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「若いうちはたくさん失敗しろ」仕事に慣れるのに必死・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 先日、本紙の過去の縮刷版をめくっていたら、新人時代に書いた記事を見つけた。他紙に1面トップで抜かれ、後追い取材をして夕刊に突っ込んだ記事だ

 早朝、デスクからの電話でたたき起こされ、必死の思いで関係者宅に電話をかけまくった。二日酔いの頭を振りながら、迫る締め切り時間。出先から記事を出し終えるとヘトヘトになった当時のことを思い出した

 惨めな気分で会社に上がると、先輩がこんな言葉を掛け慰めてくれた。「若いうちはたくさん失敗しろ」。その言葉に甘え、写真を撮り損なったり、人名を間違えて訂正を出したりと、たくさんの失敗をさせてもらった

 この春、社会人の仲間入りをした皆さんは、希望に胸を膨らませている頃だろうか。しばらくは、仕事に慣れるのに必死かもしれない。いずれ、失敗をして上司にどやされ、苦い酒に涙を落とす日もあるだろう

 テキパキと仕事をこなす頼もしい隣の先輩だって、新人時代は壁にぶつかり悩んだはずだ。強面のあの上司だって自信をなくし、出社するのが嫌になった経験があるに違いない

 いまだ「若いうち」だと思い込み、失敗を繰り返す身なので、先輩のあの「言葉」を言う資格はない。でも、これだけは言える。「辛く、ほろ苦い失敗の思い出ほど、いずれ最高の酒の肴になる」(稲嶺幸弘)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月9日 
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「デジタル写真ワークショップ沖縄」新しい才能の発掘の重要さ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 新学期が始まった。新1年生のランドセルがまぶしく見える季節がやって来た。新しく何かが始まる興奮が伝わってくる

 写真家・東松照明さん(79)が新しい仕事を手がけている。「デジタル写真ワークショップ沖縄」がそれ。18歳から29歳までの沖縄在住の若者を対象に写真の心得や技術を伝授しようという試み。実費は自己負担だが、受講は無料だ

 東松さんといえば日本を代表する写真家。そのカリスマ性は健在だ。7年前、県内で個展を開いた際、関連のシンポジウムに荒木経惟、森山大道、中平卓馬らそうそうたる顔がそろったものだ

 沖縄でのワークショッップは、1970年代に開いて以来、三十数年ぶり。ただ、その意味合いは少し違うようだ。先日、自宅にお邪魔してうかがったら興味深い返事が返ってきた。「お世話になった沖縄への恩返しの気持ち」だと

 今回のワークショップ。先週木曜の文化面に短信として出したが、反応はあまり芳しくないようだ。「本人撮影の写真20点持参という条件にびびってるんじゃないか」と東松さん。挑発気味だ

 先週、この欄で沖展について書いた。新しい才能の発掘の重要さを強調したつもりだった。東松さんの仕事はまさにそうした課題への具体策といえる。(真久田巧)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月8日 
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「チャレンジすることの大切さ」社会ではすべて順風満帆にいくことはまずない・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 新年度がスタートしてほぼ1週間。新しい環境、職場、出会い―。新緑のみずみずしさにも似た気分で―といきたいところだが、このご時世。年度の初めから厳しさが先行した

 1日に発表された日銀短観(企業短期経済観測調査)の3月の数字。予想はされたとはいえ、企業の景況感は調査開始以来の最悪水準となった。いくつかの解説では、底打ち後もV字回復は期待できず、低迷が長期化する「L字」形を予測している

 関連して県内企業の景況感も大幅に悪化。日銀那覇支店発表の県内の短観では、頼みの観光や消費も弱く、同支店では「不況の波が(県内にも)本格波及した」と分析している

 晴れぬ気分の一方でフレッシュだったのが新入社員の姿。県内の入社式でのトップの訓示は、こちらの気持ちも引き締めてくれた。中でもチャレンジすることの大切さと人材こそが企業の資産という言葉が響く

 内定取り消しにあった学生を採用した企業の入社式の記事(朝日新聞1日付夕刊)。意欲が買われて採用された女性は「すごくつらいことだったけど、自分自身が努力して成長することが大事だと知った」

 社会ではすべて順風満帆にいくことはまずない。加えてこの不況、前には石ころだらけの道がある。もしもつまずいたら、前を向いて立ち上がろう。(久高将己)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月7日 
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「新聞と私」情報がたくさんある中で、落ち着いて読み、考えることは大事・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 ブラッドベリのSF小説「華氏451度」は、書物を禁じた世界を描いている。本が読まれた時代から、スピードが求められる20世紀になり物事が簡略化された末に、権力者によって作り出された文字のない世界の話だ

 昨今、新聞購読者は全国的に減っている。自ら新聞を読まないという点で、国家統制による禁書を描いた小説より現実は危機的状況だ。昨年来、本紙をはじめ夕刊を廃止した新聞社が相次いだ

