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「呑舟の魚」高遠な志を抱き、本流を求めて堂々と泳いでいく・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 中国の古い格言に「呑舟(どんしゅう)の魚(うお)は支流に泳がず」という言葉がある。中国の古典「列子」に出てくる

 「呑舟の魚」とは、舟をひと飲みするような巨大な魚のことで、そんな大きな魚は河の支流では泳がない。それが転じて、大物は小事にはこだわらず、高遠な志を抱き、本流を求めて堂々と泳いでいくとの意である

 鳩山由紀夫首相の座右の銘でもあるらしく、民主党が野党時代、その言葉を胸に秘め、政権交代を目指してきたという。そして昨夏、民意の圧倒的な支持を得て、民主党は「呑舟の魚」に成長し、政権の座という本流に辿(たど)りついた

 その「呑舟の魚」がどうもおかしい。「最低でも県外」を約束した米軍普天間飛行場の移設問題で、キャンプ・シュワブ陸上案が現実味を帯び、県内移設での決着に傾斜しつつあるからだ

 きのう、県議会で全会一致で可決された普天間飛行場の「国外・県外移設」を求める意見書は、県内移設の着地点を探る政府を牽(けん)制するものである。超党派で確認された民意の意味は重い

 民意によって「呑舟の魚」となった鳩山政権のこと、民意の重みは十二分にご承知なはずである。半世紀以上も本流を泳いできた自民党という呑舟の魚でさえ、民意の流れを読み誤り、あえなく沈んだという事実を今一度思い出していただきたい。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月25日 
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