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普天間飛行場の移設先「最低でも県外」新たな振興策でも示せば・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 先月まで勤務していた東京で、「謎の鳥」と題した政治小話を耳にした。永田町界隈(かいわい)ではやっているという

 〈日本には謎の鳥がいる。正体はよく分からない。中国から見れば「カモ」に見える。米国から見れば「チキン」に見える…〉と続き、〈でも鳥自身は「ハト」だと言い張っている〉

 お気付きの通り、謎の鳥の正体は鳩山首相である。首相の政治姿勢を揶(や)揄(ゆ)したこの小話は、ネットでも取り上げられ、時事ネタを盛り込みながら随時更新されているのだという

 沖縄風に脚色すればこうなる。昨夏の衆院選の際、普天間飛行場の移設先を「最低でも県外」と約束した鳩山さんは、負担軽減という幸せを運ぶコウノトリに見えた。だが、首相になると一転、沖縄と米国、連立与党のどちらにもいい顔をする風見鶏に変身する

 大詰めを迎えている移設協議は、キャンプ・シュワブ陸上案、勝連沖案の県内2案を軸に最終調整が進められているという。県外移設を信じて一票を投じた方にとってはサギと叫びたくなる気分だろう

 まさか、新たな振興策でも示せば、沖縄は難なく落とせるとタカをくくっているわけではあるまい。もしそうならば、県民が放つ政治不信の矢で手痛い傷を負い、支持率が急落している鳩山政権にとっては命トリになりますよ、鳩山さん。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月25日 
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全体を底上げ「月刊ベースボール沖縄」沖縄は高校野球熱が高い・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 何度か甲子園で県代表の試合を取材したが、応援席で鳴り響く指笛や「ハイサイおじさん」の合奏を聴いた時の何ともいえない高揚感を覚えている

 春の選抜高校野球大会が始まった。初出場の嘉手納は惜しくも敗れてしまったが、県内から初の2校同時出場は、沖縄のレベルの高さを示す快挙だ

 沖縄は高校野球熱が高いといわれる。その熱気を示すような雑誌「月刊ベースボール沖縄」(280円)が1月に創刊された。嘉手納、興南両校の戦力分析や選手名鑑、亜細亜大で活躍する東浜巨選手を特集した4月号は20日に書店やコンビニなどに並んだ

 高校野球に特化した雑誌が県単位で発行されるのはきわめて珍しい。県外からの注文も多く、売れ行きも好調だという。全国的に野球人気の陰りが指摘されて久しいが、県内では底堅い人気が持続しているようだ

 高嶺稔編集長は「特定の強豪校だけでなく、どこが代表になってもおかしくないくらい強い学校が多いのが沖縄の特徴」といい、「どの指導者にも、自分の学校だけでなく沖縄全体を底上げしようという気持ちがある」とレベル向上の要因を指摘する

 「県勢同士で決勝を戦う」という両校の夢はお預けとなったが、興南の初戦は24日だ。県民を熱くさせるドラマはまだ続いている。(浜元克年)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月23日 
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政権交代から半年「県外」の道は見通しが悪くなった・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 上空を黄砂が覆い、遠くがかすんで見通せない。この時季の風物詩ではあるが、北京では今年最大の黄砂現象が起きている。光化学オキシダントとともに、空模様が気掛かりだ

 一方で、普天間問題も風雲急を告げる。連休明けには政府案を取りまとめる大詰めの段階だ。しかし、そこに「県外・国外」の文字は見えない。「県外は難しいが、県民の気持ちを大事にしたい」と言う鳩山由紀夫首相の言葉が恨めしい

 政権交代から半年。首相や閣僚の言葉に振り回されっぱなしだ。首相が隣人の「鳩山さん」ならば、物腰の柔らかさ、質問に丁寧に答えようとする姿勢に誠意も感じられよう

 しかし、彼は国の代表。そうみると、誠意という輪郭はかすむ。日替わりメニューのような発言を、首相は「多くの意見や思いを大事にする揺らぎ」と説明するが、「揺らぎ」から「誠意」を差し引けば、「煮えきらなさ」が残る

 見方を変えれば、「人のよさ」という衣をまとった独特の言い回しは、何かしらつかみどころがなく、漠とした不安や頼りなさを感じる

 当初、「最低でも県外」と述べた首相に、沖縄と東京で同じ空気を吸っている思いもあった。しかし、半年で「県外」の道は見通しが悪くなった。同じ空気を吸っている感覚は薄い。視界不良。息苦しいばかりだ。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月22日 
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「撤廃」や「緩和」何のための規格なのか・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「面白い形のものが取れたので」。支社や支局勤めのころ、収穫したての農作物を読者から持ち込まれることがたまにあった

 主に大根やニンジンなどの根菜やイモ類。人間の姿に見えたりとユニークな形で、地方版で紹介したことが何度かある。たいていは自分の家庭用に育てたもの。「もったいなくて食べられないね」と笑顔で持ち帰って行った

