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政治家の唯一の仕事はコトバの力で国民のためになる価値をつくり出すところにある・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「挫折を乗り越え、国民の皆さまの信頼を回復することです」。所信表明で菅直人首相はこう言った。不慣れな政権運営にあたふたしたことへの反省か

 しかし、手痛い挫折を味わったのは、県民の方だ。普天間飛行場をめぐる「最低でも県外」という希望は失望に変わった。前首相には「県外移設」を示す方法や根拠が一切なく、浮ついた言葉に踊らされただけだった

 菅首相は外交について、若いころに学んだことを引用し「相手国に受動的に対応するだけでは築かれない」と語り国民の自覚を求めた。一方で、前内閣が県民の願いを無視し頭越しに決めた日米合意を踏襲する、というから説得力に乏しい

 党の顔が変われば、世間の風向きも変わる。世論調査の内閣支持率は軒並みV字回復。民主党への期待がなお高い証明だろうが、自民党の退潮もあって、選択肢の少ない今の政治は満身創痍(そうい)にも映る

 参院選を前に民主党のマニフェストが決まった。公約やビジョンが簡単に否定されるのを目の当たりにした後だけに、額面通りに受けとめられまい

 4月に亡くなった井上ひさしさんは「政治家の唯一の仕事はコトバの力で国民のためになる価値をつくり出すところにある」(講談社「ふふふふ」)と綴(つづ)った。発した言葉をどう実践するかも問いたい参院選である。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月14日 
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