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裏方とあなどるなかれ。どのポジションでも一流になれる・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 サッカーWカップ日本代表の長友佑都選手がイタリア一部リーグへ移籍する。世界のスターが集う同リーグに日本人の守備的選手が移るのは初めてだ

 身長170センチ。2メートル近い敵の主力選手からボールを奪い、攻撃を防ぎ「エースキラー」と株を上げた。スピード、体力、判断力に優れ、体の当たりの強さから「壁を壊す鉄球」の異名も生まれた

 今回の移籍は小柄な日本人が、それもどちらかというと裏方的役割の選手を世界が評価した点で痛快だ。世界に迫る日本のレベル、チーム力で成り立つサッカーの奥深さを実感させる

 片やオーケストラの世界でも裏方的な楽器は結構多い。しかし、演奏曲次第で時に主役を張り、ソロという独奏部分も担う。敵はいないが全選手が攻守を変えて目標に向かうサッカーと似る

 先週末、石垣出身のファゴット奏者大兼久潔さんが那覇でリサイタルを開いた。この楽器も裏方的存在だが、大兼久さんは近年、独奏楽器として追求。中高音域を駆使した柔らかな響き、繊細な曲の解釈で聴衆をうならせた

 日本屈指の東京フィルハーモニー交響楽団の首席奏者を11年務め、演奏家人生は30年余。裏方的オケに加えて主役となるリサイタル活動を充実させ、円熟味を増している。裏方とあなどるなかれ。どのポジションでも一流になれる。(上間正敦)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月14日 
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「白紙委任」投票を棄権することは、政治に対する不満を表す手段にはならず・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 県内の参院選の投票率は52・44%で全都道府県で最低となった。政権交代が実現した昨年衆院選でも2番目に低く、理由が今ひとつはっきりしない

 沖縄では、米軍基地の存在という大きな課題を抱えており、政治への関心が低いとは思えない。むしろ、政治に対する不信任とも読めなくもない

 日本の選挙制度では、いくら低投票率でも、当選人が選出される。投票を棄権することは、政治に対する不満を表す手段にはならず、「白紙委任」でしかない

 米国では有権者教育として、小学生にアイスクリームや宿題について単純にイエス、ノーを選択させた後、先生がその内容を「給食に、にんにく味のアイスクリーム」「週末の宿題は廃止」と明かす(「判断力はどうすれば身につくのか」横江公美著)

 イメージやスローガンだけで判断し、内容を確認しなかったために「投票のわな」に落ちる危険性を教えている。横江さんは、有権者が政治に関する情報や知識を収集し、選挙の質を上げ、その結果として投票率が向上することが正しい順番だとする

 民主党は「普天間の県外移設」という総選挙時の「公約」を反故(ほご)にし、県民を失望させた。各党の政権公約を最初から「にんにく味のアイスクリーム」だと判断した県民が多かったとすれば、不信を回復するのは容易ではない。(浜元克年)

大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月13日 
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どこかで躓くと非常にむずかしい社会、頑張る条件をどんどん奪っている・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「ヒン困」が叫ばれて久しい。家庭や子どものヒン困。原因は何だろう。元をたどれば、日本の政治のマズしさに行き着くような気がしてならない

 ここ数年、一年ごとに国のリーダーが代わった。先進国ではあまり例がない。国際社会から見てもわが国の政治状況は異様なものだろう。政党は議席拡大だけに腐心しているように見える。国民にどれだけ向き合ってきたのか

 本紙社会面で連載された「暮らし発 託す思い」で、消費税導入後20年も価格を据え置いているこんぶ屋さんが紹介された。長年の自腹に比べれば、わずかな値上げが「心苦しい」という。別の女性は二人の子を抱え、体調を崩して職を失い、生活費の工面で夜も眠れないと訴える

 「心苦しい」というこんぶ屋さんの思いにどう応えるのか。爪(つめ)に火をともすような女性の切り詰めた暮らしをどう救うのか。政治の大きな宿題だ

 年越し派遣村で知られる湯浅誠さんは「生き直したり、人とのつながりを取り戻すことが、どこかで躓(つまず)くと非常にむずかしい社会」になっているとし、「頑張る条件をどんどん奪っているじゃないか」と指摘する(「世界」5月号)

 一人一人の頑張る環境をつくり、実らせるために、今こそ、マズしい政治からの脱却が欠かせない。参院選に当選した政治家の力量が問われる。(平良哲)


 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月12日 
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国籍も文化も違うけど戦争に対するきずは同じ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 毎週日曜発行の本紙子ども新聞「ワラビー」には時折、大人の読者からも便りが寄せられる

 悩みを相談してきた10代の投稿者に「自分も同じ年ごろのときは、そうだった。大丈夫」などのアドバイス。励ましのメッセージがしたためられていることも多い。ありがたい限りだ