 「活字離れ」「新聞離れ」と言われて久しい。しかし、読者が新聞から距離を置く以上に新聞が読者から遠ざかっていないか。知的好奇心や欲求を満たす紙面、読みたい新聞を作っているか。紙面編集の作業のたび、自問自答する

 テレビやインターネットが流す膨大な情報に多くの人が頼る時代でも、新聞に期待する声はなお多い。ひと目でニュース価値が分かることや記録性などへの評価だ

 6日は「新聞をヨム日」。本紙の主な面に今年も「新聞と私」のコーナーを設けた。その中で、新沖縄文学賞受賞者の松原栄さんは「情報がたくさんある中で、落ち着いて読み、考えることは大事」と新聞のよさを述べている

 きょうから「春の新聞週間」が始まった。多くの読者の意見と向き合い、伝えるべき言葉を持ち続ける努力を惜しまず、読者の欲求に応えたい。(平良哲)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月6日 
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絶大な権力を持つ検察、総選挙を目前にした「表の献金」での強制捜査・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 西松建設巨額献金事件で公設秘書が起訴された小沢一郎民主党代表を擁護するつもりは、毛頭ない。世論調査でも代表辞任を求める声が7割近くに達したし、「政治とカネ」の問題は厳しく問われるべきだ

 一方で、これまでのやり方を一足飛びに変えた東京地検特捜部の捜査手法や着手時期にも首をかしげたくなる。政権交代が取りざたされる総選挙を目前にしたこの時期に、これまでなら訂正申告や献金返却で済んでいた「表の献金」での強制捜査だからだ

 元特捜部の郷原信郎さんがメディアで古巣の批判を繰り返している。元特捜部長の宗像紀夫さんも、手掛けてきたリクルート事件やゼネコン汚職を振り返って疑問を投げている(1日付朝日新聞)

 県警レベルでも政治が絡む事件は、政治日程に影響が出ないように、捜査着手するのが常套だった。それが政治的意図がない「不偏不党」という世間へのメッセージにつながって、この種捜査への信頼を得てきた

 今回は、世論の支持を集められただろうか。深まる政治不信に加えて、今後の行方次第では検察不信さえ招きかねない

 絶大な権力を持つ検察を、市民が是とするのは、疑う余地なく公正公平に権力が使われているという前提があるからだ。それが民主主義であることをいま一度、思い起こしたい。(与那嶺一枝)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月5日 
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騒音にしか聞こえなくても、相手が音をあげるまで・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 スーパーであれこれ食料品を買うのは楽しみだが、あまり長く居ると店内に流れっ放しの音楽が耳の奥に染み付いてしまう

 くらしを豊かにしますとか、安くていいもの見つかるよとか、地元産をアピールしつつ24時間開いてますとか…。また魚やコロッケ、ふかしイモなど特定コーナーの商品を連呼したり語呂よくリズムに乗せて親しみを持たせたり

 やっかいなのは、帰宅してまで一部のフレーズが頭の中でぐるぐるとリピートして消えないこと。このコラムを書きながらも複数の音楽がぐるぐる。その意味ではスーパー側の戦略は成功したのか

 連呼といえば選挙もエスカレートぎみ。政策やキャッチフレーズは挟まずひたすら名前だけを単純なリズムにして繰り返す陣営がある。支持者以外には騒音にしか聞こえなくても、一定成功している戦術だから採用するのだろう

 県内で繰り返されるのは米軍基地絡みの事件事故、これに対する県議会や市町村議会の抗議決議だ。言語道断、人権無視、あわや大惨事…そんな言葉が延べ何千回、いや何万回使われてきたことか

 決して常套句ではない。そのたび違う怒りが込められている。沖縄に配属され、米軍が抗議されることに衝撃を受けたという元米兵もいる。愚直に、相手が音をあげるまで抗議を続けるしかない。(山城興朝)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月4日 
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「沖縄中を掃除すること」いつまでもきれいであってほしい・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

県出身プロゴルファーの上原彩子さん(25)。今季は開幕戦のダイキン・オーキッドで2位、2戦目のヨコハマタイヤ・プロギアでプロ通算2勝目を挙げるなど好調だ

 勝ちにこだわっている。プロとして当然のことだが、彼女の場合は、別のモチベーションがある

 子供のころの夢は「沖縄中を掃除すること」。古里がいつまでもきれいであってほしい―という気持ちを今でも持ち続けている。ランニング中に見つけたゴミを翌日拾いに行ったこともある

 「マイ箸」を常に持参。地球に優しい風力発電用の風車を造りたいとも話していた。ある資産家のことが話題になったとき、間髪入れずに「サンゴの植え付けに協力してくれないかな」

