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お互いがお互いを疑う抑止力の島ではなく、平和を発信する島にふさわしい・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「ダダ漏れ中継」という言葉をご存じだろうか。インターネットを使った生中継のことで、有名どころでは行政刷新会議の事業仕分けがある

 画質や音質ではテレビ放送に及ばないが、パソコンの画面を見ながら感想を投稿したり、意見を交わす仕組みがあることで話題を呼び、事業仕分けは1日平均30万人が視聴したという

 資本や組織がなくてもビデオカメラとパソコンがあれば、簡単に生中継ができる点、そして編集をせずにそのまま流すことで、視聴者自身が価値を判断できる点が人気のようだ

 本紙も沖縄全戦没者追悼式などを中継し、YouTubeで録画映像を配信しているが、政治家らの発言はノーカットが基本だ。声のトーンや表情はときに言葉以上に雄弁で、発言の本質を際立たせる

 最近配信した中では2氏のあいさつが胸に響いた。「命どぅ宝。人々が慈しみ合って暮らす長生きをことほぐ島沖縄は、お互いがお互いを疑う抑止力の島ではなく、平和を発信する島にふさわしい」(全戦没者追悼式で横路孝弘衆院議長)

 「普天間基地は東京湾に造れ」「戦争はただの人ゴロし。正義の戦争はない」(映画「キャタピラー」舞台あいさつで若松孝二監督)。理路整然と語る69歳の政治家と、一途でおちゃめな74歳監督の姿は、何度見ても力をもらえる。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月25日 
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苦い経験を振り返り、大安売りの公約に耳を澄ませ、目を凝らしたい・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 創作小話を得意とする落語家の三遊亭楽春に、政治家の公約を皮肉った次のような作品がある

 「選挙を前にして公約、公約と連呼が各地で聞こえるね」「でも公約連呼の大安売りには気をつけたほうがいいよ」「なぜだい?」「大安売りの膏薬(公約)はすぐに剥がれるからさ」

 大安売りの公約にまんまと騙された多くの県民にとっては、苦々しい思いが込み上げてくる一節である。昨夏の総選挙で民主党が掲げた米軍普天間飛行場の「最低でも県外」との公約は、膏薬のごとくあっさり剥がれてしまった

 その公約の扱いでも、「(県外移設は)政権公約には書いていない」から始まり、最後は、鳩山由紀夫前首相が「(代表としての)個人の思いだった」と居直るなど、呆れるほどに変幻自在だった

 そして参院選に向けて今度は、普天間飛行場の「辺野古移設」を明記した。昨夏の総選挙からわずか10カ月、手のひらを返したような真逆の方針転換であり、いやはや、有権者も舐められたものである

 参院選はきょう公示され、与野党各党による公約の連呼が始まる。「経験は最良の教師である。ただし、授業料がめっぽう高い」(英国の思想家、T・カーライル)。苦い経験を振り返り、二度と騙されぬよう、大安売りの公約に耳を澄ませ、目を凝らしたい。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月24日 
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W杯サッカーをはじめ心躍るスポーツ、多くの人に喜びや感動を与える・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 月曜日の朝、米女子ゴルフの結果をインターネットなどでチェックするのが習慣になりつつある。きのうは宮里藍選手が逆転で今季4勝目を飾ったといううれしい知らせが飛び込んできた

 世界ランクも、目標に掲げていた日本人初の1位となった。何よりも米本土での初勝利は本人にとっても記憶に残る1勝になるだろう

 昨年の初勝利から1年足らずでの5勝目。米ツアー挑戦から5年間積み上げてきた努力が一気に花開いたようだ。今週は全米女子プロ選手権があり、初のメジャー制覇への期待も膨らむ

 ゴルフは日曜日が最終日だが、米国での大会終了時間は、日本時間の月曜日午前となることが多い。ブルーマンデーとも呼ばれ、休日明けに憂鬱(ゆううつ)な気分になる人も多いと言われる日だ

 その月曜日に楽しみが増え、宮里選手の活躍を見ることで気分も晴れやかになる。学校や会社に向かう足取りも軽くなりそうだ。多くの人に喜びや感動を与えることのできるスポーツ選手の持つ力をあらためて感じる

 ゴルフばかりではない。W杯サッカーをはじめ心躍るスポーツがめじろ押しだ。さまざまな楽しみ方があるが、地元選手の活躍に勝る喜びはない。県内でも高校野球の予選が始まり、来月から全国総体が開かれる。沖縄中を沸かせるような熱戦を期待したい。(浜元克年)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月22日 
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命の輝き、人の暮らしは多くの動物の命の代償なくしては成り立たない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 石嶺小学校3年生の仲尾星哉君は悲しくて泣いたという。夢中になって育てたカイコの命と引き換えに、まゆから絹糸を取ることになったからだ

 同校では総合学習として、3年生全員が5月からカイコを育てた。クワの葉を与えるうち、まゆになった。糸を取る作業は、まゆを50度前後のお湯に入れるが、カイコはそこで生を終える。子どもたちの小さな心はさまざまに揺れたという

