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「うりづんの季節」巣立ちの日泣き顔さえも美しい・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 ゴスペラーズの村上てつやが作り、夏川りみが歌う「シマダチ」は、島に高校がないため中学校卒業と同時に親や友達と別れなくてはならない「島立ち」をテーマにした曲だ

 進学や就職で島を後にする生徒たち。もう戻ってこないかもしれない離島の現実を前に「離れ離れ」という言葉が重く響く。「初めて昨日が愛しく思えた」という歌詞が心に染みる

 県内でもたくさんの15歳が「島立ち」しようとしている。5人が巣立った阿嘉中学校では、卒業式の後、校庭にヒカンザクラの苗木を植えた。成長して花を咲かせるころに集まって花見ができたら、との願いを込めて

 渡嘉敷中学校の卒業式では両親からのメッセージが紹介され、卒業生は目に涙をためた。座間味中学校では「島での思い出を宝に」と別れの言葉があった。式は島挙げてのイベントで、地域の人たちも参加し門出を祝った

 今春、泊高校を卒業し看護師を目指す仲里絵里香さんが、卒業式を前に詠んだ句がある。「巣立ちの日泣き顔さえも美しい」。次のステージに立つために流す涙は、キラキラと輝いているのだろう

 大地が潤ううりづんの季節。柔らかな日差しが、気持ちを明るくしてくれる。新しい出会いは、すぐそこまで来ている。真っすぐな心と伸びやかな感性で夢の扉を開いてほしい。(森田美奈子)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年3月27日 
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