 環境問題だけではない。乳がんの撲滅・検診の早期受診を啓発するピンクリボン活動に取り組み、2004年からバーディー1個につき1000円を寄付している。昨年までの総額は約130万円に上るという。ポリオ(小児まひ)ワクチンが購入できるペットボトルキャップも集めている

 「勝つことでメディアに多く取り上げられ、自分のやっていることを、これまで以上に伝えることができる。そのことで一人でも多くの人が賛同してくれればこんなにうれしいことはない」。活躍を期待するだけでなく、その活動も応援したい。(船越三樹)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月3日 
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「私学の独自性」一人はみんなのために、みんなは一人のために・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 「一人はみんなのために、みんなは一人のために」。この言葉を教えてくれたのは小学校6年の担任教諭だったと記憶している

 協調心の必要性もさることながら、困っている人がいたら、みんなで助けて、励ましてあげるのだよと。そんな思いやりの心を持つことの大切さを言葉に込めて伝えたかったのだと思う

 長崎県の私立高校が1月の入試で、がんを患う中3女子生徒の受験を断ったというニュース(朝日新聞3月30日付朝刊)に、やりきれない気持ちになった。一人はみんなのために涙をのめ、ということなのか

 生徒側が体調面の不安から、個室での受験を希望したが、校長は「(試験で)教室が足りず、個室を用意することができない。受験を控えてほしい」と回答。生徒は泣く泣く受験をあきらめたという

 校長は「批判もあると思うが、私たちが教育したい人、できる人を選抜したい。それが私学の独自性」と語ったという。だが、生徒のハンディを理由に門前払いする学校が、何を教育するというのだろう

 その生徒は別の私立と公立の2校を受験し、ともに合格。両校とも試験では別室を用意したという。今ごろ、高校生活を控え、希望に胸を膨らませているはずだ。「みんなは一人のために…」。顔もおぼろな「恩師」の言葉をかみしめている。(稲嶺幸弘)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月2日 
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精神の復興こそ真の復興だとの理念で創設された「沖展」・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 60年も経つと歴史になる。同時に課題も出てくる。あらゆる組織や事業の常だろう。その意味で「沖展」も例外ではない

 毎年のように指摘されているのが若手の参加が少ないという問題。どんな組織でも常に新陳代謝は必要で新しい血の注入なくして活性化はあり得ない。特に“沖展の顔”を自負してきた絵画の部に現代美術と呼べる作品が少ないのだ

 若い人たちにそっぽを向かれているのだろうか。そのあたりの問題をきょうから文化面で「カンカンガクガク沖展」と銘打って取り上げてみた。県立芸大生らの目は意外なことを教えてくれる

 春の風物詩といわれるようにお祭り気分も必要だが、普及・啓蒙の時代は終わりを告げて久しい。絵画教室などから入選する人がいる一方で今回、版画で奨励賞、絵画で入選の保志門繁さん(77)のような玄人はだしの人もいるのだ

 ビジネス社会と直結しているグラフィックデザインの部では、沖展賞に輝いた幸地のぞみさんら専門学校生など若手の台頭が明るい材料を提供している。その空気を全体に広げる必要があろう

 あすの食卓も危うい戦後の荒廃のなか、精神の復興こそ真の復興だとの理念で創設された沖展。運営は会員の自主性に委ねられているのが特徴だ。ゆえに内部からの改革が望まれている。5日まで。(真久田巧)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年4月1日 
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現状打開に汗を流す人たち「売る努力」の大切さ・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 安価な輸入品との競争で窮地に陥った老舗の家具産地が、復活に向けて新たな取り組みを始めたという(本紙25日付経済面)

 婚礼家具で名をはせた「大川家具」の産地、福岡県大川市とその周辺。長い歴史ゆえに細かく分業化された生産体制などがあだとなり、市場ニーズへの対応が遅れ、衰退が加速した

 そんな中、従来は敬遠された木材の節目や色ムラをデザインに生かした新たなブランドを立ち上げる動きが出てきた。大手の販売店には不評だったが消費者には受けた。ネットで販路開拓、売り上げを伸ばした業者もいる

 同じ紙面で、さらに興味深い話題(勝間和代のエコノトーク)。東京でのファッションショーを一般に公開し、観客がモデルの着ている服を携帯電話で注文できるシステムを取り入れた。その場が一大マーケットとなり、何千着も売れたという

 戦後最大という経済危機で国内の製造業が苦境に陥っている。消費者が自己防衛に走り、モノが売れなくなる「負のスパイラル」が懸念されているが、前述の話題は提供側の「売る努力」の大切さを説く

 先行き不透明な中で年度末を迎えた。急激な景気悪化の影響はまだ続くだろうが、現状打開に汗を流す人たちも確実にいる。そういう話題を積極的に取り上げていくこともメディアの役割だ。(久高将己)

大弦小弦 沖縄タイムス 2009年3月31日 
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