばかりの所作と相まって、わくわくさせられた

 高校生のとき相撲留学でモンゴルから来日、22歳で初優勝し横綱に昇進した。裸一貫、金と名誉をつかみ取り、幾度も勝利の美酒を味わった。人気と実力を兼ね備え、母国では英雄扱いだ

 そんな環境が彼を変えたのか、もともとの資質なのかは分からないが、「横綱の品格」というものを問われ、土俵の内外で批判を浴びるようになっていく。26歳でサッカー問題を起こし、28歳のときモンゴル人の妻と離婚した

 唯我独尊の29歳をしかり、社会の常識と相撲界の流儀を教え諭す人はいなかったのだろうか。先月の初場所中に泥酔して男性に暴力をふるったとして、きのう引退に追い込まれた

 現代社会は、強さと同時に人格者たることをスポーツ選手に求める。ゴルフのタイガー・ウッズもしかり。暴力や不倫は許されるものではない。批判もあったが、強烈なガッツポーズが見られなくなるのは寂しい。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月5日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。