 仲尾君のように、「せっかくまゆまで育てたから絶対、成虫にする」という子もいた。一方、カイコから絹糸を作り出す意味を考え、「限りある命なら、代わりにできる絹を一生大切にしたい」と話す子もいた。純粋な気持ちから出た考えはどちらも正しい

 絹の光沢と柔らかさは人を魅了した。シルクロードというアジアとヨーロッパを結ぶ大動脈ができるほどの価値。カイコという小さな虫に支えられた富と繁栄の歴史がある

 カイコ以外にも、人の暮らしは多くの動物の命の代償なくしては成り立たない。他の動物を犠牲にして生きる厳粛な現実がある。だからこそ、口蹄(こうてい)疫やクロマグロ漁、捕鯨の問題に無関心であってはなるまい

 カイコが健気(けなげ)に作るまゆに、命の輝きを見た石嶺小の3年生。絹糸の光沢から、自然の恵みに感謝し謙虚であることもまた学びとってほしい。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月21日 
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さまざまな行事やイベントが自粛・中止など、畜産農家のみならず町全体が非常事態・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 戦時中の集団疎開が縁で交流が始まり、その後、姉妹都市に発展した―という自治体が、県内には幾つかある。宮崎県都農町と姉妹都市提携を結んだ糸満市もその一つだ

 行政や住民レベルで幅広く交流。小学生を派遣し合う青少年交流事業は、双方の子どもたちが見聞を広め、互いの良さを学び合う貴重な機会になっている。役所職員同士の人事交流もあった

 多くの糸満市民にとって身近な存在の同町が、口蹄(こうてい)疫禍に苦しんでいる。「ニュースを見るたびに都農の友人や知人の顔が頭に浮かぶ」「糸満の私たちが心配していることを伝えたい」。被害を案じた関係者の動きは速かった

 市役所の人事交流経験者が中心となり、義援金や激励メッセージを募集。5月末には、同市を拠点とする古武道太鼓集団「風之舞」の呼び掛けでチャリティーライブも開かれた。さらに支援を募る計画もあるという

 同町ホームページによると、口蹄疫の影響で、さまざまな行事やイベントが自粛・中止となるなど、畜産農家のみならず町全体が非常事態に揺れている様子がうかがえる

 残念ながら本年度の青少年交流事業は断念が決まったが、両市町は約65年前の苦難の時期を共に乗り越えた間柄。梅雨が明け青空の広がる沖縄からの声援が、暗雲を払う力になるよう願う。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月20日 
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「父の日」それぞれの胸にそれぞれの思いがある日・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 やんばるの海ではしゃぎ、日焼けした夏。奥武山球場で初めて見たプロ野球選手の生の姿。幼少期の忘れられない思い出の場面にはいつも父親がいた

 世界の広さも知らぬ身だったが、自然のありがたさや遊ぶことの楽しさを肌を通して感じた。ただ、多くの子どもは成長し、父親との会話は極端に減り、微妙な距離感ができる

 朝日新聞社発行のエッセー集『娘と息子がつづる おやじのせなか』には、市井の父子関係が紹介されている。生粋の江戸っ子で左官職人の一人息子は家業を継がないことを告げる。カミナリが落ちると踏んだが、おやじはあっさり承諾

 そして言う。「何をめざすも楽な道はネェ!腕を磨け、迷ったらトウチャンを真似(まね)ろ。出世はできねえが人の道を外れる心配はねえ」。息子はこの言葉を忠実に守る人生を送る

 こんな格好良いことが言えるおやじはうらやましい。育児に積極的な「イクメン」にもなれない小生の姿は子どもたちの瞳にどう映っているのか。何を伝えることができるのか。生きざまは都合よく変えられない

 65年前の暑くてつらい戦禍の夏に、父との関係を切り裂かれた人が大勢いる。今も事情があって一緒に暮らせない環境にいる子どもたちもいる。あすは「父の日」。それぞれの胸にそれぞれの思いがある日である。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月19日 
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「勝てば菅軍」弱いところに負担を押しつけるだけでは政治の意味はない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 まさに「勝てば官軍」。サッカーW杯で強豪カメルーンを下した岡田武史監督は、それまでの酷評を一夜にして賛辞に変えた

 主将を中沢から長谷部に替え、代表の要として貢献してきた中村俊を先発から外し、本田をフォワードに起用。戦力と戦術をぎりぎりまで見極めた〝人事〟は明確なメッセージとして選手に伝わり、勝ち点3をもぎ取った

 日本中をわかせた指揮官は「われわれはまだ何も手にしていない」と冷静だ。プロの世界、問われるのは結果だけ。明日のオランダ戦はどういう布陣で臨むかも見どころの一つだ

 来月投開票の参院選も、W杯に劣らず注目度が高まってきた。まだ実績がないにもかかわらず、内閣支持率が60%台に回復する事態は不可解だが、民主党にとって政権交代後初の国政レベルでの審判となる