 一方で出荷用の農作物を育てる農家にとって、規格外の作物は悩ましいところ。ただ、最近では加工品の材料に活用するケースが増えたり、農産物の直売所など限られたルートで安く販売されるように。消費者からも人気だ

 日本政策金融公庫の調査によると、規格外の野菜や果物の購入について消費者の大半が「品質の割に低価格」と肯定的。さらに色や形などの規格の「撤廃」や「緩和」を求める回答が合わせて9割近くに上った

 生産者への調査でも、規格の緩和はメリットだけでなく価格の低下を招きかねない―との不安が示されたものの、緩和論が6割と多数を占めたという

 曲がったキュウリや色にむらがあるリンゴなど家庭で食べる分には問題ない。大事なのは安全性と鮮度。消費者にとっては、さらに値段が安ければ言うことはない。何のための規格なのか、それぞれの立場でいま一度考える時期では。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月21日 
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「被爆者の声」我々はどこから来たか。何者か、どこへ行くのか・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 東京のコピーライター古川義久さん(55)がそのCDに出会ったのは4年前。広島と長崎の被爆者たちの声が収められていた

 長崎生まれの古川さんには「原爆体験談」は身近だったが、耳に入る声一つ一つに身震いした。「これまでにない生々しさ。圧巻だった」。CDは昨年3月に亡くなった伊藤明彦さんが伝助を肩に担ぎ、青森から沖縄まで1003人分を集め、無償で配布していた

 「あまりに知られなさすぎた」。古川さんは成果を多くの人に届けようと、インターネットで紹介することを提案。画面上に文字を入れることも考えた。ただ、素材があまりに多すぎた

 支えたのは中高校の同窓生。顔も知らない先輩や後輩にメールで呼び掛けたところ、8人が協力した。伊藤さんが目標にしていた核保有国の言語への翻訳にも着手。過日、英語版がHP「被爆者の声」上で公開された

 ヨーロッパからも反応があるという。今、中国語やロシア語翻訳も始めた。志半ばで世を去った伊藤さんはゴーギャンの言葉をよく口にした。「我々はどこから来たか。何者か、どこへ行くのか」。その答えを見つけ出す半生だった

 「もっと知られていい」(古川さん)。核廃絶にかけ、地道に拾い集めた伊藤さんの「声」の積み重ねは今、若い世代や世界にも届き始めている。(石川達也)

大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月20日 
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飽食の今、種の保護より食欲・食文化が優先するのか・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 最後にヤシガニを食べたのはいつだったろうか。父母の故郷宮古島での夏休み、満天の星の下、ピックアップトラックの荷台に乗り込み、海岸沿いの道を探し回った

 翌朝、真っ赤にゆで上がったヤシガニを前に「赤くならないのは毒だよ」と言われたことは鮮明に覚えているが、肝心の味の方はおぼろげだ

 多良間村が来月からヤシガニ保護条例を施行する。甲長8センチ以下や抱卵中の雌、産卵期(7―8月)の採取を禁じ、違反者には10万円以下の罰金を科す。乱獲を防ぎながら、有用な資源として持続的に活用していくのが狙いという

 ヤシガニは国や県の絶滅危惧(きぐ)Ⅱ類に指定されている。Ⅱ類は絶滅の危機が増大している種で、ウミガメやキシノウエトカゲ、サシバなども含まれる

 これら野生生物は戦後の食糧難の時代、生きるための貴重なタンパク源だった。「タカジューシー(サシバの雑炊)は最高だった」と言う人もいるが、もう口にできない郷愁が記憶の味をより良くしているのだろう

 カタールで開かれているワシントン条約締約国会議では、大西洋と地中海産のクロマグロの国際取引が規制される可能性がある。これも乱獲が原因だが、多様な種の保護よりもヒトの金もうけ、食欲・食文化が優先するのか。飽食の今、じっくり考える機会にしたい。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月19日 
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沖縄国際アジア音楽祭、回を重ねるごとに音楽文化、経済効果を高めたい・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 音は手で掴(つか)めないし、目にも見えないけど、肌で振動・波動を感じることができる―。開催中の沖縄国際アジア音楽祭(県主催)に、沖縄のロックミュージシャン川満勝弘さんが寄せた言葉だ

 音楽を説くメッセージに共感しつつ、波動が心を振るわせる音楽の神秘性を付け加えたい。伝説のロッカーの全盛期は知らないが、爆発的なサウンドは、想像するだけで胸が高鳴る

 音楽祭は初開催。150組余が28日までの約4週間、那覇や沖縄市のライブハウスを中心に繰り広げる。芸能の宝庫と呼ばれる沖縄で、盛んな音楽文化を資源ととらえ、「音楽の産業化」を目指す第一歩だ

 ただ古典音楽からポップスまでを網羅し、近隣のアジアまでジャンルを広げたステージは多く、誰の何を聴こうかと選ぶのも難渋する。ガイドブックはあるが無名のミュージシャン情報は不足ぎみだ

