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「おかしい」と思いつつ、力を無視できずにだれも首に鈴をつけられい・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 泣きじゃくりながら懸命に逃げ、あるいは意を決して豆を投げつける。子どもたちと鬼が繰り広げる節分の風情はほほえましい

 春は立ったのに列島に冷気が流れ込んだ同じ日、政界と角界を代表する2人が大きな転機を迎えた。政治資金規正法違反に問われた民主党の小沢一郎氏は不起訴となり、暴行問題が明らかになった横綱朝青龍が引退を決めた

 この2人には相通じるものを感じる。「一寸先は闇」の政界中枢を独歩し、集金力、集票力は他が及ばない。一方は類(たぐ)い希(まれ)な身体能力で体格差をはね返し、客を呼び込んだ

 反面、言動や行動が批判の対象になり続けてきた。周囲は「おかしい」と思いつつ、力を無視できずにだれも首に鈴をつけられなかった。例えればそれぞれの世界での「鬼っ子」の扱いだ

 角界では酒のことを「馬力」という。飲めば食も進み、力が付くという意だ。ただ当人は気持ちばかりが大きくなり、土俵外の失態で退場となった。他方は庶民感覚では想像もできない大金の動きを十分に説明せず、「灰色」のまま居座り続けるという

 それぞれの世界の自浄力が今、問われている。童話や民話に登場する鬼はいつも敵役ばかりだが、その道一筋に精進し、結果を残している人を「~の鬼」と呼ぶ。そんな鬼が必要なのかもしれない。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月6日 
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