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「十年一昔」21世紀に入り10年の節目を迎えた・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 21世紀に入り10年の節目を迎えた。沖縄サミットの開催、守礼門をデザインした二千円札の発行、NHKテレビ小説「ちゅらさん」の放映話題…

 振り返ると10年前、沖縄が集中的に発信された。沖縄のPRになると喜びもした。しかし、北部振興策同様、普天間飛行場の県内移設に連動して政府の「アメとムチ」もちら付いた

 「十年一昔」と言うが、新政権の迷走ぶりに、危うさと割り切れない思いが回帰し、いまだ昔の話では済まない

 県経済の10年は個人消費と観光に支えられ経済規模は維持したが、公共事業は約3分の2(沖縄振興開発費ベース)に激減。「コンクリートから人へ」を掲げた新政策が拍車を掛ける可能性もあり、隔世の感を抱く関係者も多い

 晴雨を繰り返す最近の不安定な空に似て、今年の県内景気予測は小雨や曇りの天気図(本紙元旦号)が並んだ。県内企業トップの多くも「今年もさらなる厳しさ」(上地哲誠サンエー社長)と受け止め、不況に負けじと企業経営の原点重視、足場固めを抱負に挙げた

 三が日の初詣で客(護国神社など4カ所)は前年を2万人近く上回り、逆風の中、神にすがる思いを強めたのだろうか。基地負担の軽減や自立経済の課題解決を、「十年一日」の思いで待つ県民の願いを為政者は感じてほしい。(上間正敦)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年1月6日 
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「夢」には、その実現に向けた強い意志や実行力、責任が伴わなければ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 初夢の定義には諸説あるが、年初に見た夢の内容で1年の吉凶を占うという風習だ

 気がつけば三が日も終わり、どんな夢を見たかも定かではない。いい夢を見るためには「宝船」の絵を枕元に敷くなど古い言い伝えもある。それなりの準備と意思が必要だということだろう

 国民の大きな変革への期待を受けて誕生した鳩山政権が初めての新年を迎えた。発足から100日余り。景気回復や基地問題の解決、自らの献金問題。正念場を迎えるこの年頭に、鳩山首相がどんな初夢を見たのか興味のあるところだ

 米軍普天間飛行場移設問題では、総選挙前に明言した「県外・国外」の言葉が着地点を探しあぐねている。政治家が語る「夢」には、その実現に向けた強い意志や実行力、責任が伴わなければ、ほとんど意味はない。同問題をめぐる閣僚、与党間の「同床異夢」のような言動も気になるところだ

 名護市辺野古への移設案を容認してきた自民党県連が今月から、県外移設を求める方針に転換するという。鳩山政権への思いはさまざまだろうが、普天間の固定化を避け、県民の負担を減らそうとの思いは与野党ともに共通する

 政府は5月に移設方針を決める予定だ。汗ばむ季節に、結局沖縄の基地負担は変わらなかったという「悪夢」だけは見たくはない。(浜元克年)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年1月5日 
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いつのころからか、正月の華やかなにぎわいが喧噪に変わった・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 空気は少し冷たく感じたが、降り注ぐ日差しは暖かだった。ことしの元日は心地よい天気に恵まれた。皆さんはどう過ごされただろうか

 いつのころからか、正月の華やかなにぎわいが喧噪(けんそう)に変わった。幼いころ、新年のあいさつに、親と一緒に親類の家々をまわった時間はゆっくりと流れていたように思う。街には、大晦日(おおみそか)までの行く年と元日からの来る年の確かな変化があった

 今でも地方には、独自の習わしが残っていてゆったりと正月の時が刻まれる。しかし、市街地では、1月1日が12月31日の翌日でしかないような、普段と変わらぬ日々の続きでしかないような、妙な気分がある

 歳末セールが、1日で初春セールに変わるめまぐるしさ。正月のめでたさや新年の決心も中途半端になる。年中、あくせくし区切りのない生活で、ゆとりを失ってはいまいか、自問する

 本紙元日号に掲載された半藤一利さんと沢地久枝さんの対談で、半藤さんは、日本は40年周期で繁栄と衰退を繰り返していると言い、今は「滅びの40年」の15年余り経た時期だという