 こうした情報を上手に整理したのがフリーペーパーの「箆(ぴら)柄(つか)暦(こよみ)」。年間3万件の沖縄関連イベント情報を発信、インターネット版なら日付のほかイベントの種類や会場、出演者で調べられ、使い勝手がいい

 ネットでも紙でも的確に情報を届けなければせっかくのイベント効果も半減する。音楽の波が心に響き、感動を生むように、音楽祭も回を重ねるごとに音楽文化、経済効果を高めたい。(上間正敦)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月17日 
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「沖縄21世紀ビジョン」今生きている者が将来にも責任を持つ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 先日、本部町備瀬集落を久しぶりに訪ねた。高く伸びたフクギが日をさえぎり、並木のすき間からのぞく海の色がまぶしく光る

 台風や潮害から集落を守ってきた屋敷林は、琉球王府時代の三司官を務めた蔡温が奨励したという。進貢船の建造や首里城改築、薪炭など増え続ける木材需要を自給するために、さまざまな山林政策を実施したことで知られる

 「蔡温松」と称される古木が県内各地にある。沖縄戦をくぐり抜け、今も残る松並木やフクギ並木を見ると、長期的視野に立った施策の重要性をあらためて感じずにはいられない

 2030年ごろの沖縄のあるべき姿を描く「沖縄21世紀ビジョン」の議論がなかなか盛り上がらない。県が初めて策定する長期構想として知事に答申されているが、県民意見を募集するパブリックコメントは1カ月近くたっても、わずか1件だけだという

 沖縄は、米軍普天間飛行場移設など大きな問題を抱え、その動向さえ一向に定まらない。常に直近の課題にさらされ、先行きが見えにくいという事情があるのかもしれない

 県は、アンケートやワークショップでの県民意見をビジョンの素案づくりに生かすなど住民参加を重要視している。今生きている者が将来にも責任を持つ。蔡温の事績から垣間見える気概に倣いたい。(浜元克年)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月16日 
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雇用不安が高まる中、公務を休み育児、民間休みを取りたくても取れない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 育児に積極的な男性を称して「イクメン」。そんな造語も生まれる中で、44歳のある男性の〝育児休業取得宣言〟が話題になっている

 東京都文京区の成沢広修(ひろのぶ)区長。第1子誕生を受け、4月に約2週間の休暇を取る意向を明らかにした。総務省によると自治体首長の「育休」は異例という

 ワークライフバランス(仕事と生活の調和)が叫ばれるものの、男性の育休取得がなかなか進まない。厚生労働省が民間機関に委託・実施した調査では、取らない理由に「職場に迷惑がかかる」の答えが半数を占めた

 深刻な不況で雇用不安が高まる中、民間企業などでは休みを取りたくても取れない現実があろう。収入減やキャリアへの影響を懸念する声もあると聞く。ただ、男性の育休取得促進は次世代育成支援の上でも重要。後戻りのないよう組織的な環境づくりが必要だ

 「父として育児の喜びや大変さを楽しみたい」と語った成沢区長。「トップが率先すれば、男性職員も取りやすくなる」と後押しする意味も込めた

 区民からは「画期的」など好意的な声が多い一方、「保育園の待機児解消が先決」とのメールも寄せられたという。もっともだが、公務を休み育児に専念する体験は、これからの職務にきっと生かされるはずだ。イクメン首長の今後に注目したい。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月14日 
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独裁者「社会のため」なら対話を放棄せず、重ねるしか道はない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 タイピストは口角泡飛ばす指導者の長い演説を一語しか打たず、たった一つの言葉に乱れ打つシーンが卓越だった

 映画「独裁者」で、世界侵略に歩み始めたばかりのヒトラーの野望を見抜いたチャプリン。まだヒトラーが米国でも英雄視されていた時代の洞察力には今も舌を巻く

 ブログで不穏当な記述を重ねる鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が、議会との対立を深めている。多数を占める反市長派の抵抗で自身のめざす改革が進まないと、予算審議の本会議出席を拒み、部課長にも答弁を拒否させている。近著に『独裁者』を冠したのも挑発的だ

 改革の志は高い。行政と民間の給与格差是正や職員の評価制度の導入。「皆には必ず役割がある。その役割を社会のために果たそうとする努力、それが社会を良くする」。真意が伝わっていないこともあろう

 ただ、障ガイ者をさげすむような表現や報道への過剰な排除まで広げれば尋常ではない。チャーチル元英国首相は民主主義を政治形態として最悪としながら、これまで試されたどの制度よりはましだ、と独裁制を警戒した

 チャプリンは映画の結末に未来への希望を残したが、現実の主人公は想像をはるかに超える破壊と犠牲を生み、ついには破滅した。「社会のため」なら対話を放棄せず、重ねるしか道はない。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月13日 
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