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「親はいても子が育たない」つながりが薄れる時代に、子を取り巻く状況は厳しさを増す・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「親はなくとも子は育つ」ということわざはすでに神話化し、「親はいても子が育たない」現実が次第に広がっているようだ

 大阪市のマンションで見つかった幼児2人の遺体。育児放棄で、無防備の命が失われた。ひと月余り放置され、部屋はごみが散乱し異臭を放っていたという。まさに捨てられるようにして、2人は亡くなった

 逮捕された母親(23)は当初、子育ての楽しさをインターネットに書き込んでいたが、やがて子どもから目を背けるようになったようだ。離婚して一人で育てなければ、という重圧もあっただろうが、「かわいい」だけでは育児はできない

 育児放棄では比較的若い親が目立つのが気になる。個人の問題と言うつもりはないが、早すぎる結婚、望まない妊娠・出産がありはしないか。親の自覚や覚悟がないまま、むずがる子を前に立ち往生する。親が親として育っていない状況が多い

 今回の事件で、市は何度もマンションを訪問したが、親の名前が分からないこともあり強制立ち入りをためらったようだ。生シにかかわるだけに、制度のすき間を埋める対策を早急にたてたい

 周りとのつながりが薄れる時代に、子を取り巻く状況は厳しさを増す。家庭の態様に合わせた法整備が必要だ。子育ての喜びが誰の元にも広がる手だてを育てたい。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年8月2日 
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輝く笑顔や悔し涙を支える脇役たちの夏、声を枯らし、拍手を送り続けている・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 灰色の空から落ちてくる大粒の雨をよけながら、長い列の中で会場の扉が開くのを待った。定員を約1000人上回る人の波が、高校生たちの熱いドラマを見ようとやってきた

 美ら島総体のバスケットボール会場は観客席が完全に埋まり、その周りを立ち見客が取り囲み熱気が充満していた。大半は県勢の応援だが、全国各地から集まった選手の父母たちもそろいのTシャツに身を包んでいる

 一つでも良いプレーをしてほしいと、声を枯らし、拍手を送り続けている。主役はもちろんコートを駆け回る彼ら彼女たちだが、全国と競えるまでの力を備えられたのは、周囲の支えがあったことを実感する

 池原秀幸さん(50)もその一人。息子は直前のけがでベンチを外れてしまったが、地元開催の晴れ舞台を大きな目標に父母会をまとめ、客席からエールを送った

 「一つは勝たせてやりたかったけど…(子どもたちは)立派な社会人になるために厳しい練習に耐えてきた」。逆転負けにも大舞台の経験が成長への過程と目を細めた

 外では県予選で敗れた選手が、補助員として雨にぬれながら駐車場を探す運転手一人一人に笑顔で対応していた。「ご苦労さん。来年は頑張って」と声を掛ける。総体は出場している選手たちの輝く笑顔や悔し涙を支える脇役たちの夏でもある。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月31日 
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医学の進歩を待つだけではない、健診受診率の低さも克服したい・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「いつもドンパチやる前に聖書に手を置く大統領(ひと)がいる/神の名におき正義に酔いしれて(中略)綺麗(きれい)なサンゴが汚(けが)れても戦争(いくさ)に赴く基地(ベース)は安保(まも)られる」。ロック歌手桑田佳祐さん(54)の歌う「どん底のブルース」の一節だ

 数多くのヒット曲を生んできた桑田さんだが、ほかにも沖縄戦や在沖米軍基地をモチーフにした「ナチカサヌ恋歌」「平和の琉歌」などの曲で、沖縄が置かれた状況の理不尽さを世に問うてきた

 その桑田さんに食道がんが見つかった。父と姉をがんで亡くしていたこともあり、健康には常々気を使っていた。今回も定期健診で異常に気づき、経過観察後の再検査で見つかったという

 日本人の平均寿命は延び続け、昨年のデータでは女性86・44歳、男性79・59歳で4年連続で過去最高を更新中だ。国は三大シ因(がん、心疾患、脳卒中)を克服できれば約7~8歳寿命を延ばせるとみている

 克服とは、医学の進歩を待つだけではない。全シ亡者の3割強を占めるがんも生活習慣病の一つであり、禁煙や食生活改善、適度な運動などで4割は予防可能とされる

 健診受診率の低さも克服したい。桑田さんは早期発見が奏功し、来月の手術後の声帯への影響も小さいようで、年内には復帰の予定だ。元気な姿で痛快な桑田節を聴かせてくれることだろう。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月30日 
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食べて飲んで楽しく過ごすのだ。明日のダイエットにそなえて・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「馬食い家内が象サイズになった」。日本漢字能力検定協会が実施する「変換ミスコンテスト」で最優秀に輝いた作品である

 「うまくいかない画像サイズになった」との文を誤って変換したものだ。原文からは想像もつかないが、細身の女性が家内(妻)になって象サイズ並みに変身した事例なら心当たりの方がいるかもしれない

 象サイズ並みは極端な例だとして、女性にとって知らず知らずについた脂肪は難敵だろう。女性専用フィットネスチェーンが募集した「サヨナラ脂肪川柳」からも、脂肪と格闘する姿が浮かぶ(本紙26日付情報面)

 「『いかがです?』 聞かれて出られぬ 試着室」「このお腹 メガネなしでも 3D」の自虐作品から、「脂肪とり 羨望(せんぼう)の的 我が希望」と、ダイエットの成功を誓う作品がそろう

 ダイエットといえば、筆者も、「メタボ」の汚名を返上するため、スープやバナナを使ったダイエットをしたことがある。毎回、決意と挫折の繰り返しで、「効果には個人差あり」を痛感する

 ダイエットにはとかく悲壮感が漂うが、時に開き直りも必要である。苦しむ同志に心が軽くなる言葉を贈りたい。「食べて飲んで楽しく過ごすのだ。明日のダイエットにそなえて」(米国の作家、ノーラ・ゼラバック)(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月29日 
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「みんな一緒、みんなが仲間」子供の多様性を認める社会をいかにつくるか・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 京大の数学教授としてジーンズ姿で教壇に立ち、多くの著作のほか、専門の枠にとどまらない評論やテレビ出演などで知られた森毅さんが亡くなった

 本紙教育面でも「ほんにゃら教育談戯」のタイトルで長年にわたって対談記事が掲載された。一貫していたのは、子供の多様性を認める社会をいかにつくるかということだったと思う

 「協調性があると、共同体に融合するが、社交性があると異文化と付き合う」「戦後民主主義の『みんな一緒、みんなが仲間』という圧力は、戦前の一致団結圧力より強い」などの言葉が印象に残る

 高野連が、球児のまゆ毛のそり込みや茶髪を禁止する通達を出した際には「時代に逆行している。軍人のお先棒をかついだ戦前の体育教師を思い出して不愉快」とチクリ。一方に偏りがちな議論にくぎを刺し、立ち止まって考える視点を与えてくれた

 100冊を超える著書には「ものぐさ」「ええかげん」などの枕ことばを記した著書も多い。肩ひじ張らない物言いで、専門性の高い領域を身近にしようとの意図の表れだろう

 4月に亡くなった多田富雄さんも世界的な免疫学者でありながら、能作家としても活躍した。両人とも、旺盛な好奇心や幅広い知識に支えられた「教養」が持つ柔軟さやしなやかさを示し続けたと感じる。(浜元克年)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年7月27日 
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