 このまま落ち続けることは望まない。毎日がせわしく余裕を失った世相は、人の心も強張(こわば)る。きょうは「仕事始め」。新年を機に1年単位でなく、10年、20年先を見据え、立ち止まり考えることも必要だろう。(平良哲)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年1月4日 
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希望とは、行動によって具体的な何かが実現するという強い願い・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 新しい年が明けた。個人的には、遠出をするわけでなく家族でつつましく迎えた2010年

 暮れの大そうじもはかどらず、元日に年始回りを少々という程度で、ほとんど日常の延長線上。それでもおのずと背筋がピンと伸びるのは、真っさらの1年に何らかの希望を見いだしているからだろう

 正月の風物詩となった駅伝が人々の心をとらえるのも、走者たちが心を一つに1本のたすきをつなぐ姿に、きずなを感じ、その先に希望を見ているからではないか

 1日付本紙の第2集は「コドモのチカラ」と題してスポーツや音楽、遊びなどさまざまな分野でキラリ光る県内の小中高校生たちを紹介した。「夢は金メダル」「世界一のギタリストになりたい」「たくさんの人を楽しませたい」と何とも頼もしい

 不安材料ばかりが目に付き閉塞(へいそく)感が漂う大人社会。その影響が子どもたちにも及びがちな中、好きなことに熱中し夢にいちずなヒーロー・ヒロインたちの瞳の輝きに、やはり希望を感じずにはいられない

 希望と社会の関係を考える「希望学」。その研究に取り組んできた東京大学社会科学研究所教授の玄田有史さん曰(いわ)く「希望とは、行動によって具体的な何かが実現するという強い願い」。何があろうとも希望だけは失わない、奪われることのない1年でありたい。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年1月3日 
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今年の干支「寅(とら)」十二支すべてに幸多からんことを・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 毎週木曜の朝刊と配達される「ほ~むぷらざ」の赤ちゃんの写真ページを愛読している。柚(ゆ)杏(あん)、飛翔(つばき)、心乃葉(このは)。クイズのように楽しみながら、名前に込めた親の思いを想像する

 今年の干(え)支(と)「寅(とら)」が名前にある人を調べてみると、すぐ思いつくのが、物理学者で随筆家の寺田寅彦。1878年の寅年、寅の日に生まれた

 ギタリストの布(ほ)袋(てい)寅(とも)泰(やす)(1962年寅年生まれ)はロックバンド「ボウイ」を経て、歌や映画、CMでも活躍。プロゴルファーのタイガー・ウッズは「寅」ではなく「虎」のほうだが、こちらは不倫スキャンダルで当分〝屏風(びょうぶ)〟の中に

 本来、十二支と動物は何の関係もない。中国の戦国時代(紀元前480~247年)に中国歴代王朝の暦を周辺の未開の地方に伝えるため、覚えやすい動物名を付けたのだという(「現代こよみ読み解き事典」)。動物たちが神様に新年のあいさつをする順番を競う、との物語で育った身には味気ないが、十二支は「十干(じっかん)」と組み合わさり、「甲子(きのえね)」から「癸亥(みずのとい)」まで60種の干支を成し、年月日などの名称に用いられる

 同書によると、寅年生まれは学問を好み、聡明(そうめい)。手に芸があって人に重んぜられ、衣食にも困らない―と江戸時代の占いにあり、実在の虎のイメージとは遠い

 年が明けた。十二支すべてに幸多からんことを。(平良秀明)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2010年1月1日 
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夢を諦めない「芝浜」一獲千金よりも、地道に努力することの大切さ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 落語に年の瀬を題材とした名作は多いが、代表格は「芝浜」だろう。大晦日(おおみそか)に結末を迎える人情噺(ばなし)である

 怠け者の魚屋が大金の入った財布を拾い、どんちゃん騒ぎをして寝る。だが、一夜明けると、女房から財布なんか知らない、夢だよと言われてしまう。真に受けた魚屋は酒を断って懸命に働き、夢だった自前の店を持つまでに出世する筋立て

