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「新聞と私」情報がたくさんある中で、落ち着いて読み、考えることは大事・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 ブラッドベリのSF小説「華氏451度」は、書物を禁じた世界を描いている。本が読まれた時代から、スピードが求められる20世紀になり物事が簡略化された末に、権力者によって作り出された文字のない世界の話だ

 昨今、新聞購読者は全国的に減っている。自ら新聞を読まないという点で、国家統制による禁書を描いた小説より現実は危機的状況だ。昨年来、本紙をはじめ夕刊を廃止した新聞社が相次いだ

 「活字離れ」「新聞離れ」と言われて久しい。しかし、読者が新聞から距離を置く以上に新聞が読者から遠ざかっていないか。知的好奇心や欲求を満たす紙面、読みたい新聞を作っているか。紙面編集の作業のたび、自問自答する

 テレビやインターネットが流す膨大な情報に多くの人が頼る時代でも、新聞に期待する声はなお多い。ひと目でニュース価値が分かることや記録性などへの評価だ

 6日は「新聞をヨム日」。本紙の主な面に今年も「新聞と私」のコーナーを設けた。その中で、新沖縄文学賞受賞者の松原栄さんは「情報がたくさんある中で、落ち着いて読み、考えることは大事」と新聞のよさを述べている

 きょうから「春の新聞週間」が始まった。多くの読者の意見と向き合い、伝えるべき言葉を持ち続ける努力を惜しまず、読者の欲求に応えたい。(平良哲)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月6日 
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