 つい最近、韓国から封書が届いた。差出人は張亨淑さん、82歳。沖縄を旅した孫が持ち帰った6月27日付のワラビーを読んだのだという。「慰霊の日」直後で平和学習の感想を書いた投稿が多く、「俳句大賞」も沖縄忌にちなんだ作品が目立っていた紙面だ

 「国籍も文化も違うけど戦争に対するきずは同じでした。童心は天心だと思いながら感涙の中よみました」。各面の内容に触れながら丁寧な字で書かれた手紙。こちらまで胸が熱くなった

 生まれたばかりの赤ちゃんの命まで奪われた沖縄戦の悲惨さを知り「戦争のない平和な世界を」と訴える小学6年生の投稿には、「戦争の犠牲になるのは罪のない良民ですから、仲良く手をとって平和を祈る子どもの願いがかなうように祈りましょう」と思いを寄せた

 1927年生まれ、波乱の時代を生きてきた世代。日本への複雑な思いも胸中にあるだろうとは想像に難くないが、沖縄の子どもたちに寄り添った温かい言葉が心にしみた。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月11日 
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「てるてる坊主」願いが届かなければむごい結果が待つ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 時に田畑を潤し、自然の恵みを施す天の機嫌がずいぶんと悪いようだ。ゲリラ的な集中豪雨が全国各地に大きな被害を出している

 平安時代、青天を願う「てるてる坊主」の風習が大陸から伝わった。向こうでは「掃晴娘(そうせいじょう)」と呼ばれ、ほうきを持った女の子を模した紙人形だった。ほうきは福を引き寄せ、女性は霊力が強かったからだという

 公示から約2週間。参議院選挙の候補者たちもきっと明日の天気が気掛かりだろう。晴れるのか、雨が降るかで有権者の出足も違い、選挙結果に影響しかねない。まして県内の期日前投票が低調だ。各陣営からぼやきの声も漏れてくる

 政権政党が候補者擁立を見送ったことも影響しているだろう。基地問題だけではない。生活に密接した重要な課題がめじろ押しの中だ。政権に期待するか、否か。県内有権者の選択肢は狭い

 ただ、一票で政権を代えられると実感できたのはまだ10カ月前だ。今回の選挙はだれを選ぶかで政権の枠組みも一変させる。政策実行にも影響を与え、曇天続きの政界大そうじの第一歩にもなり得る

 童謡「てるてる坊主」は翌日が晴れなら、金の鈴が掛けられる。だが、願いが届かなければむごい結果が待つ。選挙後の政界が有権者にとっての「晴れ」となるか、「雨」になるか。その一票が左右する。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月10日 
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「ごっつぁんです」派手に使うのが習いらしく、酒やばくちで豪快に遊ぶ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

国際 八葉蓮華 【創価学会 仏壇】
大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月9日 

 賭け事はほめられた行為ではないが、全くの悪ともいいにくい。公営賭博でなくとも仲間内の小遣いのやりとりで収まるなら、黙認されているといえるのではないか

 これが力士の場合だと話は違ってくる。5~7日付スポーツ面連載「国技激震」が角界の暗部を描いたが、勝ち星と出世が収入に直結していくさまは「土俵には金が落ちている」の言葉通りだ

 「ごっつぁんです」と手刀を切って受け取った金は、派手に使うのが習いらしく、酒やばくちで豪快に遊ぶことが粋(いき)だとか。祝儀や金品を与え、力士を支援するタニマチの中には暴力団関係者もいて、力士を連れ歩いて飲み食いさせることで箔をつけるという

 暴力団絡みの不祥事は過去にもあったし、普通の大人と力士の生き方を同列に論じるつもりはないが、今回の野球賭博は事の重大さが違う

 解雇された琴光喜関は、勝ち分を請求したら逆に口止め料を脅し取られた。勝ちでこうなら、負けは推して知るべしで、そうなると、暴力団関係者の維持員席での観戦や、過去の無気力相撲・八百長疑惑との関連を邪推したくもなる

 普通の大人は賭けで失ったものを「授業料」と割り切り、改める契機に代える。NHK中継の中止など角界が払った授業料は、黒い関係を根絶する契機としては十分と思うのだが。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月9日 
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七夕伝説、仕事もせずに遊んでばかりいた仲のいい夫婦・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 〈赤い糸やがて夫婦はコードレス〉。第一生命保険が公募しているサラリーマン川柳の過去の優秀作で印象に残る一句である

 夫婦円満な方なら「(コードレスとは)以心伝心なり」と微笑ましい解釈をするだろうが、男性陣の多くは「運命の糸も、時がたてばプツリと切れるものさ」と自虐気味にぼやいた後、ほろ苦い思いがこみ上げてくるに違いない

 夫婦といえば、七夕の夜に天の川を渡って1年ぶりに会う織り姫とひこ星が恋人同士ではなく、実は夫婦だということは案外知られていない。飲料メーカーのアンケートによれば、8割近くの人が「恋人」と勘違いしていたという(7日付朝刊ひと・まち面)

