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親の生活苦、家計が苦しい生徒の増加「子どもの貧困」につながって・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「ひもじさが続くと、つばが出て止まらなくなるんですよ。分かりますか?」。その女子高生は、タオルで口元を押さえ授業に出た

 昼食時間には、弁当を食べる同級生から離れて図書館で過ごした。食事は一日一食。禁止されていたアルバイト先で出る夕食のみ。バイト代は家庭の生活費に消えた。「豊かな時代」に、毎日のご飯に欠く高校生の存在は想像を絶した

 最近再び、お昼時間に弁当を我慢して、図書館などで過ごす生徒がいるという話を立て続けに聞いた。家計が苦しい生徒の増加は、授業料減免申請が過去最多の6238人になったことにも現れている(2008年度、12月時点)

 申請の増加に伴い、予算も年々増えて約4億1800万円。それでも全額免除には至らず半額だけの生徒が急増した。授業料未納が理由の出席停止も300人(07年度)と多く「漏れ」がないか心配だ

 先の女性が置かれた状況は、当時の同級生も先生も気付かなかったらしい。精いっぱい高校時代を生き抜き、その後も努力する姿は力強いが、同時に「知らない側」にいた己の浅はかさも身に染みる

 身近に昼食を取ってない子はいないだろうか。親の生活苦が「子どもの貧困」につながって、物心に負担を強いている今の社会。私たち大人が、やるべきことは山積している。(与那嶺一枝)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月19日 
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人が人を裁く「裁判員制度」微妙な表現の違いが心証を左右しかねない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「くるせー くるせー」と騒いでいたとの証言を法廷通訳が「kill them」と直訳してしまった

 復帰前に陪審員を務めた経験をもとに伊佐千尋さんが書いたノンフィクション『逆転』の一場面だ。「“くるせ”は喧嘩の常套語で、子供たちでも日常よく使うくらいである」と説明し、被告になった沖縄青年の殺意を否定する

 司法担当記者によると、今も法廷で似たやりとりを聞くという。「くるさりんどー」発言をめぐり、弁護士が被告に「ぶっ殺すというほど強くはない、こらしめるくらいの意味ですね」と確認する

 本土出身の裁判官にウチナーグチの微妙なニュアンスを伝えなければならないのだ。やがて始まる裁判員制度で、そんな場面が増えるかもしれない。例えば転勤族が裁判員になり、宮古言葉しか話せないお年寄りが陳述すると…

 すれ違いざま「ばか者」たちが道を譲らないので注意する「べき」と思った―のが事件の発端だったとしても、意味するところ「若者」らに注意でも「した方がいいかな」ていどの軽い意思である

 こんな場合は法廷通訳が必要となろう。共通語による陳述でも、微妙な表現の違いが一般市民である裁判員の心証を左右しかねない。小さな事実関係の有無しかり。人が人を裁くことがどれほど大変なことなのかが分かる。(山城興朝)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月18日 
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世界一の安打製造機「3085」安打目を満塁本塁打・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 米大リーグ、マリナーズのイチロー選手が、 今季〝開幕戦〟で張本勲氏の日本プロ野球記録に並ぶ日米通算3085安打目を満塁本塁打で飾った

 日本中を歓喜させたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、序盤で不振を極めた。期待を一身に背負わされた重圧。「心が折れそうになった」と世界一の安打製造機に弱音を吐かせた

 決勝の韓国戦で連覇を決める安打を放ち、最後の最後でしっかり期待に応えた。しかしその代償だろうか、胃潰瘍で今季開幕を前に故障者リスト(DL)入り。開幕はチーム9戦目となった

 張本氏とは単純には比較できない―という指摘もある。年間試合数は大リーグが162試合、張本氏の時代は変動はあるが、ほぼ130試合。それだけ打席に立つ機会が違う

 だが、長丁場になると、けがをする可能性も高くなる。投手技術も向上している。第1に舞台が大リーグ。それだけでもイチロー選手の記録は偉業といえる

 記念の1打は満塁弾。WBC優勝時の「僕は(何か)持っていますねえ。最後に神が舞い降りてきましたね」の言葉を思い出した。張本氏の記録の更新は確実だ。次は9年連続200本安打の大リーグ記録。スタートで8試合のハンディを背負ったが、最後はまた神が舞い降りてくれることだろう。(船越三樹)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月17日 
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満員電車は極力避け「自己防衛」証明するのが難しい・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 1年が過ぎた東京生活で憂うつになる時間がある。満員電車に揺られる通勤時だ。身に覚えがないのに痴漢と間違えられたら、と常に頭をかすめる

 痴漢行為は卑劣で、被害者には恐怖そのものだろう。一方で、痴漢と間違われて逮捕された人には、これ以上の悲劇もあるまい。被害者の供述が唯一の証拠である場合が多く、自ら潔白を証明するのが難しいからだ

