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物事の善悪を伝えることが必要な相手は、子どもだけとは限らない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「うさこちゃん」が主人公のブルーナの絵本といえば、世界中で愛されている乳幼児向け人気シリーズ。その新作「うさこちゃんときゃらめる」(ディック・ブルーナ文・絵、福音館書店)は次のような物語だ

 母親と買い物に出掛けたうさこちゃん。店にあったキャラメルをこっそり自分のポケットに入れてしまう。翌日、様子がおかしいのに気づいた母親に問われて告白。「なんて わるいことをしたの!」としかられ、店に返しに行く

 わが子が悪さをすればしかる―親として当たり前のことだ。だが現実は、小学5年の長男に指示してコメなどの食料品を万引させたとして、兵庫県で父親と元妻が逮捕されたとの記事。唖然(あぜん)となった

 長男は「小学生なら捕まらないから」と父親に強制されて何度も万引し、断ると殴られたりした。「行かないとお父さんに怒られるから嫌々やった」と話しているという

 小5なら金を払わずに商品を取るのは犯罪だと当然理解できる。その上で罪を重ねた彼の気持ちを推し量ると心が痛む。自身の人格を無視した父の行為を、この先振り返ってどう思うのだろう

 過ちを悔やみ、もう二度としない、と誓った絵本のうさこちゃん。読み聞かせを通して物事の善悪を伝えることが必要な相手は、子どもだけとは限らないようだ。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年9月6日 
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