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もう少し時間がほしい「裁判員裁判」判決が被害者や被告人の生き方を左右する・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 新聞作りには降版時間がある。出来上がった紙面を印刷部門へデータ送信する時間だ。配達に影響するため、遅れることは禁物。過密な時間との闘いに、冷房の利いた部屋でも汗が出る

 社内の会議や業務でもスピードが要求される。さまざまな問題に即対応。意見を求められたら十分に考える間もなく返答。そして、待っているのは後悔と自己嫌悪だ

 迅速さが裁判にまで求められるご時世になった。裁判員裁判。すでに10件ほど済んだが、審理が始まったかと思えば、数日で判決が出る。素人が裁くという重い現実を前に、この速さは、危うさがつきまとう

 審理で十分な質問はできたか。適切な結論へ向けて評議を尽くしたか。判決が被害者や被告人の生き方を左右するだけに、裁判員の会見では「もう少し時間がほしい」「評議が若干短い」などの感想も聞かれた

 評議では、さまざまな意見が交わされるようだが、審理内容を咀嚼(そしゃく)し、自分の考えを整理するには静かな時間と沈黙が必要だ。何より導き出した量刑を、被害者と被告人に納得してもらう説明は欠かせない

 そのためにも、裁判員が自分の人生観に照らし、市民の視点で審理に向き合うゆとりがほしい。では、どれほどの時間が必要か。その問いに答える術(すべ)は今はない。時間をかけてじっくり考えるしかない。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年9月14日 
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「消費者庁」消費者の真の味方になるまでには、まだ時間がかかりそう・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 開店を今かと待ちわびていたのか、店の前にはお年寄りばかり二、三十人の人だかりができていた。以前、出勤途中の車中から見た光景だ

 何度か同じ様子を目にし、それほど高齢者に人気の店なのかと不思議に思っていたら、いつの間にか空き店舗の表示。店は突然、消えてなくなっていた

 月曜シニア面で今月スタートした「消費者トラブル相談室」で、合点がいった。期間限定の店舗、締め切った空間。一種の催眠状態のような独特な雰囲気の中で商品を説明し、購入を促す。「催眠商法」と呼ばれる販売方法。どうやらその種の店だったらしい

 消費生活にかかわるトラブルが後を絶たない。つい最近も、自然災害に便乗した悪質商法や義援金詐欺などに注意を呼び掛ける記事が出た。特に狙われやすいのが高齢者。言葉巧みに近づき、信用させ、不安をあおる巧妙な手口には憤りを感じる

 消費者行政を一元化した消費者庁が発足したが、政権移行のはざまでその姿がなかなか見えにくい。製品事故や食品の偽装などへの対応を含め、わたしたち消費者の真の味方になるまでには、まだ時間がかかりそうだ

 前述の「相談室」は、県内の相談窓口が実際の事例をもとに対処法を明らかにし、広く啓発する企画。相手の手口を知ることで身を守るすべとしたい。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年9月13日 
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沖縄「音風景」住宅上空を米軍の戦闘機やヘリコプターの音から受けるのは不快でしかない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「音風景」という言葉をご存じだろうか。目を通すのではなく、耳から入る音から描かれる風景のことだという。旧環境庁は「日本の音風景」として全国から100件を選んでいる

 オホーツクの流氷がせめぎ合う音、横浜港内の新年の汽笛などは、なるほどとうならせる。沖縄からも2件。エイサー(うるま市)と西表島の後良川周辺の生き物の鳴き声だ

 旧盆行事の定番エイサーの勇ましさに血が騒ぎ、耳を澄ませば「キョロロロー」と聞こえてくるアカショウビンの存在が、誇るべきふるさとの自然を実感させてくれる

 そんな風情とは対極にある音が存在するのも「沖縄」の現実だ。住宅上空を縦横無尽に飛び交う米軍の戦闘機やヘリコプターの音から受けるのは不快でしかない。「嘉手納」や「普天間」といえば、残念ながら耳でとらえたこれらの光景が脳裏をよぎる

 名護市辺野古沖の米軍ヘリ試験飛行は、市の測定器が80デシベルを超えたという。地下鉄の車内に匹敵する。周辺は海域を含めて世界に通用する自然が数多く残され、物騒な響きとはあまりに似つかわしくない

 政権が代わり、米軍再編計画に手が加わるかもしれないこの時期だ。「調査のための調査」といわれても仕方ないだろう。将来、辺野古を「日本の『騒音』百選」の一つにしてはならない。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年9月12日 
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「チャレンジドおきなわ」1人では無理なことも、皆で手分けすればできる・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 那覇市に不思議なラーメン屋があった。客よりも従業員の数が多いのに、配膳(はいぜん)はセルフサービス。マスコミで紹介されたことを強調していたが、味は普通。ほどなくつぶれていた

 コスト減など店にも言い分はあったかもしれない。けれども世間はシビアなもので、ご祝儀期間を過ぎれば、よほど安くておいしいか、店への義理がない限り、財布を開くことはない