 10日前に発足した菅内閣は、普天間飛行場の県外・国外移設について、苦しむ県民の立場で米国と交渉しなかった関係閣僚を再任した。これは「沖縄より米国を優先する」というメッセージだ

 選挙前なのに消費税増税論議をタブーとしないのは、勝機ありと踏んでいるからだろうが、弱いところに負担を押しつけるだけでは政治の意味はない。「勝てば菅軍」。選挙を急いだ背景には、そんなメッセージが隠されているのかもしれない。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月18日 
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煙たい参謀をそばに置けるか否か、耳に痛い忠言を聞けるか否か・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 1980年代の中曽根政権時代、後藤田正晴官房長官が自身の首を賭け、首相の方針に反対したことがある

 当時はイラン・イラク戦争のさ中。中曽根康弘首相は、近海を通るタンカーの護衛に海上自衛隊の掃海艇を派遣することに前向きだった。対する参謀役の後藤田氏は「戦争になります。閣議で私はサインしませんから」と罷免覚悟で異を唱え、首相に方針を撤回させる

 先日就任した菅直人首相は、後藤田氏を念頭に「官房長官は、場合によっては首相に対しても『ここはまずいですよ』と言える人物でなければならない」と語り、「煙たい存在」と評する仙谷由人氏を起用した

 先の例のように、国のトップが判断を誤れば、計り知れないリスクをはらむ。企業や組織も同じで、権力が集中するトップに耳の痛い忠言が届かなければ、時に適切な判断を下す妨げになる

 江戸中期の商人向けの書に「商人生業鑑(あきんどすぎわいかがみ)」(岩垣光定著)がある。今風に言うなら、社長心得読本か。元禄バブルに酔い、周囲の甘言に浮き足立つ有力商人たちに次のような言葉でクギを刺す

 「主人に諫言(かんげん)する家来あれば家は治る。我慢を止めて神妙に聞くがよい」。煙たい参謀をそばに置けるか否か、耳に痛い忠言を聞けるか否か。結局は、トップの見識、度量次第なのだろう。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス  2010年6月17日 
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南アフリカ伝統楽器「ブブゼラ」国民の熱気や喜び、興奮の表れ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 じりじりとした試合展開にやきもきしたファンも多かっただろう。サッカーW杯日本代表のカメルーン戦は大方の予想に反し、虎の子の一点を守り切った

 得点は本田圭佑選手。「チャンスは少ない」と分かっていたにしても、国を背負うほどの緊張の中、期待通りに結果を出すのは非凡な才能に違いない。謙虚さに欠く過去の発言が揶揄(やゆ)されたが、有言実行だった

 アフリカ大陸初開催の今大会は、会場を包む異様な重低音が特有だ。南アフリカ伝統楽器「ブブゼラ」による応援の仕業で、耳栓が必要なほど音が大きく、競技妨害を理由に禁止の声が挙がっている

 ただ、主催側は「開催国の伝統」と認め禁止する気はない。ズマ・南ア大統領が「マンデラ元大統領が監獄から開放されたとき以来だ」と例える、W杯開催を歓迎する国民の熱気や喜び、興奮の表れなのか

 南アはアパルトヘイト(人種隔離)政策を改めてもなお人種間の経済格差や国内治安に課題を抱える。紛争が絶えず、発展途上の国々もまだアフリカには多い

 「サッカーに熱中することで麻薬や犯罪から救われた」「ゴールを挙げることでアフリカを、黒人を認めさせる」とアフリカの有力ストライカーの言葉を紙面で知った。サッカーを通し、彼らが背負う国や人権の課題に思いをはせてみたい。(上間正敦)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月16日 
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「はやぶさ」独自性の高い衛星や探査機をつくるのは日本のお家芸らしい・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 日本のロケット開発は1955年に糸川英夫が、長さ23センチのペンシルロケットで行った発射実験で幕を開けた

 レーダーなど観測装置が不足しているため、通常垂直に打ち上げるロケットを水平に発射し、データを収集する。資金がなければ小さな物で実験を重ね、巨大化して実用化する。大ベストセラーとなった「逆転の発想」などで明かしている

 その博士の名前を冠した小惑星「イトカワ」に着陸した探査機「はやぶさ」が約60億キロの旅を経て、7年ぶりに地球に帰還した。小惑星を往復するのは世界初だ。惑星の砂が採取できていれば、太陽系の成り立ちの解明につながるという

 エンジン故障などで一時行方不明になりながらも、必シに飛行を続ける「はやぶさ」の姿に励まされ、応援した人も多かったようだ。未知の領域への挑戦、それを支える技術者の粘りが感動を呼んだのだろう

 自動車の相次ぐリコールなど、日本の高い技術力や品質に対する信頼を揺るがすような事例がみられる中、技術者らが自信を取り戻すきっかけにもしてほしい

 小さいが、独自性の高い衛星や探査機をつくるのは日本のお家芸らしい。「はやぶさ」の成功は、糸川博士の柔軟で独創的な発想が受け継がれ、日本の強みとして発揮できるということをあらためて示してくれた。(浜元克年)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月15日 
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