 電車内で女子高校生に痴漢をしたとして強制わいせつ罪に問われた大学教授の上告審判決で、最高裁は懲役1年10月の実刑とした一、二審判決を破棄し、無罪を言い渡した

 判決は、女生徒の不可解な行動などから、「(教授が)犯行を行ったと断定するには、合理的な疑いが残る」と結論付けた。そして、被告が有効な反論が難しい痴漢事件の特徴を指摘し、慎重な判断も求めている

 「同じような汚名に泣いている人を思えば有頂天にはなれない」。判決後、教授はこう感想を漏らした。逮捕から3年。無実の罪で社会的信用を失墜させられた心情を察すると、「悲劇」という言葉しか見つからない

 痴漢事件を扱った下級審では、この10年で30件以上の無罪判決が出ているという。満員電車は極力避け、両手は必ずつり革をつかむ。「自己防衛」に徹してはいるが、憂うつな気分はなかなか晴れない。(稲嶺幸弘)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月16日 
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サンピン茶をすすりながら、効率を追い求めて、自分の頭で物を考え行動する・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 普段は気にならないのに時として妙に違和感を覚える光景がある。人間の頭の中に入った情報が影響しているのだろうか

 休日、家族で入ったハンバーガー屋さん。隣の4人席に5人のお年寄りがこっちのいすを借りて陣取った。店内が込んでいた。当然ながらそれぞれハンバーガーをほお張り始めた。その様子を見て世の中の変化を見る思いがしたのだ

 離島で青春期を過ごした。お年寄りらのいこいの場といえば、互いの家の縁側だった。サンピン茶をすすりながら畑の話をするのが定番だった。それが、いまではハンバーガー屋に代わったと

 派遣切りに遭った若者らの新しい職場として農業現場が注目されているそうだ。ところが、せっかく就職しても数日も持たないらしい。現代の農業を誤解している。同時に自分の頭で物を考え行動することができないのが原因という

 農業から工業社会へと急激に移行してきた日本社会が、行き着いた先に派遣切りの問題がある。もう一度、農業を見直そうとしたときにはすでに農業自体が進んでいた。と考えるほうが自然だ

 ハンバーガー屋に集うお年寄りたち。農業現場で使えない若者たち。いずれも農業から離れ、金融経済など効率を追い求めてきた日本社会が生み出してきた現象のように思えてならないのだ。(真久田巧)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月15日 
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過去最大という触れ込みの追加経済対策、その先に来る大増税時代・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 過去最大という触れ込みの追加経済対策。私たちの暮らしに影響しそうな項目の一覧(本紙13日付24面)をながめながら、何とも不思議な感覚に陥った

 低燃費の新車に買い替えたら最大25万円の補助、省エネ家電を買えばポイント還元。住宅購入なら贈与税を大幅減税―。豪華な商品を見せられて「今ならお得ですよ」と声を掛けられている気分になったのだ

 一覧表は、ほかにも3~5歳の子どもに3万6千円の特別手当、職業訓練中の失業者への生活費支給、雇用調整助成金の拡充など盛りだくさん。裏付けとなる09年度補正予算案の財政支出は、過去最大の15兆円という

 個別の項目は確かに国民がメリットを享受できるものだ。政府は09年度のGDPを2%程度押し上げる効果を見込む。しかし目の前に広がるのは、ばら色の暮らしというより、曇りガラス越しの景色だ

 対策には消費増税の道筋を示した「中期プログラム」の改訂方針が盛り込まれ、政府高官は「これだけ使うのだから、それを取り戻す」と言った。その先に来る大増税時代をはっきりと宣言しているのだ

 外需頼みのもろさが露呈した今回の経済危機。「さあ金を使いましょう」と言われても節約が染みている。「庶民に借金させて景気をよくしようというのは間違い」という指摘もある。(久高将己)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月14日 
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大道あや展「生きる」自由に生を謳歌できる世界こそ平和・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 とても素朴で、懐かしさとぬくもりを感じる絵に出合った。佐喜眞美術館で開催中の大道あや展(13日まで)だ。訪れた日はちょうど彼女の100歳の誕生日だった

 あやさんは丸木位里の妹。花火職人の夫を事故で亡くした後、60歳で絵筆を執った。作品をなかなか手放さない画家として知られるが、兄のそばにいられるならと、位里の大作「沖縄戦の図」が常設されている佐喜眞美術館への収蔵を承諾した

 位里とあやさんの作品はともに、「生きる」というテーマを扱っている。だが、表現方法がまったく違う。陰と陽。戦争で命がすりつぶされていく悔しさを表現した位里に対して、あやさんは表情豊かな動物たちの生を色鮮やかに描く

 彼女は埼玉県越生(おごせ)の小さな山を「けとばし山」と名付け、アザミやドクダミなどの草花を植え、犬や猫、ニワトリたちと暮らした。館長の佐喜眞道夫さんによると、自作の絵本「けとばしやまのいばりんぼ」の世界とそっくりだったという

