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政治家の唯一の仕事はコトバの力で国民のためになる価値をつくり出すところにある・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「挫折を乗り越え、国民の皆さまの信頼を回復することです」。所信表明で菅直人首相はこう言った。不慣れな政権運営にあたふたしたことへの反省か

 しかし、手痛い挫折を味わったのは、県民の方だ。普天間飛行場をめぐる「最低でも県外」という希望は失望に変わった。前首相には「県外移設」を示す方法や根拠が一切なく、浮ついた言葉に踊らされただけだった

 菅首相は外交について、若いころに学んだことを引用し「相手国に受動的に対応するだけでは築かれない」と語り国民の自覚を求めた。一方で、前内閣が県民の願いを無視し頭越しに決めた日米合意を踏襲する、というから説得力に乏しい

 党の顔が変われば、世間の風向きも変わる。世論調査の内閣支持率は軒並みV字回復。民主党への期待がなお高い証明だろうが、自民党の退潮もあって、選択肢の少ない今の政治は満身創痍(そうい)にも映る

 参院選を前に民主党のマニフェストが決まった。公約やビジョンが簡単に否定されるのを目の当たりにした後だけに、額面通りに受けとめられまい

 4月に亡くなった井上ひさしさんは「政治家の唯一の仕事はコトバの力で国民のためになる価値をつくり出すところにある」(講談社「ふふふふ」)と綴(つづ)った。発した言葉をどう実践するかも問いたい参院選である。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月14日 
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赤ちゃんロボット「ノビー」さまざまな分野の専門家が集い、多角的に研究・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 差し出されたおもちゃに反応し、顔を向けたり手を伸ばしたり―。好奇心を示すしぐさを見せるのは、本物の赤ちゃんではなく生後9カ月の赤ちゃんを模したロボット「ノビー」

 東京大学などの研究チームが開発した。頭部にカメラやマイク、全身に触覚センサーを備え、9カ月児の感覚や行動がプログラムされている

 何のためにわざわざ精巧な赤ちゃんロボットを―。ニュースに接し、最初はいぶかしく感じたのだが、乳児の認知機能がどのように発達するかを探るのが目的だと知り、今度はアプローチの方法に驚いた

 2001年に発足した「日本赤ちゃん学会」という学際的な組織がある。小児医学や教育学、心理学、ロボット工学、物理学などさまざまな分野の専門家が集い、多角的に赤ちゃんを研究。その成果を医療や教育などに生かすことを目指す

 昔から子どもは自然に育ってきたはずだ、大げさなことを、と見る向きがあるかもしれない。だが、根拠のない情報に振り回され、育児不安や孤立に悩む母親たちがいる。発達障がいの早期診断などにつながれば、一人一人の発達に合った支援ができよう

 大人の身勝手で幼い子どもが犠牲になる事件が多すぎる。たとえ万能ではなくとも、〝科学する〟ことが子どもの幸せに結びつくよう成果を待ちたい。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月13日 
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「学校として何ができるか」一日も早い被害の終息と農家の再建が待たれている・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 折り紙一枚とそれから作られた折り鶴一つ。「どちらが重いのか?」。答えは同じ。いや、実は折り鶴のほうが重いのです

 なぜならその鶴には折った人の「想(おも)い」が込められているからです。宮崎県川南町立東小学校で行われている「いのち」をテーマにした授業の風景だ。きっかけは県内で発生した口蹄(こうてい)疫。父母が牛や豚で生計を立てる仲間たちが少なくない

 被害は飛び火し、学校イベントの多くが中止に追い込まれた。「学校として何ができるか」。嶋田雄一教諭が子どもの教育を通して、地域の災難にも前向きに取り組むことを思いたったという

 子どもたちは口蹄疫の実情を知ることでふるさとを支える畜産業の姿を学び、手塩に掛けた牛や豚が処分される農家の人たちの心の叫びを肌で感じた。取り組みを紹介するブログには「農家の苦しみや悲しみ、怒りを他人事ですませてほしくない」と、感想が寄せられている

 人は家畜の命をもらうことで自らの命をつないでいる。東小の子どもたちが学んでいることは、防疫の重要性だけではなく、命の恵みや地域に感謝する心をはぐくむことにつながっているだろう

 一日も早い被害の終息と農家の再建が待たれているが、子どもたちが地元の人たちを励ますために折っている鶴は、日々重さを増している。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月12日 
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「ONE PIECE」多くのメッセージが読者を引きつけている・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 週刊少年ジャンプに連載中の冒険漫画「ONE PIECE(ワンピース)」の単行本第58巻が今週、県内の店頭にも並んだ。初版310万部。出版不況がいわれる中、国内の初版発行記録を更新し続け、ファンは25の国と地域にまたがる

 ワンピースは、主人公のルフィ少年が海賊王を目指し、難敵を倒しながら仲間とともに成長していく物語。個性的なキャラクターの設定、絵やストーリーの秀逸さはもちろん、作品に込められた多くのメッセージが読者を引きつけている

