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「心に響く三行ラブレター」手を合わせて私を拝むのは止めておくれ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 全国公開中の映画「60歳のラブレター」が好評という。還暦を迎える3組の熟年カップルの喜怒哀楽を描いた物語である

 新婚旅行先で妻が30年後の夫にあてて書いた手紙が、時を経て夫の元に届けられる。「恋文」が、離婚を決意した夫婦のわだかまりを解きほぐしていくシーンは、多くの方の頬をぬらしたのではないか

 ラブレターといえば、「世紀のラブレター」(梯久美子著)に、明治から平成までの著名な作家、タレント、政治家、軍人ら58人の人間味あふれる恋文が収められている

 「段々日が立つと国の事を色々思ふ/おれの様な不人情なものでも頻りに御前が恋しい」。文豪・夏目漱石が留学先の英国から妻にあてた手紙も、人間臭さが漂い、味わい深い

 日本語文章能力検定協会が募集する「心に響く三行ラブレター」にも毎回、心に残る名作が多い。「妻よ、誤解するなかれ/愛情は、冷めたのではない。固まったのである」(42歳・公務員)。ほろ苦い思いがこみ上げ、うなずく方もいるだろう

 63歳の夫が妻にあてた次の一遍も胸に染みる。「手を合わせて私を拝むのは止めておくれ/君は、今までずうっと私を支えてくれたじゃないか/こんな介護ぐらい何でもないよ」。素直な思いを言葉に託す時、人は文豪をもしのぐ。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年6月11日 
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