 そして3年後の大晦日。妻から「真実」を告げられ、絶っていた酒を勧められた魚屋が「よそう。これ(改心したこと)も夢になってしまう」と言ってサゲとなり、一獲千金よりも、地道に努力することの大切さを説いている

 夢といえば、今年、夢を叶え、多くの人に勇気を与えた方がいた。不振を乗り越え、待望の米ツアー初優勝を果たしたプロゴルファーの宮里藍さんもその一人で、決勝パットを決めて涙を流したシーンは、今も瞼(まぶた)に残っている

 また、スーザン・ボイルさんは、英国のオーディション番組の出演を契機に、あか抜けない普通のおばさんから一躍、「世界の歌姫」となった。夢を諦めないこと、自分を信じることの大切さを体現していた

 凡夫の身としては、やがて結果の出る「宝くじ」に一獲千金の夢をつなぎつつ、今宵は、ゆく年を振り返り、来る年に向けた、新しい「夢」も描いてみたい。(稲嶺幸弘)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年12月31日 
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世界が激動し、日本が転換点に立つなかで聞く宮沢賢治の詩・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 忘年会がピークを迎えた今月22日、詩の朗読会へのお誘いを受けたので出掛けた。部屋の中央に階段があるカフェだった

 朗読したのは岩手県盛岡市出身で沖縄在住8年になる画家で詩人の宇夫方隆士(うぶかたたかし)さん。自作の詩のあと、その階段を使って宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を盛岡弁で披露した。土地の厳しい風土を彷彿(ほうふつ)させる実に味のある読み方であった

 そのなかで興味深いことがあった。詩の最後から5行目に「ヒデリノトキハナミダヲナガシ」とあるが、実はヒデリではなくヒドリではないかというのだ。専門家の間でもそんな論争があると

 この詩の存在が明らかになった黒い手帳にはヒドリと書かれていたらしい。ヒトリが盛岡弁ではヒドリになる。宇夫方さんもそのほうがすっきりするとの趣旨から、この日もそう読んだ。実に説得力があり心にすっと落ち込んできた

 世界が激動し、日本が転換点に立つなかで聞く賢治の詩には、大いに考えさせるものがある。年の瀬ならなおさらである。争いごとを嫌いつつましく暮らす理想郷を求めた賢治に思いをはせた

 さて、人事異動で他局へ移ることになった。10年間543回にわたって書いてきたこのコラムともお別れだ。話題になることを提供できたか心許(こころもと)ないが、長い間の愛読に感謝したい。よいお年を。(真久田巧)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年12月30日 
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季節はめぐり再び年の瀬を迎えたが、不況風は一向にやむ気配がない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 振り返ればこの1年は、昨年暮れに東京・日比谷公園に開設された「年越し派遣村」のニュースで明けた

 暮らしのよりどころとなる職と住まいを一度に失い、寒空の下、炊き出しに並ぶ長い列。その残像は年間を通して消えることはなかった。季節はめぐり再び年の瀬を迎えたが、フ況風は一向にやむ気配がない

 12月下旬になり、求職者らの各種相談窓口や、中小企業支援の関係機関窓口をそれぞれ一つにした「ワンストップ・サービス・デイ」が県内でも相次いで開かれた。限られた回数で十分ではないだろうが、一歩前進か

 26日午後、民間団体が生活支援などの相談会を開いた与儀公園に足を運んだ。連日の雨は上がったもののどんよりとした曇り空。広場に張られたテントではボランティアたちが相談に応じ、温かい豚汁を振る舞っていた

 定職を失い4年という50代後半の男性は「体力には自信があり働きたいが、仕事が見つからない」と明かした。「あまりにもフ況過ぎる」と嘆きつつも、この日の相談で就労への助言が得られ、いくらか前向きになれた様子。救われた思いがした

 あす28日は仕事納め。官公庁はじめ多くの窓口が年内の業務を終えるが、生活ジャク者が不安なく年が越せるよう、年末年始も行政や地域のきめ細かい支援が必要だ。(奥村敦子)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年12月27日 
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