 障害者の就労を支援するNPO法人「チャレンジドおきなわ」の宮城隆理事長はその点で妥協しない。「多少出来が悪かったり納期が遅れても、障害者がやる仕事だから、という甘えは絶対に通用しない」と考えるからだ

 メンバーはまず、博物館の展示交流員や空き缶回収などの仕事で生活リズムをつくり、慣れてきたらパソコンを習い、データ入力業務へ。現在、15人が来月のパソコン技能検定試験に燃えている

 心病む人、脳卒中による麻痺(まひ)、聴覚障害者。パソコンを覚えれば、時間はかかっても健常者と同じ仕事を受注できる。資格と実績と信頼を得て、ゆくゆくはパソコン教室、ネット関連事業を展開する方針。「1人では無理なことも、皆で手分けすればできる」(宮城理事長)

 今月は障害者雇用支援月間。社会の制度や善意も不可欠だが、強い覚悟と身につけた技術、共に歩む仲間こそが力だ。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年9月11日 
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朝から晩まで、声なき「SOS」今もどこかで悲痛な叫びをあげている・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「日本は子供にとって天国だ」。明治初期に来日した米国の動物学者、エドワード・モースは、見聞記にこう記している

 そしてこう続く。「世界中で日本ほど、子供が親切に取り扱われ、そして子供のために深い注意が払われる国はない」「ニコニコしているところから判断すると、子供たちは朝から晩まで幸福であるらしい」と

 幕末から明治初期に日本を旅した欧米人はみな、日本人が子供を大事にする姿に驚いたと、「江戸の子育て」(中江和恵著、文春新書)にある。青い目に映った日本の子供たちは、さぞや生き生きとしていたのだろう

 もはや、そんな日本観は遠い昔の話なのか。那覇地裁であった虐待事件の初公判の記事(3日朝刊)を読みながら思う。被告の男が、同居していた女性の長男(7歳)に暴行を加え、傷害罪に問われた事件である

 男は男児の顔面を殴り、泣きやまない男児の口にたばこの火を押し付け、舌などに火傷(やけど)を負わせたという。男は反省の言葉を口にしたというが、男児が受けた心の傷は一生消えることはない

 こうして事件化する虐待事案は、氷山の一角との指摘がある。今もどこかで悲痛な叫びをあげている子供たちがいるはずで、大人は、声なき「SOS」に深い注意を払いたい。一人でも多くの子にニコニコ顔が戻るためにも…。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年9月10日 
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「観光」自然や料理だけでなくホスピタリティーが観光沖縄の潜在力である・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「鏡に映った自分が別人にみえた」―。知人の誘いで出席したある懇親会で耳にした旅行者の言葉が、妙に気にかかった

 初めて訪れた沖縄で見聞きしたことが自分の心を変化させ、それが顔にまで表れたというのだ。それほど沖縄という土地で体験したことが、自分に影響を与えた。それを正直に告白したのだ。目を丸くして語る言葉にこっちが驚いた

 それはいったいどういうことなのだ。詳しく知りたいと思い、次の店でコーヒーをすすりながら聞いてみた。旅先での開放感のなせるわざだけではないはずだ。答えは、人との触れ合いだった

 観光の語源は紀元前までさかのぼる。中国の古典である四書五経の一つ易経の一文「国の光を観る」によるといわれる。国の光とは、その国の自然や歴史に文化のことだろう。そこに人的交流を加えるべきだと先の発言は教えている

 新型インフルエンザ流行の影響で修学旅行が中止になったり、観光客の減少が伝えられている。観光は風評を含め、外的要因に弱い産業でもある。だからこそ根強く安定した人気が求められる

 自然や料理だけでなくホスピタリティーが観光沖縄の潜在力であることは気づかれ始めている。ストレス社会日本の中で貴重な要素だ。旅人には自ら土地の人に声をかけることをお勧めしたい。(真久田巧)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年9月9日 
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見ようとしなければ何も見えない、いくつもの目線を持つことの大切さ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「鬼」は、気が荒く残忍な振る舞いをする想像上の怪物として知られる。自然界にも、形や大きさなどから、その名を冠した動植物は数多い

 なかでもオニヒトデは、サンゴが好物だけに、数が増えれば、沖縄の観光をも脅(おびや)かす存在になる。有毒にして不気味な無数の突起物。毒々しい姿形は、海のヒール(悪役)そのもの

 しかし、異形の鬼にも「優しい」一面があるらしい。愛媛大の水産研究センターの研究で、オニヒトデと同じ水槽で育てたマダイは、病気になりにくく、成長のスピードも増したことが分かった、という

 ヒトデが出す分泌物に、魚の白血球の働きを促し、免疫力を高める成分があるようだ。生命豊かな海で、「癒やしのオーラ」を出している、と思うと、厄介者とばかり思っていた印象も180度変わる

