SSブログ

加減を知らない憎しみは陰湿ないじめや身勝手な事件を生む・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 酒に酔うと、豹変(ひようへん)する人がいる。説教をねちねちと繰り返したり、攻撃的になったり、ふだん人格者で通っている人ほど周りの驚きも大きく、「あれが本性か?」と評判を下げることになる

 いい人であり続けるのは疲れる。本音と建前をうまく織り交ぜていければいいが、角が立たないよう気持ちにふたをしてばかりでは無理が生じ、やがてストレスのダムもあふれてしまう

 沖縄国際大学講師の知名孝さんが寄せた「憎み方」についてのエッセー(本紙2日付教育面)が、考えるヒントになりそうだ。知名さんは、愛し愛されることと同じくらい「適切に憎み合う」経験をすることが大切と説く

 人は不完全な存在であり、差別や偏見、嫉(しっ)妬(と)、憎悪などネガティブな感情を持つ。そんな「正しくない」心を否定するのではなく、成長の一過程として受け入れ、消化していくことが必要という

 最近は子どもも大人も「憎み方」が下手になってきたのではとも指摘しているが、同感だ。内なる悪を知り省みる分別がないと、他人の痛みに思いをはせることはできない

 加減を知らない憎しみは陰湿ないじめや身勝手な事件を生む。テレビの中の有名人に品行方正さを求め、徹底的にたたく不寛容さも根は同じで、生きづらい社会をつくっているような気がしてならない。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月5日 
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。