 乗組員は剣士、航海士、狙撃手、コック、船医、考古学者、船大工、音楽家。みな大きな過ちを犯したり、不当な抑圧や差別を受けたり、悲しい過去を持つ

 船長のルフィは、そんな彼らを無条件で受け入れ、どんな危機でも絶対に見捨てずに戦う。乗組員はそれぞれの能力を磨き、役割を果たす。誰もが必要とされ、肯定されるべき存在として描かれる

 さらに、軍事力にものを言わせた正義のうさんくささ、世襲の特権階級の横暴ぶり、宗教や領土問題など現実の社会に通じる重いテーマを織り交ぜつつ、笑いあり涙ありで娯楽性は損なわない

 ワンピースの累計発行部数は1億9千万部。物語はまだ半ばで、あと10年は続く見込みという。長雨の友に、たまには長編漫画もいいのでは。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月11日 
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酒を飲めば会社の愚痴が口をつく世慣れた先輩たちの目に・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 詩人の中桐雅夫さんに「会社員」と題した作品がある。サラリーマンの悲哀をこんな風に描く

 〈きみの会社のきみの引き出しの隅を/クリップを伸ばした先でつついてごらん/お世辞の雨でふやけた塵(ちり)や/皮肉のにかわで固まった塵が出てくるよ…〉(詩集「会社の人事」晶文社より)

 嫌な相手にお世辞を言い、喉元まで出かかった皮肉の言葉をぐっと飲み込む。30年前の作品だが、会社員の世界は不変なのかもしれない。引き出しの隅に積もった塵の山に苦笑する方もいるはずだ

 今春、社会人になった新入社員たちに、そんな「塵」は無縁だろう。入社から2カ月が過ぎ、ようやく慣れたころだろうか。テキパキと仕事をこなす隣の先輩が頼もしく見え、上司の言葉一つに緊張する毎日かもしれない

 いずれ、仕事で失敗をして上司にどやされ、苦い酒に涙をこぼす日も来るだろう。でも年を重ねて、引き出しの隅に憂いの塵を積もらせるようになれば、遠いその日を懐かしく思える時がきっとくる

 先の詩集と同じ題名の「会社の人事」という作品に、ほろ苦い一節がある。〈子供のころには見る夢があったのに/会社にはいるまでは小さい理想もあったのに〉。酒を飲めば会社の愚痴が口をつく世慣れた先輩たちの目に、戸惑う新人の君の姿はまぶしく映る。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月10日 
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目に見えない「景気」目に見える形で新政策を示さなければ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 会社幹部に「ここは?」と問われた部下が「景気の底だと思います」と答える。その直後、高い壁に囲まれた空間で床がせり上がる

 数カ月前にテレビで流れたCMの一コマだ。目に見えない「景気」を視覚化した演出は面白く、「底が上がってきました」との結末に思わず希望を感じ、現実の景気回復を願った人もいただろう

 その景気が底を打った時点を示す「景気の谷」を、内閣府が2009年3月と判定した(7日付朝刊)。戦後13回の景気後退の中で落ち込みは最も大きく、リーマンショックの「谷」は相当深かった

 09年の県内も観光客数の前年割れが続き、地価の回復が止まった。主要企業の決算は多くが減収を強いられ、成長を続けた携帯電話販売事業者の売上高も10%以上減少した(帝国データバンク沖縄支店調べ)

 景気後退期間が過去平均並みだったことを幸いに後はV字回復に向けて活発な経済活動を期待したい。輸出依存から脱した内需拡大や冷え込む欧州経済の悪影響をどう克服するかが問われる

 選挙目当てで首をすげ替え、支持率というこちらの「底」から一応脱した民主党は景気浮揚にどう道筋を付けるのだろうか。普天間問題しかり、国民に寄り添い、目に見える形で新政策を示さなければ政治の「谷」からはい上がることはできない。(上間正敦)

大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月9日 
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沖縄の実情をよく知らないままに進めてきた普天間移設問題・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 鳩山内閣のほとんどの閣僚が1日の閣議にかりゆしウエアで臨んだ。米軍普天間飛行場移設問題で、多くの県民の意に反した政府方針を決めた後だけに「めでたい」の意を持つ衣装を着ることに、閣僚からも異議があったという

 閣議翌日には「普天間引責」で、政権そのものが、あっさりと衣替えしたのには驚いた。軽装が早すぎたのか、世論の冷たい風が身にしみたようだ

 北沢俊美防衛相は、政府の「普天間」対応に抗議の意味を込めて黄色の「かりゆし」を着ていた社民党の福島瑞穂党首に「チャイナ(ドレス)ですか」と声をかけ、「かりゆしです。沖縄の」とやりこめられたとも報じられた

 沖縄の実情をよく知らないままに進めてきた普天間移設問題への対応を連想させるというと言い過ぎか。担当閣僚の言動だけに、なおさら政府と沖縄との距離感を表しているように感じる

