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「五輪停戦」の呼び掛けは形式的なセレモニーにすぎない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 2年前の北京五輪で印象に残ったシーンがある。女子エアピストル競技の表彰式。ロシアの選手が銀メダル、グルジアの選手が銅メダルを獲得。表彰台で互いに抱き合って祝福した

 2人には格別の思いがあった。というのも開会の日に両国間で軍事衝突が発生。グルジア選手団は五輪撤退も検討したという。国同士が対立する中で選手が発した「何事も私たちの友情は壊せない」との言葉は強く胸を打った

 再び巡ってきた平和の祭典。雪や氷には縁遠いここ沖縄でも、フィギュアの華麗な舞や、風を切って滑走するスピードスケート、ダイナミックなモーグルなどを心待ちにするファンは少なくない

 冬季五輪開幕に先立ち、バンクーバーの選手村では古代五輪の故事に基づいて「五輪停戦」を願う壁が設置された。国連総会議長も世界各地で続く武力紛争や暴力行為を期間中停止するよう呼び掛けた

 繰り返される紛争と消えることのないテロの脅威。停戦の呼び掛けは形式的なセレモニーにすぎない、と冷ややかな声もあるようだが、古代五輪の際は3カ月にわたって武器を放棄したという

 平和な世界であってこそ自らの限界に挑む選手たちの姿は輝きを増す。現代に生きる私たちも伝統の五輪精神にならいたい。会期の17日間だけでなく聖火が消えた後も。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月14日 
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