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「このままでいいのか」と怒る感性、水が低い所へ流れるように・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 伊波普猷らが尋常中学校ストライキ事件で退学処分になったのはつとに知られるが、そのきっかけは英語科廃止問題だった

 1895(明治28)年、愛国心に満ちた臣民を育成する教育方針が背景にあった。対する学生らは純粋な向学心とともに“大和人官僚”の差別意識に対し不満を募らせていた。半年後に校長は解任、闘争は事実上の勝利を収めた

 緊迫した時代背景があるかどうかは別として、琉球大学では外国語授業の大幅削減が問題になっている。講師らは学生の学習権を奪うものだと猛反発しているが、来年度から実施される流れにある

 必修科目でなければ学生は無理をしてまで履修しない。水が低い所へ流れるように、必然的現象となるのは筆者も経験済み。外国語能力の低下が懸念される。同時に、学習権の主体である学生の姿があまり見えないのも気になる

 4月入学生から適用されるのが大きな理由か。思えば彼らはいま、受験という壁を突破するのに精いっぱいなのだ。国公立大学前期の合格発表はこの週末に集中し、人生の進路を決める時期にある

 でもあえて注文をつけたい。大学にヘリが落ちても動かない政治、内定取り消しを乱発する経済、偽装を反省しない企業…「このままでいいのか」と怒る感性と、社会への発言力を高めてほしい。(山城興朝)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年3月7日 
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