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「エープリルフール」笑いのセンス、それを受け止める度量も問われる・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「首相、閣僚に外国人起用、サッチャー氏らの名」。朝日新聞が1999年4月1日の朝刊にこんな見出しの記事を掲載して波紋を広げたことがある

 当時の小渕恵三首相が大臣ポストに外国人枠を設け、有力候補としてサッチャー元英国首相らの名が挙がっているとの内容。実は、記事はエープリルフールにちなんだ全くの作り話だった

 記事に対し、小渕首相は「(登用するなら)もっと若い人がいい」とジョークで切り返したが、読者からは「ふざけ過ぎ」とのクレームが圧倒的に多かったらしい。(「世界のエープリルフール・ジョーク集」中央公論新社)

 きょう4月1日はエープリルフール。ユーモアあふれる嘘(うそ)で相手をかつぎ、双方が楽しむ日である。当然ながら、笑いのセンス、それを受け止める度量も問われることになる

 でも、始末に悪い嘘のような本当の話もあり、反応に困る場合がある。普天間移設問題で政府が検討する勝連沖埋め立て案が最たるもので、事実ならばかげてるし、エープリルフールを先取りしたジョークだとしたら、センスのかけらも感じられない

 そんなニュースと不況風で気もめいりがちな毎日なら、新年度が始まるのを機に、楽しい嘘で気分を一新してみませんか。ただし、あなたのセンスが試されることもお忘れなく。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年4月1日 
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「上から目線」高みに立っても闇や雲に紛れれば視界は不良・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「ばかと煙は―」の俗言をもじり、「ばかとカメラマンは高い所に昇る」と写真部時代、先輩に教わった。前者が「高所=危険」を省みない愚者への戒めなら、後者はまず高所の撮影位置を探せ―との教訓だ

 取材の現場や着眼点にもよるが、高い場所なら全体の状況が分かる。何がどこで動き、どれが象徴的なシーンなのか。状況を瞬時に把握し、たった1枚の写真で核心を切り取るすべだった

 同じ高所でも、国内一高い建造物となった都内墨田区の東京スカイツリーからの眺めはどうだろう。来年暮れには東京タワーの2倍近い634メートルの電波塔が完成する。この国の姿、国を動かす眼下の霞ケ関も透けて見えるのだろうか

 ただ、高みに立っても闇や雲に紛れれば視界は不良、単なる「上から目線」に陥りやすい。29日、鳥島・久米島射爆撃場の返還要求方針を明らかにした政府高官の発言もどこかピントがずれてないか気になる

 高官は、沖縄側の返還要望に応えた「沖縄への配慮」だと説明するが、そもそも鳥島は沖縄のもの。「提供」の形を繕っても人命や自然、産業を脅かしてきた政府の責任や自戒の意識が感じられない

 高所に限らず、人の吐息が掛かる所で核心を得ることも多い。先輩からは幾つも「目線」を変えてシャッターを切れ、とも教えてもらった。(上間正敦)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月31日 
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日米安保の恩恵「島ちゃび」日本に海兵隊が必要かどうか・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「島ちゃび」。離島・孤島ゆえの住民生活の苦しみ、悲しさを表すこの言葉を目にする機会が減った。伊波普猷がドイツ語の訳語として使い、広まったという(沖縄大百科事典)

 多くの島で社会基盤の整備が進み、自然条件ゆえの苦しさは、かなり緩和されてきたということだろう

 27日に沖縄大学で講演した宮本憲一・大阪市立大学名誉教授は沖縄振興開発計画について、第2次(1982~91年度)までは、米軍統治下で悲惨な状態にあった沖縄のインフラ整備のために意味があったと指摘した

 米軍普天間飛行場移設で、移転候補地となっている徳之島で28日、反対集会が開かれた。離島は小さいほどインフラが不足がちで、移転が生活に与える影響は相対的に大きくなる。島で生きるものとして、徳之島に米軍基地という新たな「島ちゃび」を加えることには賛成しがたい

 基地誘致による振興という考え方もあるが、宮本氏は第3次以降の振興計画を米軍基地維持のための政策と断じ、かえって沖縄の経済的自立や自治を妨げていると否定的だ

 近く移設先の政府案が決定される。日米安保の恩恵を受けてきたものとして、海兵隊を本土に引き取るという覚悟を見せてほしい。そうしなければ、日本に海兵隊が必要かどうかの真剣な議論も始まらないだろうから。(浜元克年)