 中国から伝わった七夕伝説は元々、仕事もせずに遊んでばかりいた仲のいい夫婦を引き離して、1年に1度のデート以外は仕事の毎日を強制するという儒教的思想の色濃い話から始まったらしい

 ちなみに二人の距離はおよそ15光年。光の10分の1の速度(時速1億800万キロ)の乗り物でも、片道150年かかる。今風にいえば、電話も通じない超遠距離の別居生活である

 「悲運な夫婦」と同情するか、「気楽でいいな」とうらやましがるのか。来年の七夕は、ガラリと見方を変えて夜空を見上げてみるのもいい。あなた自身の赤い糸も確かめながら。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月8日 
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その場しのぎの「うっちゃり」ばかりでは、魅力は取り戻せない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「相撲取りじゃなく、力士を育てているんだ」。名理事長といわれた春日野親方(元横綱栃錦)の言葉だ。単なる競技者ではなく、伝統が培ってきた「力の紳士」としての自負や誇りを感じる

 野球賭博問題で日本相撲協会は4日、大嶽親方と大関琴光喜を解雇処分とした。暴力団組織とのかかわりが指摘される行為は、力士としての自覚を失ったとしか映らない

 外部委員が理事長代行に就任することも決まった。協会運営を外部に任せることに内部から反発もあったが、監督官庁である文部科学省の強い意向が影響したようだ

 大相撲は長年の歴史の中で、独特の社会をつくり上げてきた。強くなれば年寄(親方)として65歳まで協会に残り、部屋を経営することもできる。現役生活の短いスポーツ選手の身分や生活を保障する意味で、よくできた制度だと思う

 引退した力士だけで協会を運営してきたが、「身内に甘い」体質も指摘され続けてきた。内部で統制できなかった以上、外の力を借りて運営を見直すことも必要だろう

 力士への暴行、大麻所持、横綱朝青龍の暴行疑惑による引退など角界は不祥事続きだ。今こそ力士としての誇りを持ち、土俵際から力強く押し返す姿を見せる時だろう。その場しのぎの「うっちゃり」ばかりでは、魅力は取り戻せない。(浜元克年)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月6日 
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水をめぐるビジネスが世界で広がっている、水は国の未来を左右する・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 スーパーの一角で、水の自動販売機に行列ができるのを見かけることが多い。「水と安全はただ」というのは日本人を揶揄(やゆ)するときに使われるフレーズだが、事情は様変わりしている

 いま、水をめぐるビジネスが世界で広がっている。先日、シンガポールで28カ国・地域から450の企業・団体が参加しさまざまなイベントが催されたとの報道もあった

 地球は「水の惑星」だ。しかし、人類が利用できる淡水源は1万分の1程度と言われる。一方、都市化などに伴い水の需要はうなぎ上り。ナイル川の取水をめぐり流域各国が対立する事例もある(5月17日付本紙)。水は国の未来を左右する存在だ

 上下水道技術や再利用化など世界の水ビジネス市場は、2020年には70兆円を超えるとの見込みもある。日本政府もインフラ輸出を新成長戦略に位置付けるなど、各国が参入にしのぎを削っている

 いつも渇水を心配する沖縄県民にとって水は身近な存在だ。海水淡水化の利用研究も進んでいる。この技術を一層伸展させて、世界へ押し広げられないか。工夫と知恵が求められる

 人類の歴史は水なしでは語れない。恵みをもたらし、洪水など災いも起こす。よりよく生活するために自然の恩恵とうまく付き合い活用したい。単なる「水商売」ではもったいない。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月5日 
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身近にいる生き物に心奪われ歓声を上げたり、季節の移ろいや風のにおいを感じ取る・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 クモといえば苦手な人の方が多いだろう。グロテスクなその姿。ひそかに網を張り、獲物を狙う不気味さ。一方で日差しを浴びてキラキラ輝くクモの巣の造形に、美しさを感じることも

 第19回ふくふく童話大賞受賞作「クモッチの巣」は、クモの興味深い生態がモチーフになった作品。その不思議さに気付いた男の子を主人公に、苦手な友人との交流をからめつつ素直な心の動きを描いている

 「子どもの気持ちの分かる大人になる」。作者の南ふうさんが小学生のころ、自分自身に誓った思いに向き合って書き上げた作品だという(2日付紙面に全文掲載)

 自然の営みが感じづらくなっている時代。子どもたちを取り巻く環境もせわしないが、それでも、身近にいる生き物に心奪われ歓声を上げたり、季節の移ろいや風のにおいを感じ取る力を潜在的に持っている

 そばにいる大人は、押しつけるのではなく、自発的な気付きのきっかけを子どもたちに与え、そっと寄り添う存在でありたい。児童文学の意味もそこにあるように思う

 同賞の審査委員長、作家の嶋津与志さんが選評で「よく見て深くとらえる」ことの重要性を指摘している。その好例とされた大賞受賞作。きっと親子で共感できるはずだ。夏の日差しに輝くクモの巣を一緒に探しに出掛けてはいかが。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月4日 
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