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「いわさきちひろ展」柔らかい作風に込められた、平和への強い思い・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 みずみずしい筆致と優しい色遣いで、描かれた子どもたち。その作品に向き合うと、おのずと心が温かくなり遠い日の記憶がよみがえる

 県立博物館・美術館で開催中のいわさきちひろ展。作品に添えられた県内からのメッセージを読みつつ鑑賞していくと、没後35年たった今なお、年代を問わず人々に愛され続ける訳がうかがえる

 お気に入りの帽子をかぶって出掛ける楽しさ、初めて観覧車に乗ったときの高揚感、妹や弟が生まれた喜び―。それぞれが自分の記憶を重ね合わせ、作品の中に自身やわが子らの姿を見る。それは、戦場の子どもを描いた作品に対しても同じだった

 幼子を抱いた女性が眼光鋭く何ものかをにらみつける「焔(ほのお)のなかの母と子」にメッセージを寄せたのは、戦時中は乳飲み子だった60代の女性。壕の中で毎日泣き、周囲から迷惑がられた自分を母は必死に守ってくれた。作品を見て感じたという、「まるで自分たち親子を描いている」と

 柔らかい作風に込められた、平和への強い思い。見渡すと展示室には赤ちゃんを抱いていたり、子どもを連れた母親らの姿が目立った。ふと、先日の県民大会会場で見た多くの親子の姿が重なった

 子どもを慈しみ、その姿を通して平和を願った作者の思いをいま一度かみしめたい。同展は9日まで。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年5月2日 
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