大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月30日 
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政権発足半年へて、決着をつけねばならぬ時がある・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 カメと言えば、のろいものの代名詞だが、政界の亀さんは少し毛色が違う。ウサギもびっくりの猪突(ちょとつ)猛進、独走には周囲も大慌て

 郵政改革法案をめぐる亀井静香担当相の言動に、閣内の溝が深まっている。ご本人は「首相や関係閣僚と調整済み」と言うが、異論が噴出。どこまで議論し調整したのか、あやしい

 それだけではない。普天間移設問題でも政権内でさまざまな意見が飛び交う。大詰めの段階でなお、シュワブ沿岸部移設の現行案をめぐり外相と防衛相の見解が異なる。閣僚間の対話はどうなっているのか。政権担当能力以前に、コミュニケーション能力が疑われる

 政権発足半年へて、閣内の意見さえまとまらない。これから米国との交渉に臨むだろうが、はたして5月中に決着できるのか。ごたごたが続く政権を見るにつけ、対話力の乏しさに暗澹(あんたん)たる思いがする

 外交は相手を説得し納得してもらう、骨の折れる仕事である。相手は米国。今のままでは足元を見透かされるだけだ。鳩山由紀夫首相の手腕に期待するのは無理な話なのか

 「ものは頭で考える/だが 一生に一度や二度は/臍(へそ)で考えて/決着をつけねばならぬ時がある」。詩人・新川和江さんの「臍」という詩だ。今まさに、首相は「最低でも県外」との言葉を臍に刻み、覚悟を決めるときだ。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月29日 
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62回目を迎え、総合美術展としての厚みを増した沖展・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 風はやや冷たく感じられたものの、うららかな日差しがうれしい。春陽に誘われるように、浦添市民体育館で開催中の沖展へ出掛けた

 週末とあって多くの参観者でにぎわう会場内。質感など細部を確かめるように作品に顔を近づけてじっと見入る人、距離を取って全体を見渡し〝対話〟する人。いつもながらの鑑賞風景がそこここに。一方で新しさもあった

 27年ぶりの新ジャンルとして工芸部門に設置された木工芸。ぬくもりのある素材の持ち味をいかしつつ、造形の美を追究した多彩な作品が並ぶ。丸みを帯びた形のいすに、座りたそうなしぐさの子どもの姿も。確かにその気持ちはよく分かる

 62回目を迎えた歴史に新たな1ページを刻み、総合美術展としての厚みを増した沖展。もちろん絵画や写真、書芸などほかの部門も魅力的で作品に込めた作者の思いを一人一人に聞いてみたい気がする

 「芸術の秋」とはよくいわれるが新緑が目にまぶしく生命力あふれる今の季節に向き合う芸術は、見る者の気持ちをより高揚させる。だからこそ沖展も春の風物詩として長年親しまれてきたのだろう

 作品を前に家族や友人同士で語らうもよし、一人で静かに見て回るもよし。4月4日までの会期中は会員による作品解説会もある。ぜひ多くの方に足を運んでほしい。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月28日 
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うつの兆候「睡眠キャンペーン」不眠の人は、早めに専門家に・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 県内の携帯電話とPHSの契約者数は昨年9月末現在で、約109万2千件を超え、人口普及率が初めて80%の大台に乗った

 携帯電話はカメラや音楽、ゲームなどパソコンに近い機能を有し、生活必需品の一つとなっている。中でも、確実に情報を届けることができるメールは便利で、宣伝や情報発信の手段としても活用されている

 先日、1通のメールから県の携帯サイト「睡眠キャンペーン」にたどり着いた。趣旨はこうだ。自サツの背景にはうつがあり、うつの兆候の一つに不眠がある。2週間以上不眠の人は、早めに専門家に相談してほしい

 サイトでは、うつを分かりやすく解説しているだけでなく、各地の相談・医療機関の電話番号を掲載し、心身の健康や多重債務、生活保護などについて、ボタン一押しで相談できるよう工夫を施している

 昨年の県内の自サツ者は406人。県は自サツ対策計画で2017年度までに300人未満に減らすことを目指している。同キャンペーンは緊急強化事業として向こう3年間、自サツが増える2月と3月に重点的に行われる。今年は初めてテレビCMも流した

 学校裏サイトで陰湿ないじめを生むのも人間なら、自サツを思いとどまらせることができるのもまた人間だ。ITが進化しても、使う側が進歩しなくては意味がない。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年3月26日 
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