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「撤廃」や「緩和」何のための規格なのか・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「面白い形のものが取れたので」。支社や支局勤めのころ、収穫したての農作物を読者から持ち込まれることがたまにあった

 主に大根やニンジンなどの根菜やイモ類。人間の姿に見えたりとユニークな形で、地方版で紹介したことが何度かある。たいていは自分の家庭用に育てたもの。「もったいなくて食べられないね」と笑顔で持ち帰って行った

 一方で出荷用の農作物を育てる農家にとって、規格外の作物は悩ましいところ。ただ、最近では加工品の材料に活用するケースが増えたり、農産物の直売所など限られたルートで安く販売されるように。消費者からも人気だ

 日本政策金融公庫の調査によると、規格外の野菜や果物の購入について消費者の大半が「品質の割に低価格」と肯定的。さらに色や形などの規格の「撤廃」や「緩和」を求める回答が合わせて9割近くに上った

 生産者への調査でも、規格の緩和はメリットだけでなく価格の低下を招きかねない―との不安が示されたものの、緩和論が6割と多数を占めたという

 曲がったキュウリや色にむらがあるリンゴなど家庭で食べる分には問題ない。大事なのは安全性と鮮度。消費者にとっては、さらに値段が安ければ言うことはない。何のための規格なのか、それぞれの立場でいま一度考える時期では。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月21日 
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