 きょう民主党の菅直人代表が首相に任命され、新たな内閣が発足する。北沢氏ら残留組が多く、小幅改造のようだ。選挙向けの衣替えにとどまるのか、国民の期待に応えられる政権に脱皮できるのか

 「小沢外し」などで菅新首相の支持率は上々のようだが、前政権が積み残した「普天間」の根本的な解決という「衣の中身」こそが問われていることを踏まえて始動してほしい。(浜元克年)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月8日 
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一人で抱え込まず、周りに弱音を吐いたり愚痴を言うだけでも救いに・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 生まれたばかりの子どもを、「みどりご」と呼んで慈しむ。新芽や若葉のようにみずみずしく、生命力にあふれているからだという。そんな輝きに満ちて誕生した小さな命が、短い生涯を終えた

 沖縄市で、頭突きなどの暴行を加え生後3カ月の男児をシ亡させたとして、22歳の父親が逮捕された。肋骨(ろっこつ)に骨折痕があったことも分かり日常的な虐待があったとみられる、と記事は伝える

 生後3カ月にもなれば、ほおもふっくらとしてかわいさを増し、あやすと笑顔を返すようにもなるころ。あどけない笑みは周りをとりこにするが、時として泣きやまずに親の心を波立たせることも

 「生活が苦しくて日ごろからイライラしていた」。父親は新しく就いたばかりの仕事に意欲を見せる一方、生活苦のストレスを抱えていたようだ。精神的に追い詰められ抵抗するすべのない幼子へ矛先が向けられたのか

 児童虐待防止協会の川本典子さんは、多くの親からの相談に乗ってきた経験から「虐待は特別な人が起こすのではなく、すべての親にとって地続きな問題として考えてほしい」と訴える(4日付ひと・まち面)

 子育てはしんどい面もある。一人で抱え込まず、周りに弱音を吐いたり愚痴を言うだけでも救いにつながる。その声に耳を傾けるゆとりも互いに持ちたい。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月6日 
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政治と人民との隔たりは大きくなるばかり「何かが変わる」思いは砕かれ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 政権交代って何だっけ。きのう、61人目の内閣総理大臣を決める「政治ショー」を見ていて強い違和感をおぼえた

 言行一致とはほど遠いこの8カ月に不満を抱く有権者の信は問われず、所属する政党の国会議員のみの判断で新代表が決まり、衆参両院を通った。通称「表紙のすげ替え」

 こうした対応を繰り返していたかつての政権政党の責任者が「衆院解散が常道」と唱える滑稽(こっけい)さまで。昨夏の衆院選後、県民の多くはかつてないほど政治を身近に感じた。「何かが変わる」という大きな期待感を携え。だが、その思いは砕かれ、反動するように政治への信頼が大きく揺らいでいるのが今だ

 かつて、古代中国には「堯舜(ぎょうしゅん)の民」と呼ばれる人々が暮らし、太平を共有した。堯と舜という徳を持つ2人の為政者が現れ、「民が政治を感じない政治」を施したという

 ある老人は腹鼓を打ち、大地を足で踏み鳴らし、平和の世への気持ちを歌に込めた。その様が鼓腹撃壌(こふくげきじょう)という四字熟語にもなった

 民主党は次期参院選の政権公約から「コンクリートから人へ」の理念を削除するという。辺野古の豊かな海を埋め立て、巨大な塊を造るための地ならしか。新政権のご祝儀相場で難局を乗り切る従来手法と同じ魂胆であれば、政治と人民との隔たりは大きくなるばかりだ。(石川達也)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月5日 
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「親」木の上から見守る人ではなく、灰になっても感謝され、慕い敬われる・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「人」という漢字は、互いに支え合う姿から生まれた。テレビドラマの影響で通説になっているようだが、実は違う。もとは左側を向いて手をたらして立っている姿を描いた象形文字だ(学研漢和大辞典)

 まだある。憂いを知る人は「優」しい。木の上に立って子を見守っているのが「親」。こうした「字解き」は人生訓を語るとき、もっともらしく使われる

 大辞典は、親という字を「ナイフで身を切るように身近に接して見ていること」と解説している。「立」は「辛」の省略形で、辛は鋭い刃物を描いた象形文字というが、少し分かりにくい

 共同通信のウェブサイト47NEWSの「漢字物語」がもっと詳しい。辛は古代中国で用いた取っ手のある針の象形文字。親がシんで、新たに位牌(いはい)を作るとき、「辛」を投げて木を選んだ。当たった「木」を「斤(おの)」で切る一連の儀式が「新」。新は、切り立て=新しいという意味

 そして、新しくできた位牌(〓)をじっと見て、拝んでいる姿が「親」を表すという。木の上から見守る人ではなく、灰になっても感謝され、慕い敬われる存在といったところか

 先月末、乳児の傷害致シ事件が起きた。22歳の父に20歳の母、生活苦、ストレス…。この悲劇に国という親がなすべきは、現金のばらまきだけではないはずだ。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年6月4日 
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