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自然災害には、これまでの経験を生かして立ち向かうしかない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 学生のころ、台風が近づくとテレビや新聞で進路図を熱心にながめていた。関心の中心は、休校になるかどうかだったが、最低気圧や最大風速をみれば、どの程度の大きさかは実感できた

 ある先輩記者は台風時に、トタン屋根に当たる雨音の強さでおおよその降水量が分かったと記している。台風の襲来が多い沖縄の人は経験値が高く、知見も有していたのだろう

 それに比して、県内では地震や津波の経験は少ない。先日起きた震度5弱の地震は沖縄本島で99年ぶり。県内で3人の犠牲者を出し、屋我地大橋を押し流したチリ地震津波も50年前の出来事だ。その際の教訓が多くに共有されているとも言い難い

 丸一日にわたって津波警報が発令された一昨日。さまざまな行事が中止となる一方、本部沖の海上でサーファー3人が警告を受けた。海岸付近でも津波見たさの人が目立ったという

 津波は、風による波浪に比べて波長がはるかに長く、同じ高さであっても押し寄せる水量や破壊力は格段に違うことを認識する必要がある

 自然災害には、これまでの経験を生かして立ち向かうしかない。経験の乏しさは、最悪のケースを前提に知識や想像力で補うことが求められる。地球を半周する地にまで影響を及ぼした大地震。被災したチリの状況にも関心を向けたい。(浜元克年)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月2日 
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