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「政府は平気で嘘をつく」国民の不信感を増幅させることが「国益」を損ねる・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 古代ギリシャの哲学者・プラトンは著書「国家」にこう書いている。「国の支配者だけは、国民や敵に対して有益なら、偽りを言うべきだ」

 まさか、日本政府は、この先人の言葉を鵜のみにしたわけではあるまい。だが、沖縄返還をめぐる日米密約の存在を否定し続ける姿を見ると、そう疑いたくもなる。遠い絶対君主の時代ならいざしらず、国民の知る権利が保障された民主国家である

 本来、密約は発覚した時点でその意味を失う。既に、密約を裏付ける米側文書は公開され、当事者だった元外務省高官も密約の存在を認めている。それを否定するとなれば、「嘘」をつくことになる

 外交交渉の秘密事を表に出せば、政府は「国益」を損なうと口にしてきた。だが、秘密の中身が公になった以上、嘘をついてまで守る「国益」とは、一体、誰のためのものかと首をかしげる

 政府の嘘をただすため、学者らが密約文書の非開示決定の取り消しを求める訴訟を起こした。原告側は「この国の民主主義を問う」と、政府の姿勢を司法の場で追及していくという

 今回も政府は「密約はない」と従来通りの見解を繰り返すのだろうか。「政府は平気で嘘をつく」。国民の不信感を増幅させることが、「国益」を損ねる最たるものだと、そろそろ気付くべきだ。(稲嶺幸弘)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年3月19日 
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