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「親」木の上から見守る人ではなく、灰になっても感謝され、慕い敬われる・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「人」という漢字は、互いに支え合う姿から生まれた。テレビドラマの影響で通説になっているようだが、実は違う。もとは左側を向いて手をたらして立っている姿を描いた象形文字だ(学研漢和大辞典)

 まだある。憂いを知る人は「優」しい。木の上に立って子を見守っているのが「親」。こうした「字解き」は人生訓を語るとき、もっともらしく使われる

 大辞典は、親という字を「ナイフで身を切るように身近に接して見ていること」と解説している。「立」は「辛」の省略形で、辛は鋭い刃物を描いた象形文字というが、少し分かりにくい

 共同通信のウェブサイト47NEWSの「漢字物語」がもっと詳しい。辛は古代中国で用いた取っ手のある針の象形文字。親がシんで、新たに位牌(いはい)を作るとき、「辛」を投げて木を選んだ。当たった「木」を「斤(おの)」で切る一連の儀式が「新」。新は、切り立て=新しいという意味

 そして、新しくできた位牌(〓)をじっと見て、拝んでいる姿が「親」を表すという。木の上から見守る人ではなく、灰になっても感謝され、慕い敬われる存在といったところか

 先月末、乳児の傷害致シ事件が起きた。22歳の父に20歳の母、生活苦、ストレス…。この悲劇に国という親がなすべきは、現金のばらまきだけではないはずだ。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月4日 
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