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朝から晩まで、声なき「SOS」今もどこかで悲痛な叫びをあげている・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「日本は子供にとって天国だ」。明治初期に来日した米国の動物学者、エドワード・モースは、見聞記にこう記している

 そしてこう続く。「世界中で日本ほど、子供が親切に取り扱われ、そして子供のために深い注意が払われる国はない」「ニコニコしているところから判断すると、子供たちは朝から晩まで幸福であるらしい」と

 幕末から明治初期に日本を旅した欧米人はみな、日本人が子供を大事にする姿に驚いたと、「江戸の子育て」(中江和恵著、文春新書)にある。青い目に映った日本の子供たちは、さぞや生き生きとしていたのだろう

 もはや、そんな日本観は遠い昔の話なのか。那覇地裁であった虐待事件の初公判の記事(3日朝刊)を読みながら思う。被告の男が、同居していた女性の長男(7歳)に暴行を加え、傷害罪に問われた事件である

 男は男児の顔面を殴り、泣きやまない男児の口にたばこの火を押し付け、舌などに火傷(やけど)を負わせたという。男は反省の言葉を口にしたというが、男児が受けた心の傷は一生消えることはない

 こうして事件化する虐待事案は、氷山の一角との指摘がある。今もどこかで悲痛な叫びをあげている子供たちがいるはずで、大人は、声なき「SOS」に深い注意を払いたい。一人でも多くの子にニコニコ顔が戻るためにも…。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年9月10日 
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