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原点に返って「創刊記念日」新聞製作の技術革新は著しく進んで・・・ 大弦小弦 八葉蓮華 [大弦小弦]

 きょうの文化面に作家の大城立裕さんがエッセーを寄せている。県立美術館で開催された金城安太郎の挿絵展をめぐって

 戦後の混乱も落ち着きだした1950年代の沖縄で人気を博した新聞連載小説の挿絵にまつわる逸話は実に興味深い。制作者は、それぞれ戦後の美術復興を担った画家ばかり。貴重な裏話をよく記憶しておられたものだと感謝したい

 先日、外部からの依頼で本社資料室で調べ物をした。日付がはっきりしない記事ほど探しにくいものはない。2日がかりでやっと見つけた。そのコピーを読んでいて感慨深い思いにさせられた

 それは文化面に載ったある座談会の記事だった。著名な芸術家が来県したのを機に2人の若手研究者を起用して質問攻めにしている。内容の面白さもさることながら、その行間から伝わるのは担当記者のあふれるような情熱であった

 筆者が入社したのは30年前。3時間だけ校閲部に配属された。まだ、鉛の活版の時代。文選工がピンセットで拾い出して組んだ活字の列に自分でインクを塗り、小ゲラを作って目を通していた

 30年で新聞製作の技術革新は著しく進んだ。一方で記者自身の嗅覚や情熱はどうなのか。古い新聞にはそうした技術をしのぐ勢いが感じられる。きょうは創刊記念日。原点に返って問い直したい。(真久田巧)

 大弦小弦 沖縄タイムス 2009年7月1日 
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