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マグニチュード8・8「地震」阪神大震災の数百倍のエネルギー・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 就寝中、風速40メートルの台風で窓ガラスが、がたぴししたぐらいでは起きないが、家ごと体が揺れる感覚に襲われ、跳び起きた

 おととい、夜明け前の地震。たいていの暴風への対処は身に付けたと自負するが、足元からの揺さぶりに面食らった。本島では99年ぶりの大きな揺れ。台風なら予報で動きが把握できるが、突然の地震は勝手が違う

 その地震の10時間後、沖縄とは反対の位置にあるチリで地震。「大」を超えて「巨大」の冠がつくマグニチュード(M)8・8である。阪神大震災の700倍のエネルギーという

 チリ地震と言えば、50年前、大きな被害をもたらした津波がある。取材した先輩記者は「海が割れた」との証言に驚いた、という。そして、今回も津波。二日続けての災事に、遠かった地震の怖さがぐっと身に迫った

 茨木のり子は「水の星」という詩で、地球を「水一滴もこぼさずに廻(まわ)る」「中は火の玉だっていうのに ありえない不思議 蒼(あお)い星」と表現した。物言わぬ地球だが、空も海も陸も私たちへのメッセージにあふれている

 チリの揺れは感じないが、惨状は水平線からの便りが伝える。圧倒的な自然を前にすくむ思いだ。この星で暮らすには、畏(おそ)れの心を持って居住まいを正し、メッセージを理解する器量を身に付けるしかないようだ。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月1日 
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子どもたちのさまざまな声「ワラビー」何を言われても私は私・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「周りの人がひそひそ話をしていると、自分のことが言われていないかと怖くなります」。毎週日曜の子ども新聞「ワラビー」投稿欄に昨年、高校1年の少女の声が寄せられた

 彼女には、いじめに遭った経験があった。陰口をたたかれていたことを後から知った。以来、ひそひそ話が気になってしょうがないという

 読者は敏感に反応した。「自分の友達は悪口を言わないと信じたら気が軽くなる」「自分に自信が持てたら『何を言われても私は私』と思える。何でもいいから一つのことを頑張ってみよう」―同世代の仲間たちが自分の問題ととらえ真剣に考えてアドバイスを送ってきた

 毎週、子どもたちのさまざまな声があふれる投稿欄。思わず吹き出してしまったり、ほのぼのとした話題が多いが切実な内容も少なくない。最近では受験勉強の悩みやバレンタインデーにちなみ恋の相談も目立った

 「車からたばこをポイ捨てするところを見てしまった」という中学生には、翌週「学校の先生が運転しながら携帯電話を使っているのを目撃したことがある」と別の中学生が応じた。その澄んだ目で大人を真っすぐに見ている

 「ワラビー」は今日600号を迎えた。支えてくれる大勢の「ワラビーっ子」たちに感謝しつつ、柔らかいその心に今後も寄り添いたい。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月28日 
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精神的な充実と経験「オッサン」2回目の山に取りかかろうとする・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 好きな食べものはビール。最高の栄養剤なんだという。年齢が近いことも同じ「オッサン」として親しみがわく

 冬季五輪スケルトンの越和宏さんは45歳。競技前に人さし指を突き出し、「バキューン」とやるのも同世代には合点がいく。照れくさくもあるが、さりとてちょっとカッコつけたい

 他競技で五輪代表入りをめざしたがかなわず、まだ知られていなかったスケルトンに転向した。不惑過ぎてなお情熱は冷めず、メダルにこだわった

 心理学者の河合隼雄は著書『中年クライシス』で書いた。人生は平均寿命が延び、従来の一山型から双子山型になり、2回目の山に取りかかろうとするあたりが中年だと。自分の人生そのものが「作品」で、どんな人でも「創造の病」にかかるという

 越さんはまさにその通りの競技生活だったのだろう。力みなぎる10~30代をすぎ、精神的な充実と経験を新たな武器とした。最後の晴れ舞台で夢はかなわなかったが、「僕の経験を生かし、次世代にメダルを取らせるのが次のチャレンジ」。山の頂をまだ先に見据える

 表彰台のてっぺんを譲った女子フィギュアの浅田真央さんの大粒の涙にはうるっときたが、まだ人生最初の山の上り坂だ。可能性を秘めた2番だった。オッサンは4年後の「真央スマイル」満開が楽しみだ。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月27日 
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花は嵐の中でも咲く、将来を見据え努力し続けて・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 カンヒザクラが桃色から明るい緑へと装いを変え、イペーの黄が街を彩りはじめた。氷上の熱戦が続くカナダを横目に、沖縄の春はもうそこまできている

 国公立大入試の2次試験(前期)がきのう始まった。私立を含む大学の定員増加や少子化による「大学全入時代」でも、国公立の人気は根強く、3・3倍の狭き門に26万人が挑んだ

 厳しいのは就職組も同じで昨年末段階の内定率は74・8%、4万人超はまだ職場が決まっていない。県別では首位富山がこの不況下でも91%と高く、最下位沖縄は46%だった。県内企業への内定率も沖縄は30%と低調だ

 そんな中、宮古島市の伊良部高校では3年生46人全員がすでに進路を決めた。8割が国公立大や専門学校に進学、就職もみな正社員での採用だ。100%の進路決定率は今年で3年連続という

 那覇から見れば伊良部はいわば離島の離島。大手の塾も本屋もないのは不利なようだが、進路指導の担当者は「生徒との距離が近い分、一人一人の伸びを実感できた」と強調した。入学時から将来を見据え努力し続けてきた生徒の熱意に、教師は放課後も土日もなくこたえた。面接の練習には校長も加わった

 生徒が種なら、さしずめ学校が畑で教師はプロの花き職人といえる。手塩にかけた花は嵐の中でも咲く。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月26日 
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「呑舟の魚」高遠な志を抱き、本流を求めて堂々と泳いでいく・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 中国の古い格言に「呑舟(どんしゅう)の魚(うお)は支流に泳がず」という言葉がある。中国の古典「列子」に出てくる

 「呑舟の魚」とは、舟をひと飲みするような巨大な魚のことで、そんな大きな魚は河の支流では泳がない。それが転じて、大物は小事にはこだわらず、高遠な志を抱き、本流を求めて堂々と泳いでいくとの意である

 鳩山由紀夫首相の座右の銘でもあるらしく、民主党が野党時代、その言葉を胸に秘め、政権交代を目指してきたという。そして昨夏、民意の圧倒的な支持を得て、民主党は「呑舟の魚」に成長し、政権の座という本流に辿(たど)りついた

 その「呑舟の魚」がどうもおかしい。「最低でも県外」を約束した米軍普天間飛行場の移設問題で、キャンプ・シュワブ陸上案が現実味を帯び、県内移設での決着に傾斜しつつあるからだ

 きのう、県議会で全会一致で可決された普天間飛行場の「国外・県外移設」を求める意見書は、県内移設の着地点を探る政府を牽(けん)制するものである。超党派で確認された民意の意味は重い

 民意によって「呑舟の魚」となった鳩山政権のこと、民意の重みは十二分にご承知なはずである。半世紀以上も本流を泳いできた自民党という呑舟の魚でさえ、民意の流れを読み誤り、あえなく沈んだという事実を今一度思い出していただきたい。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年2月25日 
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