 食うものと食われるもの。自然界の生存競争は厳しい。一方で、イソギンチャクとクマノミのように寄り添って共生する関係もある。サンゴにとっては天敵のオニヒトデも、魚にとっては生きるよすがなのかもしれない

 この意外性に、多面的な生物の役割を知り、自然の奥行きの深さに触れた思いがする。一面的ではなく、いくつもの目線を持つことの大切さ。見ようとしなければ何も見えない、ということもまた教えてくれているようだ。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年9月7日 
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物事の善悪を伝えることが必要な相手は、子どもだけとは限らない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「うさこちゃん」が主人公のブルーナの絵本といえば、世界中で愛されている乳幼児向け人気シリーズ。その新作「うさこちゃんときゃらめる」(ディック・ブルーナ文・絵、福音館書店)は次のような物語だ

 母親と買い物に出掛けたうさこちゃん。店にあったキャラメルをこっそり自分のポケットに入れてしまう。翌日、様子がおかしいのに気づいた母親に問われて告白。「なんて わるいことをしたの!」としかられ、店に返しに行く

 わが子が悪さをすればしかる―親として当たり前のことだ。だが現実は、小学5年の長男に指示してコメなどの食料品を万引させたとして、兵庫県で父親と元妻が逮捕されたとの記事。唖然(あぜん)となった

 長男は「小学生なら捕まらないから」と父親に強制されて何度も万引し、断ると殴られたりした。「行かないとお父さんに怒られるから嫌々やった」と話しているという

 小5なら金を払わずに商品を取るのは犯罪だと当然理解できる。その上で罪を重ねた彼の気持ちを推し量ると心が痛む。自身の人格を無視した父の行為を、この先振り返ってどう思うのだろう

 過ちを悔やみ、もう二度としない、と誓った絵本のうさこちゃん。読み聞かせを通して物事の善悪を伝えることが必要な相手は、子どもだけとは限らないようだ。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年9月6日 
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未来に向け「友愛」やるべきことは山のようにあります・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 急白(きゅうびゃく) 鳩山由紀夫民主党代表様。いや、「鳩山総理」とお呼びしたほうがいいでしょうか。まずは衆院選の勝ちっぷりは圧巻でした

 陸上の100メートル走に例えれば、民主党のレーンだけ猛烈な追い風を受けたようであり、ウサイン・ボルトの走りに仰天した8月にふさわしい締めくくりでしたね

 ただ、総理が確実になった今、自民党の「負の遺産」を引き継ぐあなたがやるべきことは山のようにあります。財政再建、社会保障の充実…。選挙公約で掲げた政策を具体的に進めるにはよほどの覚悟と力が必要です。口癖の「友愛」を実現する時です

 あなたが党の前身である旧民主党立党を準備していた13年前、中曽根康弘元首相から「ソフトクリームのようで甘っちょろい。お天道様が出たら消えてしまう」と揶揄(やゆ)されました

 その時は人ごとながらうまい事言うなと思いましたが、あなたはこう切り返しました。「何かをする前に、未来に向けこういう日本を取り戻そうということが大事だ」と。理念が行動につながるという意味と解釈しました

 そのあなたがお天道様になる番です。国民の期待が大きいだけに反動もまた然(しか)りです。いつまでも甘えてはいられません。ちなみにですが陸上の世界では「追い風」2メートル以上で記録は参考になってしまいます。匆々(そうそう)。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年9月5日 
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500年以上の泡盛文化「古酒(クース)の日」いずれ古酒の時代になる・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 那覇空港の土産店に、かぎ付きのケースで売られている泡盛がある。山川酒造(本部町)の40年古酒「かねやま1967」だ

 720ミリリットル、1本30万円。強気の価格設定のようだが、限定100本の希少性もあり、酒販店からの予約であっという間に完売した逸話を持つ

 すぐ店頭に並ぶ一般酒と比べ、古酒には当然、熟成させるまでの膨大な時間と手間、費用がかかる。タンクを増設すれば、地震など天災のリスクも生じる。同社も農業や養豚で経営難を支えたり、税理士から蔵に並ぶ甕(かめ)を「不良在庫の山」と指摘されたこともあったという

 それでも愚直にこだわってきたのは、1946年に創業した先々代の「いずれ古酒の時代になる」という教えがあったからだ。「先見の明」と言えば簡単だが、戦後の混乱と貧困の中にも、500年以上の泡盛文化が根強く生きていたのではないか

 もちろん山川酒造に限らず、国税事務所などの行政や各メーカーが必死にレベルを上げてきたおかげで、沖縄の古酒が今の品質と名声を得たことはいうまでもない

 同社の次の目標は「百年古酒」。古酒を継ぎ足す「仕次ぎ」が順調にいけば、偶然にも67年生まれの筆者は、2067年に味わえるかもしれない。きょうは古酒(クース)の日。夢を肴(さかな)に、少しは奮発しよう。 (平良秀明)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年9月4日 
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