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「夢」に向かってそれぞれが白球を追う・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 岩手県の社会人チームで野球部の正捕手を務める玉城宏二さんは今年36歳になる。大学卒業後、本土のチームを渡り歩き、4年前から岩手に腰を下ろした

 すでにベテランの域だが、野球への情熱は「あの日」を境に尽きることはない。1992年春、読谷高校のエースとしてセンバツのマウンドにいた。身長162センチ。相手は東北の強豪仙台育英

 読谷はチームの平均身長も170センチに満たなかったが、地元出身だけで構成され、和と明るさは秀逸だった。監督だった比嘉順二さんは「水鉄砲と大砲」と表現した

 ところが、試合は打線の爆発で2回を終え8対1。ベンチやスタンドも「いける」と踏んだ。しかし、甲子園には魔物が棲(す)む。結果は11対18。試合後、いつもの笑顔から一転、191球を投げ抜いた彼の目からあふれる涙は止まらなかった。「一人で気負い、期待にこたえられなかった」

 あれから20年近く。あこがれの舞台でたくましくプレーする後輩が誇らしい。「僕らは甲子園に行くことが目標だった。今の興南は違う」。「気持ちが強い」という。決勝戦は練習があり、ラジオ応援になる

 「あの日があって今の自分がある。いつか指導者として島に戻る」のが目標だ。まだ底冷えする大地と聖地で今日、「夢」に向かってそれぞれが白球を追う。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年4月3日 
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