 広島で被爆したあやさんは、原爆を描かない。躍動感あふれる動物や花を好んで描く理由は、真っ先に見捨てられたり殺されたりする運命にある動物たちが、自由に生を謳歌(おうか)できる世界こそ平和-との信念からだ

 米軍普天間飛行場の一部を返還させてできたこの美術館は、芸術を通して命を考えることができる貴重な空間だ。

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月13日 
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ミツバチの消失現象「はちみつ」など恩恵にあずかった人間への警鐘なのか・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 普段の生活の中でミツバチの存在を意識することはほとんどない。ふと気付けば刺された記憶もないほど無縁になった

 「見えないミツバチ」をめぐる状況が深刻化している。農林水産省の緊急調査によると、サクランボやイチゴ、メロンといった農作物の受粉を仲介するミツバチの不足が、山形や岡山、鹿児島など21都県で確認された

 今から1年半前、オーストラリアでハチ特有の病気が流行したため養殖用女王バチの輸入を停止。昨年夏ごろには働きバチの大量死が発生した。不足から価格高騰や盗難事件も起きている

 さかのぼれば米国でセイヨウミツバチが短期間で消失するという蜂群崩壊症候群(CCD)を知ったのは数年前。大陸での長距離の移動ストレスやアーモンドなど単一花粉を餌にする栄養の偏り、一部農薬、ウイルス、異常気象が疑われているが、原因ははっきりしない

 素人目には、なんとも不気味に映るミツバチの消失現象。農作物の受粉に限らず、はちみつなど恩恵にあずかった人間が、その存在を軽んじたことへの警鐘なのか

 幼いころに見たテレビアニメ「みなしごハッチ」で、自分もハッチになって悪役の人間と闘った記憶がよみがえる。「ミツバチ目線」になって国内でもこの環境問題をとらえるよう、ハッチが叫んでいる気がする。(与那嶺一枝)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月12日 
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“失われた時間と空間”日本のために命をかける・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 普天間飛行場を「7年以内に全面返還する」と時の首相が発表してから、明日でもう13年。内実は「失われた13年」である

 時間以上に、ウチナーンチュは失ったものが多くはないか。代替基地建設は北部振興策ともろにリンクし、進展に応じてカネを出す出来高払いに。15年使用期限や軍民共用、名護市の受け入れ4条件などは雲散霧消し跡形もない

 残ったものは対立と徒労感。しかし最近、宮城康博さんはエッセー集「沖縄ラプソディ」の中で、かつて政治的に対立した故岸本建男さんとの関係や会話を紹介しつつ「逆格差論は死なず」と言う

 そして「沖縄は現在も“失われた時間と空間”を回復する途上」と希望をつなぐ。一方で、県内移設とパッケージをなす海兵隊グアム移転協定は衆院外務委員会で可決された。1戸5千万円以上もする住宅を日本が負担する内容

 いつか報道特番で鳥越俊太郎さんが「あまりにもアメリカの言いなりじゃないか」と詰め寄った。元防衛庁長官は「アメリカの青年がいざというとき日本のために命をかけるわけだから」と答える

 同盟国として、それくらいの思いやり(予算)は必要とのニュアンスだ。その青年たちは同盟国で何をしているか。地位協定で身を守られつつ不法侵入、器物損壊、タクシー強盗、ひき逃げだ。(山城興朝)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月11日 
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骨髄バンク認定施設担当医「全員が退職の意向」見ず知らずの人の命・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 白血病などの血液の難病に苦しむ人たちにとって、生きるための最後の手段ともいわれる骨髄移植。その治療が県内では困難な状況になっている

 県内唯一の骨髄バンク認定施設である琉大医学部附属病院の担当医全員が退職の意向を示している。県外での移植となると、患者や家族にとって経済的、精神的な負担は大きい

 提供側にとっても無関係ではない。個人的な話で恐縮だが、私自身同バンクにドナー登録しており、昨年2度、提供者の候補に選ばれた。いずれも提供には至らなかったが、2度目の時は担当医や最終面談の日程まで決まっていた

 担当医が同病院の医師と知り、内心ホッとした。登録時の説明の際、提供する側も3日から1週間程度の入院が必要で、県外での採取の可能性もあることを聞いていたからだ

 提供者側に経済的な負担はないが、県外に出向いてとなると精神的に不安は生じる。県内のドナー登録数は2008年人口で1000人あたり14・31人と全国一だが、県内で採取ができなくなった場合、提供を躊躇する人が出てこないとも限らない

 同バンクを介する移植は、非血縁者に対して行う。見ず知らずの人の命を、リスクを冒してまで救いたいという意思を尊重してもらうためにも、病院側や県に支援体制の確立を求めたい。(船越三樹)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月10日 
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